2009年02月15日

井上陽水『Best Ballade』

Dear S!
  『Best Ballade』届きましたか?聞いてみましたか?
  ジャケットが深みがあってきれいでしょう?

  これはベスト集なので、わたしは全部知ってる曲だけど、あまり陽水を聞かないあなたのために、ちょっと解説?をしてみます。

   曲名                初出アルバム(オリジナル)     
01.花の首飾り              UNITED COVER (2001年)
02.つめたい部屋の世界地図     陽水2センチメンタル (1972年)
03.いっそセレナーデ          9.5カラット    (1984年)
04.恋の予感               同                  
05.恋の神楽坂             永遠のシュール (1994年)
06.リバーサイド ホテル        LION & PELICAN  (1982年)
07.恋いこがれて            Negative     (1987年)
08.結詞                 招待状のないショー (1976年)
09.自然に飾られて          ハンサムボーイ    (1990年)
10.ワインレッドの心          9.5カラット    (1984年)
11.TRANSIT               同                      
12.背中まで45分           LION & PELICAN (1982年)
13.新しいラプソディー         シングル(EP)    (1986年)
14.5月の別れ             UNDER THE SUN  (1993年)
15.真珠                 永遠のシュール   (1994年)
16.少年時代              ハンサムボーイ   (1990年)


「花の首飾り」 知ってるだろうけど、ザ タイガースの曲です。
   陽水は気に入っているらしくて、カヴァーしてるのね。
   キリンの“聞茶”のCMに使われたから聞いたことあると思う。
   アルバム『UNITED COVER』には、「蛍の光」も入っているんだよ。
   生では聞いたことないけど。
   「コーヒー・ルンバ」や「星のフラメンコ」はよくライヴで唄ってた。
   わたしは「旅人よ」と「銀座カンカン娘」が好きかな。

「つめたい部屋の世界地図」 この中でいちばん古い曲。
   多分、陽水20代前半の作で『センチメンタル』は2枚目のアルバム。
   ここに収録されているのは、多分『ガイドのいない夜』
   というアルバムのだと思う。
   1992年に自分の曲をうたいなおして出したものです。
   あまり知られていないこの曲が、有名曲の多いこの 『Best Ballade』に
   入ってて驚いた。大好きなので嬉しい。

「いっそ セレナーデ」  サントリー ウィスキーのCM曲で、本人が出演してた。
   “セレナーデ”の前に“いっそ”をつけちゃうなんて、いいよね!
   シングルもヒットしたらしく、よく知られているし、ファンも多い。

「恋の予感」  これは作詞は陽水だけど作曲は玉置浩二です。
    安全地帯が唄った曲。

「恋の神楽坂」  聞き応えあり。とてもいいです。
    他のBEST集にははいっていないから、貴重です。

「リバーサイド ホテル」  陽水といったらこれ、ってひとが特に年配に多い。
      田村正和出演のドラマ“ニューヨーク恋物語”で使われ、
      雰囲気をかもし出してた。

「恋いこがれて」  知ってるひとはまずいないだろうと思う曲。
      『Negative』自体地味なアルバムだし。
      わたしはそのアルバム結構好きだけど、
      この曲はいちばん思いださない。
      ところが今はしみじみ聞いちゃう。
      アレンジもピアノに弦がはいって、“歌曲”の趣きです。

「結詞」  生まれは2番目に古い。20代でこんな詞を書いたんだね。
       ここに収録されてるのは、前述の『ガイドのいない夜』のだと思う。
      JR東日本が、テレビCMにとても上手に使ったんだよね。
       旅心誘われたっけ。
       大好きです。ライヴで聞くと絶対泣くよ。

「自然に飾られて」  
     “日産セフィーロ”のCMソングのひとつ(1990年)だったらしいけど、
     覚えてる?セフィーロといえば「お元気ですか?」
     が定着しちゃってるので、思い出せない。
     放映のとき、評判がよくて、シングルも出たらしい。
     この曲もとても好き。「結詞」とは別の意味で好きなんだと思う。
     ライヴで聞くと思わず微笑むよ。

