« 2006年12月 | メイン | 2007年05月 »

2007年04月30日

井上陽水コンサート2007 宮崎

2007年4月23日(水)18:30開演  晴
宮崎市民文化ホール

 宮崎と知って、当たり!と思った。行ったことないし。
 ちょこっと観光をと、空港を出て路線バスに乗る。いくつも停留所を経ているうちに曇っていた空が晴れて青空。急な坂道を曲がりながら登るといきなり海を望む峠に出る。おおっ!という感じ。「堀切峠」らしい。
 降りようとしたご夫婦に運転手さんが言う。
 「ここで降りられても何もないですよ。次の『道の駅』まで行かれたほうが」
 なるほど、食堂や売店のある次のバス停まで行っても景色に遜色はなかった。
 濃い紺碧の日向灘はどこまでも広く、分度器のような水平線を見渡す。崖の下、波打ち際にぎざぎざの平らな岩が連なっている。
 この運転手さんに限らずどの方も驚くほど親切。おかげで帰りもバスを乗り継いで大淀川沿いの温泉街のホテルまでたどり着くことができた。
 県庁や市役所も近いほぼ中心部、しかも川沿いに、いい温泉がある。なんていい街だろう。湯につかると、このまま食事してのんびりしようかなんて気になってしまいそうだ。何しに来たのやら(笑い)

 ホールは中心地からやや離れて、郊外の住宅地を過ぎたあたりにあった。文化ホールに向かう車で大変な渋滞。タクシーの運転手さんが、宮崎の気候のこと地理のこと、いろいろ教えてくれる。昼間に見たぎざぎざの岩は「鬼の洗濯板」と称される名所だそうで、かなりの距離にわたっているのだとか。陽水はこれをご両親の写真で見たと話していた。「ネーミングが凄い」と。

 オープニング「東へ西へ」が嬉しい。2曲目「青空、ひとりきり」の迫力に、今日の1曲はこれ!と早くも思ったのだが、まだまだ喜びは隠されていたのだった。
 「Make-up Shadow」でパラパラと聴衆が立つ。傾斜した1階の後ろのほうの席から見ていると、いい感じの風景だ。
 「ワインレッドの心」ではギター(今堀)の長いイントロが物憂い。「とまどうペリカン」「ジェラシー」が消えてこの曲と2曲あとの「5月の別れ」に変っている。
 今日はMCが多くて、聴衆は楽しそうだ。

 アンコール、「アジアの純真」で1階は(少なくともわたしより前は)みんな立って手拍子、そして次の曲、え?
 「Happy Birthday」!
 もうすぐ誕生日のわたし。まるで自分のために唄ってもらったような気持になる。次の佐賀では聞けなかったから、きっとどなたかのお誕生日だったのだろうか。でも、嬉しい。

 幸せな勘違いをそのままに
 今日の1曲は
 「Happy Birthday」


01.東へ西へ              with今堀(guitar)
02.青空、ひとりきり
03.闇夜の国から
04.限りない欲望
05.人生が二度あれば
06.いつのまにか少女は  with今堀(guitar)&小島(piano)
07.いっそセレナーデ
08.飾りじゃないのよ涙は

09.11:36 LOVE TRAIN   with band members
10..Make-up Shadow
11.ワインレッドの心
12.リバーサイドホテル
13.5月の別れ
14.新しいラプソディー
15.新しい恋
16.感謝知らずの女
17.長い猫
18.氷の世界
19.少年時代

アンコール
20.アジアの純真
21.Happy Birthday
22.夢の中へ
23.傘がない

 Piano & keyboards 小島良喜、Drums 山木秀夫、Bass 美久月千晴、Guitar 今剛、Guitar 今堀恒雄

投稿者 きさら先 : 00:58 | コメント (1)

2007年04月29日

井上陽水コンサート2007 相模原

2007年4月13日(水)18:30開演 
相模大野グリーンホール

 神奈川県相模原市、コンサートの1週間後にコンビニ前の“発砲事件”で、その名を全国の人が聞くことになる。現場はホールとは歩いて約30分の距離、隣りの駅に近い。
 新宿から小田急線の急行で40分弱、相模大野駅からすぐのデパートに連結している、アクセスのいいホールだ。

 たまたま見たホールのHPで「どこよりも早い先行!」の告知を見つけたのは1月の何日だったか。
気がついた人はあまりいないだろうとほくほく売り出し日にホールへ向かう。ところが、なんと長蛇の列!広報紙に載っていたらしいのだ。市内二つのホールと、電話でも受けているとか。買えるかしらね?と近くの女性が話している。
 順番が近づくとかわるがわる窓口に偵察に行って、1階はもうすぐ終わり、とか、席を迷ってるご夫婦がいるからどんどんよそで取られちゃってる、とか報告がある。ホールで買うと席が選べるのだ。まあ結局選択の余地はなかったが。
 並んだあげく1枚では損みたいな気がして2枚にしたが、近所に住む娘は忙しいと言う。仕方なく(?)ムコ殿を誘ってみると、二つ返事で行きますと言ってくれた。これで帰りの夜道も安心(笑い)

