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2007年07月19日

井上陽水コンサート2007久慈

 2007年7月14日(土) 曇りときどき風雨
 久慈市文化会館(アンバーホール)  18:00開演

 盛岡から久慈へ。「LOVE TRAIN」なら東京→京都3時間なのに、同県内でも4時間もかかる路線を選択したのは、リアス式海岸が見えるかと思ってのこと。これは誤算だったのだが、海岸へ出るまでの山中や高原が素晴らしかった。
 台風におびえ、とにかく現地へと早めに駅へ行くと、久慈への直通が出るところで、飛び乗る。偶然これがイペント列車のひとつで、一番うしろの車両の後半部分は高くなり、しかも座席が後ろ向き。
 線路は単線で、にわか鉄道マニアになって楽しむ。緑の木々の枝が窓をこすり、トンネルは数知れず、丸い入り口が遠ざかるのが美しい。駅は無人駅が多くて、車掌さんが切符を受け取る。
 右に左に川が現れる。まさに心が洗われるような清流で、底の小石まで見える。何が釣れるのか、雨もようなのに釣り人の姿がある。
 お弁当を注文すると、宮古で受け取れるという。奮発して(笑い)1700円のものを注文。宮古では、JRから三陸鉄道に変るのだが、お弁当はまだ出来ていなくて、列車は何分か待つ(!)。やっと届いたそのお弁当は二段重ねで、一段は4種類の味付けご飯の上に、いくら、かに、うに・・・・・いやいや、そんなことを書いていると本題に入れない。とにかくおいしいし量も多くて満点でした。

 久慈駅を降りて反対側にまわると、まっすぐ向こうに目立つ建物が見え、それが、久慈市文化会館だった。立派です。高い円錐形のガラスの塔を中央に、両側に広がる翼をもつように見える。黒川紀章設計だそうだ。この建築家の作品はずいぶんあちこちで見る。和歌山の美術館、博多の福岡銀行本店、金沢の厚生年金会館もそうだったかも。最近では、国立新美術館が有名だ。
 塔に昇れば市が一望だそうだが、着いたときは駅から見えたホールさえも、5時すぎには雨か靄か見えなくなっていたほどなので、諦めた。
 愛称「アンバーホール」1998年オープン。amber 琥珀。 ここは琥珀の産地なのだそうです。
 立派なホールがあり、大きな市役所もあったが、県庁所在地の盛岡まで、バスでも2時間以上。八戸まで列車で1時間弱。通学や通勤はどうしているのだろうかと思う。

 観衆はずいぶん年配の方から小学生?まで、幅広い年齢層。日曜のせいか男性も多い。
 陽水は、もちろんここへ来るのは初めてだそうです。
 「初めて僕を見るひと~」に大きな拍手を聞いて「想い出に残るようなコンサートにしたい」と。

 2曲目「断絶」のあとでは、「盛岡から車で来たが、素晴らしかった。殆ど圏外で・・・」と笑わせ、この辺のことは、少しわかっていると「港町ブルース」の一節を口ずさんだり、徐々に観衆の心をつかむ。
 ここでの 「人生が二度あれば」は、いつにも増して、襟を正して聴いた。
 1曲目「青空、ひとりきり」も嬉しい。

 バンドの部の最初は、「東へ西へ」。バンドで聴くのは久しぶり。疾走感がたまらない。

 「ワインレッドの心」に大きな拍手が。イントロはギター今堀さん。

 「ワカンナイ」も今日はバンドで。高く転調する、これはライブバージョン?久しぶり!

 実は次の「新しいラプソディー」はドアの外で聴いた。というのは、恥ずかしいけれどトイレに行きたくて(だって寒いんだもの)タイミングを狙っていたら、ちょっと前の列の男性が立ったのでまぎれて外へ出た。で、曲が終わるまで待っていたのだが、外だとバンドの音が小さくなって、陽水の力のある歌声がよく聞こえ、かえって感動したのでした。

 「長い猫」の前に、メンバーからも挨拶をと、久慈の印象を訊ねる。ついでにイヌ派かネコ派かと。なんと、ネコ派は陽水だけだそうです。ちなみにわたしは、まったくネコ派です(訊かれてないですね)

 ところで、ここ久慈にダンスの上手な娘さんがいた。2列目ぐらいか、ちょうど席が端で、左の空いたスペースで踊っていた。
 「氷の世界」の間奏でちょっと披露して。歌が始まると止めて坐るのがつつましい感じ。アンコールでははじけたように、ダンシング、ダンシング。ハーフパンツから伸びる細い足首を巧みに操るスビーディな動きにみとれた。

 「夢の中へ」のイントロは、なんと陽水が!
 わたしも席が端だったので見渡すと、こんなに年配の方も多いのに、殆ど立って、体中で楽しんでいる。じーんとする。
 「少年時代」の最後では、陽水も感じるものがあったのか声が詰まり、歌い終わって、「またお会いしましょう」と。
 
 今日の久慈でのコンサートに立ち会えて、幸せです。

   今日の3曲
      東へ西へ
      ワカンナイ
      夢の中へ


01.青空、ひとりきり             with今堀(guitar)
02.断絶
03.闇夜の国から
04.ゼンマイじかけのカブト虫
05.限りない欲望
06.人生が二度あれば    
07.いつのまにか少女は        with今堀(guitar)&小島(piano)
08.海へ来なさい
09.飾りじゃないのよ涙は

10.東へ西へ               with the band members       
11.Make-up Shadow
12.ワインレッドの心
13.リバーサイドホテル
14.ワカンナイ
15.新しいラプソディー
16.クレイジーラブ
17.感謝知らずの女
18.長い猫
19.氷の世界
20.最後のニュース

[アンコール]

21.アジアの純真
22.渚にまつわるエトセトラ
23.夢の中へ
24.少年時代


Piano & keyboards 小島良喜、Drums 山木秀夫、Bass 美久月千晴、Guitar 今剛、Guitar 今堀恒雄

歌詞はこちらでお読みになれます

 

投稿者 きさら先 : 2007年07月19日 01:12