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2005年11月12日
井上陽水「小さな手」
CDアルバム『断絶』(1972年LP)で「小さな手」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。LPのA面5番目で、次がA面最後の「人生が二度あれば」。
♪小さな手を見て
♪思わず笑う私
自分の手なのだ、「小さな手」とは。「笑う」といっても自嘲の笑いであり、この主人公にとっては後段で詠うように「悲しい事と同じ」と・・・。歌詞もさみしいがメロディも。アレンジも歌謡曲調。
ふと、石川啄木の「・・・ぢっと手を見る」を思い出しました。
タイトル曲「断絶」にある若い情熱や、すぐ前の曲「感謝知らずの女」の皮肉や陽気さはまったくない。
そして最後の「傘がない」まで改めて一覧すると、井上陽水の最初のアルバム『断絶』は実に多彩なアルバムだったのだと思う。
♪この手がすべてをなくしたように
♪私もすべてをなくしてゆくのね
♪小さな手
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CDアルバム「断絶」(1972年LP)2001年Limited Edition ポリドール
投稿者 蒼木そら : 2005年11月12日 23:55
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コメント
この唄は私にとってとても重い歌詞です。
何故なら当時この唄は「サリドマイド児」の事を
書いていると何かの記事で読んだ事があります。
私の記憶が正しければの話です。
ベトナム戦争での枯葉剤による事を訴えたかった
これは反戦歌でもあるのだな と捉えています。
ただ悲惨であるはずのその表現方法がものすごく可愛い
表現にしている所が陽水らしい凄い事だと思って聴いて
いるのですが どこか少し悲しげな旋律が その事を
物語っているような・・・。
投稿者 MISAKO : 2005年11月13日 22:22
MISAKOさん
「小さな手」
そうなんですか!
知らずに聴いていました。恥ずかしいです。
聴く角度でまったく違う表情になる唄ですね。
ありがとうございます。
投稿者 蒼木そら : 2005年11月14日 00:15