「ワインレッドの心」 詞は陽水だけど作曲は玉置浩二。
     安全地帯がうたってヒットしたはず。

「TRANSIT」  詞はユーミン松任谷由実、作曲が陽水。
    正直いうと、ほとんど聞いたことがなかった。
    でも漂う感じがとってもいい。
    漂う・・・たゆたう と言ったほうが合うかな?
    ここではない、あそこでもない、中途半端なところで、
    こんな時間を過ごしたい。
    絵になりそうだけど、わたしでは興ざめだよね。

「背中まで45分」  これが演奏としては最も新しい(と言われている)
    根拠はサキソフォンの入ったアレンジ。
    数年前に陽水のテレビ番組に菊池成孔が出たことがあって、
    共演したうちの一曲がこれ。
    そのままかどうかはわからないが、その折の録音だと言われている。
    (と言われている、って便利な書き方だよね) 
    たっぷりとサックスが聞けます。
    もともと沢田研二に提供したアルバム『MIS CAST』の一曲。    

「新しいラプソディー」   
     去年からANAのCMに使われてるので耳新しいのでは?
     最近も一回みたけど、ヒコーキが可愛いよね。
     1996年にサッポロビールのCMもあったそうです。
     ライヴでは、 ♪ to me ♪ のところを ♪ to you ♪ って
     唄ってくれます。

「5月の別れ」  キリンビール(ラガーかな?)のCM曲だった。
    これは覚えている。
    仲代達矢が林の中をぐいぐい歩いて行くんだよね、たしか。
    この曲もファンが多い。

「真珠」  この選曲も不思議。知ってるひともあまりいないと思う。
    わたしには複雑な曲に思えるけど、まあ、聞いてみて。

「少年時代」  超有名曲。現在キリンビールのイメージ曲。
    親子で話すところに歌がかぶさるあのCM、どう思う?
    染五郎と幸四郎の話を聞こうとすると歌が聞けない。
    いまは伊調姉妹とお父さんだよね。
    最初は映画「少年時代」のためのもの。
    のちにソニーがビデオカメラのCMにしてヒットしたのでした。
    あれもよかったなぁ。

 
 以上。
 途中で後悔しました。資料を覚えていないので、どうも解説は苦手です。

  この16曲の選曲には、そりゃあひとにより異議はあると思う。わたしは、「とまどうペリカン」がないのが口惜しい。だって、バラードといえばそれ、と思うんだけどね。
  あと、今年はデビュー40周年らしいけど、このアルバムの中の曲は1994年『永遠のシュール』までだということ。そのあとに、いいバラードは沢山あるのに、残念です。第2弾があるのかな?と期待しています。

  いまはパソコンの中で、このアルバムと同じ選曲をすることぐらいはわたしでもできる。それをCDにするのもできるんだよね、きっと。だから、正直言うとあんまり必要性を感じなかったアルバムです。陽水が自分で言う「不吉な曲」は選ばれていないしね。そういう“毒”が魅力のひとつなのに。
  でも、というか、だからかな、聞いてみると気持ちがいいの。誰かに選んでもらうのもいいものだなって。結構わたしは聞いています。

  4月からツアーが始まるよ。近くでもあるようだから行ってみるといいと思う。話も面白いです。流れるようにという喋りではないけれど。この前珍しく小三冶を観にいったときに思ったんだけど、陽水の話の“間”がね、落語的なの。

  チケットはいろんな先行発売で売ってはいるけれど、一般発売はこれからのところが多いから買えると思います。是非!

  春一番が吹き、これで冬が終わるのかしら。暖冬だったよね。でももうしばらくは警戒しましょう。花粉もやってくるし。

  ではまた!

ツアーの予定は 井上陽水公式サイト


『Best Ballade』CD:2008年12月10日  FOR LIFE MUSIC ENTERTAINMENT
Best Ballade
  
                 

投稿者 きさら先 : 23:24 | コメント (10)