2011年07月28日

「それでも、生きてゆく」ベスト ドラマです!

  「それでも、生きてゆく」フジテレビ系 木曜 夜10時 2011年7月11日スタート

    キャスト:瑛太 満島ひかり、風間俊介、田中圭 
         大竹しのぶ、柄本明、段田安則、時任三郎、風吹ジュン、小野武彦 他
    スタッフ:脚本・坂元祐二、演出・永山耕三、宮本理江子、並木道子


  もう今夜で4回目だ。大急ぎで書いておかねば忘れてしまう。

  たまたま、京極夏彦「死ねばいいのに」を読んだばかりでもあって、このドラマのタイトル「それでも、生きてゆく」には正直驚いた。あまりにストレートだ。その上、テーマ曲が小田和正・・・。
  瑛太は大好きだが、見られるのだろうか?不安であった。

  しかし1回目で引き込まれた。「それでも、生きてゆく」のそれでもの後の「、」はとても強い。決意を表す、とわかる。

  放映前にあちこちで読んで、ロミオとジュリエット的な話ね、みたいな先入観をもったが、大違い。先行きが読めない。そこがいい。

  冤罪の話?・・・・それではなさそうだが。
  なぜ少年は少女を殺害したのか。真相?
  被害者家族の何十年にもわたる悲しみと家族の崩壊。
  加害者家族もまた同じなのだ・・・。
  その両家はお互いにかかわりをもてるのか?

  これだけ並べてみても凄く複雑で難しそう。それを多面的にどちらにも公平に書けるのか?

  だからといって、敬遠しては一生の損。細やかな脚本と演出が退屈させない。たしかに、いまどき多い“笑い”はないかもしれない。
  
  各シーンに宝のような美しさがある。たとえば、前回(7月21日、3回目)の大竹しのぶと満島ひかりのシーン。大竹がいままで話したことが(多分)ない、その日の愛娘について話す。目に見えるようではないか。そのときの女の子の姿もそのあとの大竹の後悔も。言葉を出せずに聴く満島。ただのバス停の風景が忘れられない。

  少年A風間俊介(忘れもしない、3年B組の兼末健次郎よね)の働いている果樹園に、本名で呼びかける女が入ってきたところで前回は終わった。何者?

  今夜も引き込まれるのは必須だ。
  

投稿者 きさら先 : 14:12

2011年06月19日

ドラマ「鈴木先生」が面白い!

2011年6月19日(日)記

  ドラマ「鈴木先生」東京テレビ 月曜日夜10時
      原作は漫画「鈴木先生」武富健治

  連続ドラマがみんな薄味でスカスカ感のある今クール。留守で録画しなきゃと思うのは、「BOSS」(フジテレビ系)ぐらいだが、これだってもし忘れても後悔はしない。

  「鈴木先生」はまったく知らなくて途中から観た。だいたい12チャンネル(今はそう呼ばないか)で連続ドラマを観たことってなかったから、no checkであった。
  いやあ、面白い!わたしの中では今クールで最高の1作。
  
  鈴木先生は中学の教師。独自の教育方法をもっている。問題を察知すると、緻密な作戦を立ててことに当たる。
  作戦、そう、この先生はスポーツチームの監督のようなのだ。生徒はそのメンバーで、先生にとっては各々が、教室というチームにおいて役割を持つ。そのために、各生徒の詳しいデータを知悉している。
  データの分析、作戦=駒の進め方。実に理論的でクールだ。ただの“熱血”ではないところが面白い。実際、熱血教師モノでありがちな、泣かせる場面がないのも好ましい。

  もうひとつの魅力は、鈴木先生の講義というべきもの。問題解決にあたって展開されるが、生徒をよく理解しているので、上からの常識的なお説教ではまったくない。生徒の気持ちに添い、発言を導きつつ、解決にもって行く。それが教師の“技術”だと自覚しているのである。
  この“講義”が生徒の心に届くのは、ただ技術によってだけではない。常に人間性の本質に根ざした理論展開だからなのだ。当然難しい話となるが、こうして一人前に扱ってもらえることは、生徒の人格を尊重していることになり、その想いが生徒に届くのだろう。
 
  こんなにクールな鈴木先生だが、自身も若い男性。女生徒に対して妄想をもったり、恋愛もする。
  不安におびえ、作戦を立て、妄想をし、反省をする。その頭の中が独白で語られるのも面白い。

 生徒にも好かれて快進撃の鈴木先生だが、前回は個人的側面を生徒に見られて大ピンチ!鈴木先生に対立する、常識的な女の先生の反撃のチャンス!どうする、鈴木先生。

 しかし、今の中学生って、こんなに性について進んでいるの?

