2005年10月21日

井上陽水「今夜、私に」

  『ReMASTER』(リマスタリングCD17枚組BOX 2001年)のうちの『extra-2』で「今夜、私に」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/川島裕二 。1988年のシングル(EP)で、B面は「恋は自分勝手に」。
 日産自動車「セフィーロ」のTVコマーシャルの最初の曲。車種「セフィーロ」のデビューでもあった。次が「夢寝見」でそのあとが「自然に飾られて」。
 やはりこの最初の曲、そして画面の印象がいちばん強いが、ちゃんと聴いたことがなかった。「今夜、私に」何が起きるのだろう。

  ♪学舎にうつむく子供に

 「まなびやに・・・」意外な言葉がゆったりとしたメロディに乗って始まる。かといって子供が主人公というわけではなさそうです。

  ♪世界をもっと教えて
  ♪Ah-風の香る夜に

 コマーシャルで主として聴いていたのはこのフレーズ。風が吹くように、光が射すように、歌の世界が広がる。
 
  ♪悲しみまで教えて
  ♪Ah-月の沈む朝に

 何度か聴くうちに、長い間奏のあとの、このクライマックスを待つ自分に気づく。美しい、と思う。

 眠りにくい夜に・・・・・

  ♪夢をちょっとだけ
  ♪今夜、私に

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→ReMASTER→extra-2を選んで)

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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
ReMASTER

投稿者 蒼木そら : 23:21 | コメント (1) | トラックバック

2005年09月22日

井上陽水「メリー・クリスマス」

  『ReMASTER』(リマスタリングCD17枚組BOX2001年)のうちの『extra-2』で「メリー・クリスマス」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水 。
 1976年発売のLP『クリスマス』の一曲。『クリスマス』は小室等・吉田拓郎・井上陽水・泉谷しげるの4人によるオムニバス・アルバム。
 クリスマスの曲というと「お願いはひとつ」と思ってしまっていたが、この、正真正銘クリスマス・ソングがあったのだ。1976年というと、このアルバムの9ヶ月前に『招待状のないショー』が出た年。
 
  ♪今夜のパーティーにおいで 僕が綱渡りする
  ♪おいしいワインのついでに ほんとの僕も見れるよ

 「メリー・クリスマス」と詠いながら、少しも楽しそうでない。クリスマス・ソングとして流通(?)しなかったのも、無理もないかも。鬱屈した心情、夢と現実。

 昨夜はお台場のホテル一泊で同期会があった。30階からレインボウブリッジの見える夜景は、早く訪れたクリスマスのようにまばゆい。でも食事のあとも一室で夜半まで続く話は、どうも聞くには気が重い。まあ、人生半ばをとうに過ぎていれば、仕方がないのだが。自分はというと、持つものが少ないからか語るほどの悩みもない、多分。

  ♪長い話はもうやめ 夜も眠りたいから
  ♪終りのない話には さよならを言いたいだけ

 彼女ら友たちが、「ハッピークリスマス」を迎えますように。
 
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→ReMASTER→extra-2を選んで)

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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
CD『クリスマス』フォーライフミュージックエンターテイメント
ReMASTER

  

投稿者 蒼木そら : 23:55 | コメント (9) | トラックバック

2005年09月09日

井上陽水「荒ワシの歌」

 『ReMASTER』(リマスタリングCD17枚組BOX2001年)のうちの『extra-2』で「荒ワシの歌」を聴いた。作詞/井上陽水・飯泉俊之 作曲/井上陽水・平井夏美 編曲/小野沢篤・平井夏美 。シングル(CD)『少年時代』(1990年)のカップリング曲。
 映画化されたと聞いて、昔の漫画《タッチ》を探し出して読んでいる。本屋で見ると文庫版あり単行本ありで人気のほどが窺える。棚の奥にあったのは最初の新書版(Shonen Sunday Comics-小学館-)で、いま読み終わった6巻は昭和58年5月の初版本だ。というと・・・1983年?22年前である。息も長いが話も長くて26巻まである。なぜこんなのを読み始めちゃったのか、ネタにもならないし・・・と嘆いてふと思いついたのがこの「荒ワシの歌」。少年野球チームのチーム歌(団歌?)だ。