 このホールでは2002年の7月にも聴いた。「ジャズアレンジでも、いかが?」コーナーのあったツアーで、奥様の石川セリさんがこの市の出身であることにふれ、「ダンスはうまく踊れない」を唄ったのだったが、今回はご当地話は一切なし。ちょっと寂しい。
 1曲終わって「こんばんは~」に、観客からも「こんばんは~」と大きい挨拶が返って笑う陽水。首都圏は冷たいと何かのインタビューで言っていたので、この歓迎ぶりは意外だったのだろうか。一気にくつろいだ雰囲気になる。あんなに並んで取った人たちだもの、と思う。
 構成は福井、富山と同じである。曲目は2,3曲入れ替わっていて、バンドの部の1曲目「ミステリー あなたに夢中」が新鮮な感じ。
 アンコールでみんな立つのは、もうお約束のようになっている。でも2階の実質1列目というわたしの席にはメモが置いてあって「立たないで下さい」と。言われなくても恐くて立てないが、ちょっと不完全燃焼な気分。

 終わってロック派のムコ殿に、「前半退屈じゃなかった?」と訊いてみる。彼は強く否定して
 「ギターが上手いですね!形だけかと思っていたけど、主に弾いているのは陽水なんですね」
 「ストロークが力強い」
 と、いたく感心した様子。
 「ああ見えて、かなり練習しているんですよ、絶対」ですって。
 素人ながらギター弾きの彼が言うならそうなのでしょうね。再認識しました。

 清志郎ファンのよき同行者のために
 今日の1曲は
 「帰れない二人」


01.断絶              with 今堀(guitar)
02.闇夜の国から
03.白いカーネーション
04.いっそセレナーデ
05.心もよう
06.帰れない二人
07.いつのまにか少女は    with 今堀(guitar)&小島(piano)
08.海へ来なさい
09.飾りじゃないのよ涙は

10.ミステリー あなたに夢中   with band members
11.Make-up Shadow
12.とまどうペリカン
13.リバーサイドホテル
14.ジェラシー
15.新しいラプソディー
16.新しい恋
17.感謝知らずの女
18.長い猫
19.氷の世界
20.最後のニュース

アンコール
21.アジアの純真
22.渚にまつわるエトセトラ
23.夢の中へ
24.少年時代

 Piano & keyboards 小島良喜、Drums 山木秀夫、Bass 美久月千晴、Guitar 今剛、Guitar 今堀恒雄

投稿者 きさら先 : 23:22 | コメント (14)

2007年04月13日

井上陽水コンサート2007 富山

2007年4月11日(水)19:00開演
富山オーバードホール

 2003年の5月末に富山に来たとき
 「ここはどこなのか、さっき駅へ行って調べたけど、やはりよくわからない」
みたいなことを言って笑わせていた陽水でしたが、昨日の福井でのMCでは
 「この辺りの位置関係がいまはわかっている」そうです。
 わたしも福井、金沢、富山がようやくつながって、オーバードホール2回目です。
 
 富山もなんと!桜が満開。松川べりの桜並木を歩く。福井の足羽川よりずっと狭いので、枝が川にかかり、情緒満点。下を遊覧船の小舟が行き交っている。
 これで立山が見えれば言うことはなかったのだがそうは行かず、でも帰りの列車で真っ白な山なみ(谷川連峰あたり?)を見られたのでした。 

 駅に近い大きな複合施設の中のホール。1階2階がつながっていて、5階まであるらしい。高くてそして広い。超満員だ。
 昨日と同じ「断絶」で始まる。
 似たような品揃えでも、心のもっていかれようが違うのはなぜだろうか。今日は歌がぐいぐいと入り込んで来る。 

 ここも桜が「まさに盛り」なのを喜んで『さくら さくら』を。
 また聴けて嬉しい。北陸2会場の何よりの土産となりました。

 陽水がしきりと上の階をみて、手を振ったりする。照明が行っているのだろうか。
 アンコールで振り仰ぐと、ほんのりと明るい高い高い5階まで、みんな手拍子。あるいは立っていて壮観。演者でもないのに、その風景に、心が高揚する。