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  鈴木先生を演じているのは長谷川博己(はせがわひろき)。眼鏡をかけているせいか気づかなかったがいろんなドラマに出ていたらしい。特に、2004年の舞台、山田太一作「夜からの声」でも観ていたはずなのだ。
  演劇の出身(文学座)のせいか、台詞の発声がきれい。この先生が「それでいい」と断言してくれると、生徒でなくても納得するんですよね(笑)
  えくぼも可愛いです。
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  月曜10時、「スマスマ」の裏。勇気ある挑戦だ。
  「鈴木先生」ガンバレ! 

  

投稿者 きさら先 : 16:54

2010年09月23日

深津絵里さん

  どこぞの映画祭で「最優秀女優賞」とかで、深津絵里さんが話題であるが、わたしに言わせれば、今更?である。
  深津ちゃんは大好き、そして信頼している。このひとが演るなら安心という信頼。「踊る大捜査線」だって、見たいのは青島でもスリーアミーゴスでもなく、深津ちゃん演じるすみれ刑事といまは亡きいかりや長介だった。

  先々週に“いいとも!”に出たのを見た。気取らず飾らない方ですよね。笑わせようとしないのも好ましい。
  沢山の作品に出ている有名女優なのに、あまり話題にならないのはこの性格のせいだろうか。

  何度か思い出す1本のドラマがある。
  旅先でコンサートを聴いてホテルの小さな部屋に帰り、つけたテレビで偶然観た。
  松本清張原作、出演者は他に、石坂浩二、役所広司、十朱幸代、ちょい役で唐十郎がいたから、相当力が入っていたドラマだったのだろう。

  石坂は銀行を定年退職し、その後旅に出たまま行方不明になる。妻の十朱が届け出て、調査にあたる刑事が役所ともうひとり。
  元から旅が好きだったということで、アルバムを見る。写真は風景ばかりで、ひとり旅であることを裏付ける。自身も写真好きの役所は、その上手さに感心する。

  京都(だったと思う)で事務員をしている深津を調べに行ったのはなぜか忘れた。2階を間借りしている家の夫婦は、真面目で地味な生活ぶりを伝える。が、深津も行方がわからない。
  何度目かに訪れたとき、体が不自由でしゃべりも聞き取りにくい夫のほうが、「しゃしん」と言う(記憶あやふや)

  深津の部屋で探し出された何十枚もの写真が、このドラマのハイライトだ。石坂の撮った深津絵里のなんと美しいことか!
  
  石坂とのことで相談に乗ってくれていた従姉妹(?)に裏切られ、悲しい結果で終わる。
  
  「悪人」も見なきゃね。きりっとした深津ちゃんではない彼女を見られそうだものね。

  

投稿者 きさら先 : 14:36 | コメント (4)

ドラマ「うぬぼれ刑事」終了

  TBS系で金曜10時に放送していた「うぬぼれ刑事」、2010年9月17日に終わってしまった。

  宮藤官九郎脚本、長瀬智也主演、タイトル「うぬぼれ刑事」と聞いて、見ないうちから笑ってたわたし。もちろん期待度1位。

  2話あたりで、毎回「手錠と指輪どっちがいいですか?」とやるのかな、ちょっと飽きるなと心配したけれど、趣向を変えてくれてクリアー。そのうち逆に、そろそろ?こんどはどんな?と待つようになり、どんどん面白くなってきた。

  もうひとつ心配だったのは、刑事ドラマなら毎回事件がないとならないだろうってこと。第1話はトリックがちゃんとあって、安心したのだけれど、その後は・・・えーと・・・どうだったか。ミステリー的要素があった回もありそうでもないときもあったような。つまりどうでもよくなって来たのだった。観る者としては。
  
  西田敏行の存在がドラマを安定させていた。うぬぼれ5が5人かかってもかなわないほど。長瀬君とふたりで踊っちゃったときなんか、大笑い。リズム感あるし。

  回を追って「うぬぼれ刑事のテーマ」を長瀬君が踊る、唄う、ファイヴも踊る、とうとう歌詞がつく。ミュージカルだったのか、これは。
  ドラマの中で「あと3回となり」なんて、ナレーション&父親役の西田が言う。長瀬が一瞬「タイガー&ドラゴン」の虎児になる。なんでもありなんだな、と楽しかった。
  枷がはずれていって気持ちがラクになる。コメディってこういう効果があるんですね。

