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2005年11月05日

井上陽水・空想ハイウェイ

 テレビ番組《井上陽水・空想ハイウェイ Act4》を観た。2005年11月4日NHK衛星第二、1時間30分。
 2004年5月Act1で始まり、2004年8月Act2,2004年12月Act3と放送された。だいぶ間があいたあとのAct4、番組内では特に最終回とは出なかったが、4回と告知されていたのでこれで終りなのだろうか。
 
 陽水にはいつも意表をつかれる。「いまこだわているのが、再びギターの弾き語り・・・」というふうなNHKの宣伝文句を見て、今年春の“弾き語り”ツアーをイメージしていたのだが、まったく違っていた。懐古ではなくて斬新であった。
 今回のテーマは“インストゥルメンタル”。5人の個性的な“インストゥルメンタリスト”たちがゲストで、彼らのアレンジ、彼らの演奏にのって陽水が歌う。才能と才能が出合って散らす火花に心を掴まれた。音楽の一瞬のきらめきを共有する、凡人にはうかがい知れない快楽をも想像して羨む。
 
 共演者と、画面にタイトルの出た演奏曲目を記しておく。井上陽水作のものは作者を省く。(ソロ)以外はデュエット。(出演順)

 押尾コータロー (1968年生) ギター
  「オアシス」(ソロ) 作曲/押尾コータロー
  「東へ西へ」
  「リバーサイトホテル」

 ジェイク シマブクロ (1976年生) ウクレレ
  「3rd Stream」(ソロ) 作曲/ジェイク シマブクロ
  「THE DAYS OF MY YOUTH」(ソロ)
  「氷の世界」
  「心もよう」

 山下洋輔 (1942年生) ピアノ
  「キュービズム」(ソロ) 作曲/山下洋輔
  「少年時代」
  「最後のニュース」

 高田漣 (1973年生) スティール・ギター
  「Little Hawaii」(ソロ) 作詞・作曲/高田漣
  「いっそセレナーデ」
  「夢の中へ」

 菊地成孔 (1963年生) サックス
  「Nocturne For Machiko Kyo」(ソロ) 作曲/菊地成孔他
  「ジェラシー」
  「背中まで45分」

 各楽器の話、なぜその楽器を?への答えに、やはり才能を思わされ、それぞれの楽器の小さなレッスンも楽しい。
 また、主として「父親」をテーマにしたトークに人間性が垣間見られ、番組に深みを与えていたと思う。

 菊地成孔とのデュエットの場所は、なんと日本銀行本店の旧館で重要文化財!地下の金庫室まで入った撮影にびっくり。素敵な中庭での演奏、音はどのように響いたのだろうか。建築物になどあまり興味のなさそうな陽水が、設計者「辰野金吾」の名を口にしたのにも驚いて、建物好きのわたしには、うれしいおまけでした。

投稿者 蒼木そら : 2005年11月05日 23:44

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コメント

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投稿者 168786 : 2011年05月19日 12:09