  ♪白いボールに賭けた青春

 さすがに元気よく、わかりやすく始まる。
 しかし、「四角いベースをくるりとまわり」 とか「バットでヒット、ヒットでバント」とか、くすっと笑ってしまう。井上陽水作のチーム歌、なんとも贅沢なチームではありませんか。いまも 歌われているのでしょうか。チームはまだあるのでしょうか。
  
  ♪うちのエースは日本一

 エース上杉和也、息詰まる投手戦を制し、甲子園まであと一試合。(TOUCH)

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→ReMASTER→extra-2を選んで)

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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
ReMASTER

投稿者 蒼木そら : 23:52 | トラックバック

2005年08月18日

井上陽水「子供への唄」

 『ReMASTER』(リマスタリングCD17枚組BOX2001年)のうちの『extra-2』で「子供への唄」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水。『extra-1』『extra-2』はCDアルバム未収録曲31曲を収めたありがたい2枚。1976年発売のシングル(EP)『Good,Good-Bye』(『招待状のないショー』収録)のB面の曲である。LPアルバム『東京ワシントンクラブ』(1976年フォーライフ)にもライヴ版が収録されている。
 
 夏で家族連れの旅行者が多い。列車の中などで赤ちゃんを見るとき、みんな自然に微笑んでいる。

  ♪生まれたばかりの
  ♪目で何を見ているの?

 前奏なしに深い声が歌いだす。控えめなギター。間にハーモニカが入る。
 実際に生まれたての赤ちゃんを見ながら聴いたら、涙しそうな曲。童謡風ではない。
 
  ♪何よりも小さな
  ♪手のひらをにぎりしめ

 そうそう、赤ちゃんってこぶしを振って泣いている。顔を赤くして。
 どんな将来が待っているのだろうか。

  ♪この子は誰を幸せに出来るのだろう?

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→ReMASTER→extra-2を選んで)

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Happy Birthday To Little CC!
 あなたが生まれて、初めてとうさんに会ったときは、手のひらを開いていたんですって。おうちで待っていたお姉ちゃんに送ってくれた絵のあなたは、だから手を開いてバタバタしている。
 小さな手をつないで歩くとき、安心して体を預けて眠るとき、もうすでにあなたは、わたしを幸せにしています。
 どうかどうか、悪いことが、あなたの上に、万が一にも起きませんように。
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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
ReMASTER

投稿者 蒼木そら : 01:37 | コメント (1) | トラックバック

2005年07月23日

井上陽水 「夏星屑」

 『ReMASTER』(リマスタリングCD17枚組BOX、2001年)のうちの『extra-2』で「夏星屑」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。 1981年発売のシングル『ジェラシー』のB面の曲である。
 今日は土曜日。午後この地方にしてはかなり大きな地震があった。可能性は大きいと報道されてはいても、やはり驚く。備えって何もしてないし。
 夜は花火ナイト。あちこちで音が聞えてついベランダに出る。地震がもっと大きければ花火どころではなかっただろうに。
 「空を飾」っていたのは花火だったが、この曲を。

  ♪夏星屑
  ♪輝いて揺れながら
  ♪夢つづくまで
  ♪空を飾る

 シンプルで美しいメロディが心を休ませる。ギターの音がとてもステキ。明日は何があるかわからないけど、しばし耳をかたむけて。

  ♪君はステキだぜ
  ♪光りとハモるから
  ♪どんな幸福に
  ♪とじ込めてあげよう

 「ジェラシー」はドラマチックだけど、こちらは手触りすんなりの詞。「幸福」は“しあわせ”と歌います。

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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
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投稿者 蒼木そら : 23:16 | コメント (2) | トラックバック

2005年03月31日

井上陽水「引き揚げ者の唄」

 BOX『ReMASTER』のうちの『extra-2』で「引き揚げ者の唄」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/清水信之
 1993年発売のシングル『カナディアン アコーデオン』のカップリング曲である。
 (第二次世界大戦のあと、海外に残された日本人は600万人以上だったという。彼らは、1945年の敗戦後、十数年に渡って、船で舞鶴や佐世保や函館などへ引き揚げてきた。「引き揚げ」についての言葉に尽くせぬ体験は、様々な形で記録され、発表されている)