  現実なのか、本の中なのか、はたまたドラマ化された話か、同時進行の三つの世界がごっちゃになったような錯覚に陥ったりもした。

  最終回、結婚式に出席したうぬぼれ5のひとりと同じことを、画面に向かって言ってました。「その手があったか!」

  クドカン氏は演出も担当。日記を読むと超人的な多忙のようなのに、よくやりますよね。多分面白いことに目がないのだろう。

  期待たがわぬ1位でありました。
  踊りながらときにふざけてる長瀬君を思うと今もまだ笑えます。 

  

投稿者 きさら先 : 00:00

2010年09月20日

ドラマ「GOLD」終了

  フジテレビ系で木曜10時に放送していた「GOLD」、2010年9月16日が最終回だった。

  このドラマ、始まる前のわたしの期待度は4位。1位「うぬぼれ刑事」2,3がなくて「GOLD」。

  野島伸司脚本、天海祐希主演。これだけなら堂々の(笑い)2位なのだが、金メタルを取るための云々、というあらすじの文句がどうもいただけなかった。巨人の星の母親版?みたいな。

  誤解でしたね。嬉しい誤解です。回を追うごとに面白くなって。
  思いがけない展開(とも君て実は、にびっくり、エドはるみの存在)、小さな感動的なエピソード、感情の行き違いと和解、最後の逆転劇・・・。
  ハラハラドキドキ、講演に思わずうなずき、次は何を見せてくれるのかと木曜日が楽しみだった。

  久々ではないだろうか。こういうドラマらしいドラマを観たのは。さすがです、野島伸司。そして長いセリフを説得力をもって聞かせた天海祐希もさすが。
  キャストでは、この人がなぁ、という男優がひとりいたけれど、人気があるらしいし、個人的な好みなので書かない。
  子供たちもよかったし、ほっと一息の役どころ、長澤まさみも適役。
  注目したのがカメラマン役の綾野剛。「Mother」にも出ていたらしい。

  野島伸司の理想の母親像ってこうなのだろうか。
  息子のひとりが言っていた。母さんを恨んだことはない。一緒に闘っていたからと(引用は正確ではない)。

  一種のホームドラマ、あるいは母親ものかもしれないが、湿っぽくなかったのが嬉しい。

  繰り返される回想シーンと、あまりのハッピーエンドぶりがなかったら、「うぬぼれ刑事」を抜いて1位だったかもしれないな。まあ、わたしの中でのことだけど。

投稿者 きさら先 : 17:35

2010年09月19日

木皿泉脚本!10月からの日テレ土曜ドラマ

  「Q10」 日本テレビ系
   土曜日 夜9時  10月16日から

  嬉しい!嬉しい!
  木皿泉さん(たち)のファンです。その独特の世界が好き。

  「セクシーボイス アンド ロボ」から3年、お待ちしておりました。お一人の体調が悪いと伺っていましたが、回復されてよかったです。

  主役がかの佐藤健君。“かの”と言っても、実は「龍馬伝」の岡田以蔵までは知りませんでした。歴史に弱いわたしが珍しく観ていた「龍馬伝」で、あれ誰!とびっくり。人気急上昇中だそうですね。
  CMで見る彼は、単にかわいい男の子。でも期待しましょう。

  プロデューサーのお一人が河野英裕さん。名作「すいか」で木皿さんを引っ張り出した方ですね。
  「すいか」が終わったときの、公式サイトに書かれた河野Pのメッセージには、泣かされました。妥協しない木皿さんとのドラマ造りの苦労と、それでも放映したいという愛がつまっていました。

  その後も「野ブタ。をプロデュース」「セクシーボイス・・・・」とコンビは続き、今度もまた。
  「すいか」でさえ、数字はそんなでもなかったと聞いています。果敢に木皿泉さんにこだわり続ける河野さんは素敵です。そして、ご両者の信頼関係も素敵です。

  一視聴者の素人が憶測でこんなことを書くのはナンですが、テレビ局は視聴率を要求するでしょうから、よい作品、本当に面白い作品は、現場の方たちの勇気がなければ生まれないのではないでしょうか。

  知名度でははるかに高いクドカンこと宮藤官九郎さんのドラマでさえ、数字はそうでもないそうです。このクドカンをテレビで知ったのが「池袋ウエストゲートパーク」(TBS)でしたが、そのプロデューサーがたしか磯山晶さんという方。こちらのコンビもずっと続いています。
  「うぬぼれ刑事」面白かった!!!