 昨日より早く終わったので、同じ建物の地下のお店に間に合って地物のお鮨にありつく。白エビおいしかったです。

 帰ろうとするとレジの女性が
 「どうでした?」
 「おいしかったです」
 「じゃなくて、陽水さん・・・」
 「え!」(なぜバレたのだろうー笑)
 「この間テレビで見ました。来生さんと歌ってるの。すてきでした」
 (小椋桂さんの番組のことですね)
 「生で聴いたらどんなにいいだろうと思って・・・・」
 「もう来ないでしょうね」

 また来ますとも!と強く言ってお店をあとにした。こんなに近くにこんなに強く願っても、お仕事でホールで聴けないファンがいる。
 きっと、こういう方たちのために唄うんだね、陽水は。福井の初日、リストが変らないからとがっかりした自分が、恥ずかしい。
 このときのやりとりを思い出すと、いまもちょっとうるうるするのです。


01.断絶
02.闇夜の国から
03.白いカーネーション
04.さくらさくら
05.カナリア
06.いっそセレナーデ
07.夏まつり
08.最後のニュース

09.海へ来なさい
10.飾りじゃないのよ涙は

11.11;36 LOVE TRAIN
12.Make-up Shadow
13.とまどうペリカン
14.リバーサイドホテル
15.ジェラシー
16.新しいラプソディー
17.嘘つきダイヤモンド
18.感謝知らずの女
19.長い猫
20.氷の世界

アンコール
21.アジアの純真
22.渚にまつわるエトセトラ
23.夢の中へ
24.少年時代

 Piano & keyboards 小島良喜、Drums 山木秀夫、Bass 美久月千晴、Guitar 今剛、Guitar 今堀恒雄

歌詞はこちらでお読みになれます

投稿者 きさら先 : 15:40 | コメント (8)

井上陽水コンサート2007 福井

2007年4月10日(火) 19:00
福井フェニックスプラザ

 福井は4年ぶりです。
 開発中だった駅前はすっかり整備されていた。山田太一のエッセイ集の文庫を100円均一のワゴンで掘り出した古本屋は、新しいアーケード街に健在で。いいですよね、駅前に小さい古本屋があるなんて。

 2003年の寒い3月、金沢で風邪を引いてのぞんだ同じ会場でのライブ。
 「京都から嫁に来てそれ以来初めてです」
 という女性と隣り合った。
 「氷の世界」のきらめきに「凄いね!」と言うと「昨日も見たのに?!」と叫び返したっけ。あのひとは今日も来ているのかしら。

 市内のさくらどころを周る親切なバスが運行されていて、わたしには歩いて行けない足羽山も登ってくれる。
 山の桜、城址の桜、足羽川沿いの桜、まさに満開で見事である。
 毎日開花情報を見て気をもんでいたのだが、まずお花見は大成功。
 終演後の夜桜も素晴らしく、人が少なくて贅沢な気分。

 さて、コンサート。
 2007年のツアー初日に期待しなかったというと嘘になる。開演前はドキドキ。
 だから、“弾き語り”で初期の曲をギターの今堀さんと始まって、同じなんだ、去年と・・・って。それはわたしが去年のツアーを聴きすぎているからなんですが。

 このような構成は一昨年からだから、福井の聴きてには目新しいはず。現に昔の曲に嬉しそうな拍手があんなに
   と客観的人間のわたし

 でも金沢には去年(かな?)来ているし、見た人も多いのでは?もうちょっと工夫が欲しいよね。アンコールも同じなんだもの
   と正直なほうのわたし

 新発売のDVD『THE PREMIUM NIGHT 井上陽水』を買ったひとが、ほとんど同じステージを生で観たら、きっと嬉しいよね
   と想像力を発揮するわたし

 そんな葛藤(大げさ!)を抱え、いまいち入り込めないまま終わってしまったのでした。

 でも
 「さくら さくら」素敵でした! ゆっくりゆっくり唄われる声に琴のようなギターの音色がからんで。
 最後に、よく聞こえなかったけれど多分「いまが盛り」って言葉が加えられて、その余韻にうっとり。


01.断絶
02.闇夜の国から
03.なぜか上海
04.さくらさくら
05.愛は君
06.限りない欲望
07.夏まつり

08.いつのまにか少女は
09.海へ来なさい
10.飾りじゃないのよ涙は

11.11;36 LOVE TRAIN
12.Make-up Shadow
13.とまどうペリカン
14.リバーサイドホテル
15.ジェラシー
16.新しいラプソディー
17.新しい恋
18.感謝知らずの女
19.長い猫
20.氷の世界
21.少年時代

アンコール
22.アジアの純真
23.渚にまつわるエトセトラ
24.夢の中へ
25.傘がない

 Piano & keyboards 小島良喜、Drums 山木秀夫、Bass 美久月千晴、Guitar 今剛、Guitar 今堀恒雄

歌詞はこちらでお読みになれます

投稿者 きさら先 : 11:49 | コメント (14)