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2007年07月29日

井上陽水コンサート2007

 2007年7月29日(日) 小雨
 NHKホール(東京都)  16:00開演

 昨日に続き東京へ。コンサートの前に前菜をと欲張って森美術館でル・コルビュジエ展を観た。この展覧会、凄いです。何がって、共同住宅の一室と、海辺の小さな「休暇小屋」が原寸大で再現されていて、入って見られるのです。寝坊して遅く行ったら、日曜日のせいか並んで待つようで時間がない。絵が沢山あったけど、みんなとばして。ほんの下見に終わりました。下見に1500円は高かった(笑い)

 コルビュジエの晩年の名作と言われる「ロンシャンの礼拝堂」は、角度によって大きなきのこのよう。初期の白と直線の建物とはまったく違う。天才は変貌するのですね。変るけれど何かニュアンスが継続している。だから受け手はそれを認めるのでしょう。
 陽水という天才も同じこと。変貌し続けてもやっぱりどこかが陽水で、だからわたしたちは聴き続けるわけです。もちろん、作者としてだけではなく、表現者としての存在の大きさ、このあたりが、建造物などとは違うところでしょう。

 何年も前にテレビで見たインタビューで(この辺をちゃんといつの、どこのと覚えていないと発言する資格はないのだが)音楽について訊かれて「無いものだからいい」というふうに言っていた。はぐらかしの名人(失礼!)と思っていたので、真摯な答えに驚いたものです。それに、「無いもの」という言い方が実に陽水らしい。
 例えば建物は保存してあれば、見ることも触ることもできる。音楽では、譜面や歌詞は残るけれど、今日聴く歌は今日限り、空気中に消えてしまう。記憶にあっても、取り出して触ることは出来ない。
 ステージの上と客席とはいえ同じ時間に同じ場所にいて、こうして今日限りの歌を聴く。こんなに沢山のひとたちと一緒に、同じ喜びをもって「夢の中へ」を聴く。いまの時代に生きていてよかった、と思う瞬間です。

 「夕立」   にわか雨のおかげか、この曲がツアーの最後に聴けました。まっすぐ帰って駅に着くとほんものの夕立。大きな雷の音が怖い。やりすごそうと駅ビルのデパートにいると、突然真っ暗に。停電だ。そこでハタと思い当たった。あの演出は、そうだったの?!いまごろ気づくなんて、バカだな~ですよね。


  今日の1曲    今日は選べませぬ


01.東へ西へ                with今堀(guitar)
02.かんかん照り
03.ゼンマイじかけのカブト虫
04.カナリア
05.Just Fit
06.人生が二度あれば
07.招待状のないショー         with今堀(guitar)&小島(piano)
08.ミス コンテスト
09.手引きのようなもの

10.夕立                  with the band members          
11.Make-up Shadow
12.とまどうペリカン
13.リバーサイドホテル
14.恋の予感
15.新しいラプソディー
16.クレイジーラブ
17.感謝知らずの女
18.嘘つきダイヤモンド
19.氷の世界
20.最後のニュース

[アンコール]

21.Happy Birthday
22.アジアの純真
23.夢の中へ
24.少年時代
25.いっそセレナーデ

 ツアーの最後ということで、メンバーのみなさんと揃ってご挨拶がありました。

Piano & keyboards 小島良喜、Drums 山木秀夫、Bass 美久月千晴、Guitar 今剛、Guitar 今堀恒雄

歌詞はこちらでお読みになれます

投稿者 きさら先 : 2007年07月29日 23:55

コメント

What a lovely day for a 1101144! SCK was here

投稿者 1101144 : 2011年05月19日 11:55