  何を言いたいのか。
  磯山さんや河野さんのような方たちがおられて、わたしたちはよいドラマを観ることができる、ということでしょうか。

  もちろん脚本ありき、ですね。そして演出。

  新聞のテレビ欄は、よほど有名な方でないと、脚本家を載せない。まして演出をや。映画なら監督の名が大きく出るのに。

  話がそれました。

  日本テレビ 土曜ドラマ「Q10」 (キュート と読むらしい)
  脚本:木皿泉
  演出:狩山俊輔
  出演:佐藤健 前田敦子 他

  10月16日(土) 夜9時スタート!

投稿者 きさら先 : 22:41

2010年08月29日

テレビドラマ「帰国」’10年8月14日 TBS

  やっとこのドラマを観た。録画したものの、重そうで敬遠していた。CMによると軍隊ものらしいが、あの服装は苦手である。それにタイトルの字が難しい。変換もできない。

  敗戦のあとの復員の話かと思っていたら、時は現代だった。軍服姿は幽霊なんですね。
  生瀬勝久がいうなれば案内役。このひとはどんな役でも上手。単に上手、という以上。狂気の殺人鬼もやる気のない刑事もお調子者も、軽々と演じるように見える。
  ここでは、黒子に徹するような抑制された演技がかえって印象強い。

  軍人たちは、撃沈された軍艦に乗っていて海に沈んだままの霊らしい。高い波で何も見えず、他の人の声も聞こえず浮いていた、というふう台詞があった。暗い海の映像にその様を想像した。死を前にして思ったことは、見た風景は何だったのだろう。きっとこのたび訪れているのは、そのとき見た場所やひとなのだろう。
  消えていない思いに心が痛む。

  海から訪れた霊たちのほかに、己が検閲して出されなかった手紙を、靖国神社で連夜朗読している兵隊がいる。
  このところ、加藤周一の「羊の歌」を読んでいて、ちょど戦中から戦後にかけての時期。舞台で発せられる言葉の力が、外とは別の世界を作っていたというふうな記述がある。手紙の朗読を聞いて、その箇所を思い出した。
  劇団系のひとかと思ったら、ARATAという俳優らしい。一語一語聞きほれ、もっと聞きたいと思った。映像にも力があるが、声に出して読まれる文章にも、切なく伝わる思いがあった。

 彼らが現代の日本をどう思ったか。脚本倉本聰の現代感が反映されているところだろう。これがテーマかもしれないが、わたしは反論も賛成もできない、というかしたくない。
  ただ、描かれた彼らの思いの重さがいまもわたしのうちにある。

投稿者 きさら先 : 17:42 | コメント (2)

2005年01月13日

テレビ朝日「相棒」は面白い

 軽い刑事ものと思っていた「相棒」が実は骨太なドラマだと気づいたのは、2004年の10月の1話だった。政治中枢のスキャンダル、2回連続の大作だった(と思う)。
 (と思う)というのは、テレビ朝日の公式頁で確認をしようとしたが、記録がなくてできなかったからだ。現在の放送は第3シーズンになるという人気ドラマなのだから、もっと整備して欲しい。

 観る理由
 1.水谷豊が好き  
 2.共演者も好き 寺脇康文、鈴木砂羽 岸部一徳 六角精児
 3.キャラクター設定が好き
 4.テンポがよい 妙な引っ張りや、泣かせがない
 5.窓際刑事の水際立った推理に胸がすく
 6.ほかにまともな刑事ものがない
 7.割り切れなさ 哀愁感
  前回の最後 競技場のシーンは象徴的
 8.寺脇=刑事亀山薫のライバル 警視庁捜査一課の刑事たちの馬鹿馬鹿しさはあり得ないが 面白いので目をつぶろう

 さて第3シーズンの10話(2005年1月12日水曜日)
「ゴースト~殺意のワイン」

 作家が夫の編集者を殺すというと、「古畑任三郎」の中森明菜の回を思い起こすが、そこでもう損をしている。明菜は古畑と堂々と渡り合ったが、この頭の悪い犯人は、水谷=杉下右京に似合わない。だから今回亀山刑事が活躍したのかもしれないが。

 1.説明しすぎ
 2.岸部と六角がでない(笑)
 3.説明しすぎてるくせに、友人の編集者の愛情がもうひとつ理解できなかった。
 
 好印象も書いておこう。
 友人の編集者役の春木みさよ、地味な感じの女優だが、淡々としたセリフが聞きやすく、きりっとした感じをうちに秘めていて好印象。「阿修羅の如く」に出ていたというが、何の役だったのだろう。
 