  ♪船に乗ればすぐ
  ♪ろうそく揺れて
  ♪飯盒の味、桜味

 ほっと一息ついて、望郷の心。

  ♪雨の北京、夕暮れのマニラ
  ♪星の降る夜のニューギニア
  ♪お別れに 汽笛をただくり返し

  ♪引き揚げ者の唄
  ♪誰にも言えぬ
  ♪思い出も深い物語

 想像する力が他者の思い出に風景を与え、心を沿わす。

  ♪曼珠沙華の花
  ♪花びらは憂鬱
  ♪招かれざる客の帰り道

 最初と最後におかれたこのフレーズ、「招かれざる客」とは?
 曼珠沙華は彼岸花ともいい、秋の彼岸の頃に咲く赤い糸状の花。
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 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー      28 結詞
25 Final Love Song         26 あなたを理解
23 自然に飾られて         24 能古島の片想い 
21 今夜                22 悲しき恋人
19 ワカンナイ             20 あかずの踏切り'76
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO 
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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
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投稿者 蒼木そら : 23:40 | コメント (9) | トラックバック

2005年02月28日

井上陽水「あかずの踏切り'76」

 CDアルバム『氷の世界』で「あかずの踏切り」を、BOX『ReMASTER』の『extra-2』で「あかずの踏切り'76」を聴いた。この歌には、これらのほかに、ライヴ・アルバム『もどり道』に収録されているものもある。整理すると、
「あかずの踏切り」1973年7月(『もどり道』作詞・作曲/井上陽水)
「あかずの踏切り」1973年12月(『氷の世界』作詞/井上陽水 作曲・編曲/星勝)
「あかずの踏切り'76」1976年12月(LP『東京ワシントンクラブ』作詞・作曲・編曲/井上陽水)
 『東京ワシントンクラブ』は陽水2枚目のアルバムだが、未だにCD化されていない、幻のアルバム。『extra-2』に収録されたおかげで、この曲だけでも聴けることを喜ぶ。

  ♪目の前を電車がかけぬけてゆく
  
 次々と電車が通る踏切りの前で、あくのを待っている僕。実際によくある光景だ。

  ♪踏切りのむこうに恋人が居る
  ♪あたたかいごはんのにおいがする

 夕方の混雑した街、わき道にはいると、家々から夕餉の支度のにおい。
 こんなにリアルな事柄を歌っているのに、踏切りは、閉ざすもの、隔てるものの象徴なのだと感じさせる。

  ♪電車は行先を隠しているし
  ♪僕には調べる余裕もない

 73年版と76年版では、歌詞も若干違っていて、

  ♪子供は踏切りのむこうと、こっちとで
  ♪ゆるやか キャッチボールしている
   (「ゆるやか」は'76で挿入)
  ♪ここはあかずの踏切り、踏切り、あかずの踏切り
   (くり返しは'76のみ)

 明るいのは73年版だが、象徴的な意味あいは76年版により顕著のように思う。
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 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
19 ワカンナイ             20 あかずの踏切り'76
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
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『氷の世界』(1976年)POCH-1574
『ReMASTER』17枚組BOX「extra-2」 (2001年)FLCF-3860
氷の世界ReMASTER

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2005年02月02日

井上陽水「俺の事務所はCAMP」

 BOX『ReMASTER』のうちの『extra-2』で「俺の事務所はCAMP」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/中西康晴
 1982年にEP,1988年にCDシングルとして発売された『リバーサイドホテル』のB面である。
 
  ♪俺はテレビでも唄をうたい
  ♪たまのクラス会でもうたう

 「プラスティックなのど」をもっているこの「俺」は、

  ♪俺はロマンスでも部屋に運び
  ♪手を加えて唄にする

 なるほど!

  ♪俺の仕事はSing&Song
  ♪俺の事務所はCAMP
  ♪・・・・・・・・・・・・・

 この繰り返しには賑やかなコーラスが入り、話し声まで。そのせいか、俺という主語のせいか、軽快な曲のせいか、とてもカジュアルな感じ。楽しんで聴く。

 プールの初心者クラスのコーチのなかに、2月いっぱいでやめる先生がいて、卒業ですか?就職決まったんですね、などの質問が続出するなか、若いピカピカの美人が
「スーツですか、私服ですか?」
 面白い訊き方だな、と思った。日本生命ですか?ライブドアですか?みたいな意味なのかしら。ちょっと考えて「私服」と答えたコーチは、少なくとも営業ではないなと。まあどうでもいいことだけど。
 「俺の事務所はCAMP」を聴く限りでは、CAMPはきっと個性的な私服。20年以上前の唄ではありますが。
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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
ReMASTER

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