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 「相棒」テレビ朝日 水曜9時

キャスト:水谷豊 寺脇康文 鈴木砂羽 高樹沙耶 岸部一徳 六角精児 他

チーフプロデューサー:松本基弘
脚本:輿水泰弘 他

第10話 2005年1月12日9時~放送
    ゲスト出演: 筒井真理子 春木みさよ
    脚本:東多江子
    演出:長谷部安春

投稿者 蒼木そら : 20:06

2004年10月18日

一番大切な人は誰ですか 第1話 04/10/13

「一番大切な人は誰ですか」
水曜10時 日本テレビ系

キャスト:岸谷五朗 牧瀬里穂 佐藤隆太 鶴見辰吾 宮沢りえ 小林涼子 高田純次 三浦理恵子 吉田日出子 田村亮 内藤剛志
脚本:大森寿美男
演出:佐藤東弥
プロデューサー:戸田一也 原田文宏(光和インターナショナル)
主題歌:「黄昏ロマンス」/ポルノグラフィティ


A:
日本テレビのこの枠、「光とともに・・・」「ラストプレゼント」と好印象のドラマが続いたけど、こんどはどうでしょうか。
S:先の2本のように障害や病気を扱ってはいないけど、家族という点で共通している。
A:色あいもなんか似ている気がする。
S:真面目な話だけど、重苦しくないってところでしょうか。
A:軽さはもっぱら岸谷五郎とその職場の交番で引き受けてる、いまのところ。
S:岸谷巡査の新婚の妻が牧瀬里穂で、元妻が宮沢りえ。宮沢の洋裁店がある街に偶然岸谷が赴任してくるのが始まりです。宮沢はTVドラマは久しぶり。
A:「たそがれ清兵衛」「父と暮せば」と方言では気にならなかったけど、ドラマでは話し方の特徴が気になって。
S:「北の国から」でもそうだったね。
A:ドラマに出てくる商店会って型どおりが多いけど、こんどはどうでしょう。
S:高田純次が商店会長じゃあね、型どおりかな?
A:第1話で店のシャッターにスプレーで絵を書く怪盗がいた。
S:怪盗じゃないでしょう?何もとってないもの。絵が妙に上手かった。
A:何か物語に関係してくるのでしょうか?

あらすじ等は→日本テレビ公式サイト

投稿者 蒼木そら : 03:01 | トラックバック

2004年10月12日

ラストクリスマス 第1話 04/10/11

「ラストクリスマス」
月曜9時 フジテレビ系

キャスト:織田裕二 矢田亜希子 玉木宏 森山未來 片瀬那奈 MEGUMI 田丸麻紀 坂下千里子 坂本雄吾 りょう 桜井幸子 伊原剛志 加賀まりこ 児玉清
脚本:坂元裕二 
演出:西谷弘 
企画・プロデュース :大多亮
プロデューサー :現王園佳正  岩田祐二
主題歌:織田裕二 with ブッチ・ウォーカー

A:楽しみにしていた月9です。
S:織田裕二がまだラブストーリーが出来るのかという疑問もあった。
A:オッケーじゃないですか?まだラブストーリーかどうかわからないけど。
S:矢田亜希子、あの穏やかだけどきっぱりした話し方が好きなんです。今回は元ヤンキーということでまったく別のしゃべりかたをしてる。ちょっと苦しそうですね。
A:最初の1分ぐらいのシーンが意味ありげ。ハッピーエンドじゃないってこと?
S:矢田が会社では別の顔ということなら、同じ会社に何人もボーイフレンドを作っていて、みんな自宅を知っているってウカツじゃない?(笑)
A:そうそう。織田の友人で上司の伊原が2人で織田のバルコニーに居るのをみて驚いていたのも、両方の住所を知ってるんだから変。
S:森山未来、玉木宏の若手が活躍しそう。キャストが結構魅力的ですね。


あらすじその他詳しい情報はフジテレビ公式ページでどうぞ

投稿者 蒼木そら : 00:32 | トラックバック

2004年10月11日

大奥 第一章 第1話 04/10/7

「大奥 第一章」
木曜夜10時 (初回10分延長) フジテレビ系

キャスト:松下由樹 高島礼子 瀬戸朝香 京野ことみ 西島秀俊 野波麻帆 木村多江 星野真理 渡辺いっけい 梶芽衣子 藤田まこと
脚本:浅野妙子
演出:林徹 
プロデューサー:林徹 手塚治(東映)樋口徹 若松豪(東映)
主題歌:サザンオールスターズ
A:先の「大奥」を見ていないので、比較はできないんだけど、それ以前の話らしい。で、「第一章」がつくんですね。歴史にはまことに弱いので、こういう時代物は、そうなんだぁ、と感心するばかりで、矛盾とかはわからない。
S:しかし、生まれたばかりの児を、母に一度も抱かせずに 乳母の下に連れ去ってしまうのって、普通なの?
A:遠い美濃の国の離縁話を将軍が知っているって、結構情報化社会だったのね。
S:家康藤田まことが、愛知弁(多分)で話すのが、威厳がなくて面白い。
A:松下由樹が、この上昇志向の強い女性をどのように演じるのか、権勢を得たあとの人間性はどうなのか興味があります。
S:梶芽衣子が、さすが時代劇慣れしてるせいか、落ち着いた貫禄です。

あらすじその他詳しい情報はフジテレビ公式ページでどうぞ

投稿者 蒼木そら : 23:47 | トラックバック

夫婦。第1話 04/10/10

「夫婦。」 
日曜夜9時 TBS系

キャスト: 田村正和  黒木瞳  加藤あい  塚本高史
       深浦加奈子  今井陽子  西田尚美  大森南朋  羽田美智子
脚本: 遊川和彦
演出: 清弘誠 
プロデューサー: 八木康夫
主題歌: 森山良子「あなたが好きで」

A:日曜日のこの時間、田村正和、黒木瞳。なにかの続編ではないかと思っちゃうよね。
S:でもそれだけに安心して見れるとも言えます。タイトルはそのまんまやん、って感じ。
A:マンハッタンラブストーリーの「しのぶっち」塚本高史が出ているのはうれしい。まだバンドやってるらしい(笑)。
S:田村正和がこんどはテレビ通販の会社の社長で、自分でテレビに出ている。
A:けっこう笑えます。
S:結婚式場に角野卓造が花嫁の父役で居て、泣いているんだけどおかしかった。これからも出るのかしら?
A:TBSの公式HPのキャストに名がないから、初回だけなのかな?残念だけど。
S:田村と張り合うような男性がせめてひとり欲しいですね。
A:いつも左右違う靴を履いてる羽田美智子はどうからむのでしょうかね。
S:とりあえず次回は見ましょうか。正和さまと塚本くんを。

⇒あらすじ等はTBS公式ページ

投稿者 蒼木そら : 01:04 | トラックバック

2004年10月09日

ホットマン2 第1話 04/10/7

「ホットマン2」

木曜夜10時 (初回10分延長) TBS系

キャスト:反町隆史 伊東美咲 市川由衣 斉藤祥太 斉藤慶太 山内菜々 白石美帆 美山加恋 眞木大輔(EXILE) 安倍麻美 深水元基 黒谷友香 ほか

脚本:樫田正剛
演出:中島悟 
プロデュース:江口正和
主題歌:EXILE
原作:きたがわ翔

「ホットマン1」は見ていなかったので、ちょっと話が把握できなかったが、5人兄弟姉妹のお兄ちゃん反町隆史のお節介と自称する明るい面倒見のよさと、その娘七海を演ずる山内菜々の可憐さを見るドラマのようだ。
 こんどの「2」には「凛ちゃん」こと美山加恋が山内菜々の同級生役で出ている。どうも山内をいじめる役らしい。
 お兄ちゃんものといえば「大きな屋根の下」があるが、比べるのは酷かも。山内菜々は確かに可愛いけど。

⇒あらすじ等はTBS公式ページ

投稿者 蒼木そら : 20:27 | トラックバック

2004年10月06日

マザー&ラヴァー 第1話 04/10/5

「マザー&ラヴァー」
火曜10時 フジテレビ系(制作=関西テレビ MMJ)

キャスト:坂口憲二 篠原涼子 水川あさみ 金子貴俊 矢沢心 西丸優子 高山猛久 麻生幸佑 蛍原徹 阿南健治 松坂慶子
脚本:岡田恵和 
演出:新城毅彦
プロデュース:安藤和久 東城祐司 伊藤達哉 吉條英希

A:脚本が「ホームドラマ!」の岡田恵和です。
S:「ちゅらさん」の、というんじゃないの?普通は。
A:こんどはコメディなのかな?
S:篠原がわはそんな感じですね。
A:坂口と松坂のシーンはそうではないと。
S:松坂慶子は「人間の証明」と打って変わったママぶり。
A:可愛いけどお母さんらしい。いいですね。
S:ときどき寒かった。誰のせいというわけではないけど。
A:乗れなかったですね、確かに。次回以降に期待。
S:つぎ、見るかなぁ。
A:見てください。岡田さんですから、「ホームドラマ!」の(笑)。

⇒あらすじ等はフジテレビ公式ページへ

投稿者 蒼木そら : 01:37 | トラックバック

めだか 第1話 04/10/5

「めだか」
火曜9時 フジテレビ系  初回10分延長

キャスト:ミムラ 原田泰造 瑛太 須藤理彩 山本太郎 木内晶子 平岡祐太 黒木メイサ 市毛良枝 泉谷しげる 小日向文世 浅野ゆう子 林隆三ほか
脚本:相沢友子
演出:木下高男 
プロデュース:石原隆 高橋萬彦

A:ミムラがもう主役!もっとも「ビギナー」でも主役だったけど。
S:「ビギナー」に似てるところ。生徒が大人、個性派揃いのグループ、ミムラのキャラクターもちょっとかぶってる。こんどは定時制高校で、彼女は先生だけど。
A:先生としてだんだん成長してゆくのかと思ったら、初回から目覚めていた。展開が速いです。
S:そうそう、瑛太との関係も。
A:むやみに引っ張らないスピード感はいいですね。
S:生徒を心配して大雨の中に飛び出して行ったけど、傘ぐらいさしてったらいいのに。
A:出た!揚げ足とり。
S:だってひっかかるやん。そのまま林隆三(恩師)の入院先へ。そしてまた学校へ戻ってたけど、服どうなってるんやろ。
A:ずぶ濡れで病院へ見舞いに行くのはやめましょう。で、続けて見られそう?
S:原田泰造、瑛太、須藤理彩あたりの人間性が面白そうなので、見るかも。

⇒あらすじ等はフジテレビ公式ページ

投稿者 蒼木そら : 01:36 | トラックバック

2004年10月04日

2004年7月~9月期の連続ドラマ

A.9/26の「逃亡者」を最後に今期の連ドラが終りました。遅くなったけどまとめて話をしておきませんか。
B.オリンピックもあったし、結構きついクールだったよね。
S.私も実は月9も見続けられなかった。期待の新人、いままでにないテーマという呼び声は高かったんだけど。

A.ではその「東京湾景」(月曜フジテレビ系)から。
B.確かにいわゆる「在日」を取り上げたことは買うけど、そういう社会性は感じられなかった。むしろ時代錯誤かと。
S.人気韓国ドラマ「冬ソナ」にあまりに似すぎ。最後のほうでちょっと見たとき「兄妹」の疑いが出てきてたので、そこまで?と呆れた。
A.仲間由紀恵は好きなだけに残念でした。風景、運命、俳優、国際交流、おまけに「書」で和風テイストも加えてたけど、それらがまとまって物語の高まりとなってはいなかったですね。

A.では曜日順で火曜日。 「君が想い出になる前に」 (フジテレビ系)。私は椎名桔平ファンなので見てましたが。
B.1回だけであとはパスだった。観月はやはり「ナースのお仕事」みたいなのがいいな。弁護士事務所の話とかも面白かった。
S.ときどき見た。観月がスタイリストだけあってファッションがいま風で勉強になりました(笑)。
A.「それはないだろう」って運びが多かった。子供をひとり置いて出かけちゃったり。大筋には関係ないことでも必然性のないシーンが何度もあると、だんだん興味はそがれる。椎名の失った記憶と隠された事件という謎はあったんだけど、その解決も予想通りで。

S.「ウォーターボーイズ2」 (フジテレビ系)。これもどうせ最後のシンクロ公演まではつなぎかと見なかったけど。
A.「つなぎ」って言いすぎ(笑)。高校生は結構見てたらしいよ。まあ、夏の定番?
「すいか」の金子貴俊が教師役で出ていました。
B.その「1」は面白かったけどね。「2」になると2,3話見たら筋が読めちゃったから。
A.最終回なんと2時間!シンクロ公演をたっぷり見せてました。

B.水曜日「ラストプレゼント・娘と生きる最後の夏」 (日本テレビ系)女優がみんなよかった。
A.天海も永作もセリフがはっきりしていて聞いてて気持ちがいいし、須藤理彩もいつも裏切らないですね。
S.男優陣も褒めましょう。天海の父役の平泉成の存在も印象に残ったし、佐々木蔵之介もああいうキャラクターは初めて見たけどリアルだった。この前の「離婚弁護士」(フジ)でも天海とは共演してるよね。
A.最終回も泣きました。でもどうでもいいけど、あの誕生会のご馳走はどうなったのでしょう。
S.それより、ひとりも悪い人がいないのよねー。会社も友人も家族も医者(升毅)まで、みんないいひと。

A.さて木曜日は「人間の証明」 (フジテレビ系)です。これは分類としては刑事ドラマですね。
S.「砂の器」「白い巨塔」そしてこれ。復活ブームはまだまだ続くのでしょうか?
B.原作での事件の根は第二次大戦後すぐでした。こんどのドラマではベトナム戦争の頃、学生運動の激しかった時代に置き換えている。
A.「今思えば骨のある連中でしたよ。それがいまじゃゴルフショップのおやじさんですからねぇ」などと主人公の竹野内豊の相棒ベテラン刑事の大杉漣に言わせてました。事件の重要人物のりりィとは、機動隊と学生として向かい合っていたのかも、との思い出話も時代感が出ていてうまいと思った。
S.その大杉をはじめとして警察内の人物像がおざなりではなかった。もうひとりの主人公松坂慶子ですが、殺人を犯してなお堂々と表舞台に居続けた冷静さ。それなのに、なんの物証もなく詩の朗読だけで自白に追い込めるかしらね?よほど上手な朗読ならともかく(笑)。
A.やはり原作の意図であるタイトルの意味を生かしたかったのでしょう。
B.原作にはない竹野内の女友達役で夏川結衣が出ています。松坂の過去とかを調べる役ですね。
S.このふたり(竹野内と夏川)はまあ甘く言っても平均点。警察側の緒方拳や大杉のベテラン、それから事件に巻き込まれた横山めぐみの夫国村隼と恋人風間杜夫のコンビなどの脇役の力がドラマに奥行きと吸引力を与えていたと思う。
A.結局これは3人とも結構熱心に見たということですね。最初はちょっとわかりにくかったけど、時間的にも空間的にも広がりのある話をテンポよく見せてくれたということでしょうか。

A.金曜日は「世界の中心で、愛をさけぶ」 (TBS系)。
S.小説読んだし映画も観たのでパスした。亜紀役の綾瀬はるかはどうでしたか?
B.うーむ。彼女をそれほど愛するという気持ちがどうしてもわからなかった。
A.もう若くないからでは(笑)? 実は私も同感ですが。小説はちょっと村上春樹風の文体でしたね。
S.山田孝之は「ウォーターボーイズ」のときはとてもよかったけど。

A.では日曜日「逃亡者」 (TBS系)。
B.スピーディな運び。暗めの画面。一見かっこよかったけど。
A.わかりにくかったですね。パッパッといろんなシーンが映るけど、どれが手がかりかわからないうちに変わってしまう。
B.トシだから理解が遅いんや(笑)。
S.日曜9時といったらトシのひとも見てるでしょうが。
A.それに「こんなことしないだろ!」や、「そんなわけないだろ!」がまた多くて。
S.そうそう。羽田にニセの予約をして成田に向かう作戦とか。最初から列車なら見つかりにくいのに。飛行機とフェリーと大して違わない時間で着いたりしてるし。サスペンスものはこういうところをちゃんとしてくれなければ。
B.最後の警察の管理管加藤浩次のピストル自殺、それほどのこと?って。
S.原田芳雄がうさぎのぬいぐるみを着てるのを見て、最初からあやしいと睨んだ。
A.へー!まさか父が娘を殺す?って最後まで思ってたけど。
B.まだ奥があるのかあるのかと思わせられて、結局裏切られたって感じ。全員がコマだったみたいな。
S.奇しくも「人間の証明」「逃亡者」と親による子殺しが二作あったわけね。
A.それが結論ではあんまりだから、ベスト3とか選びましょう。
B.と言われても、通して見たのは結局「人間・・・」と「逃亡者」
S.同じくです。
A.じゃあその二作に「ラストプレゼント」を加えましょうか。次はクリスマスで終わるゴールデンクール(そんな言葉あるんか?)です。期待しましょう。

投稿者 蒼木そら : 01:04 | トラックバック

2004年09月20日

すいか(つづき)

連続TVドラマ「すいか」

2003年7月~9月放送 10回 日本テレビ系
脚本:木皿泉
キャスト:小林聡美 ともさかりえ 市川実日子 浅丘ルリ子 高橋克実 金子貴俊 小泉今日子 もたいまさこ 白石加代子 猫 ほか
演出:佐藤東弥 佐久間紀佳 吉野洋
プロデューサー:河野英裕

A:昨夜(04/9/18)「僕と彼女と彼女の生きる道」(フジTV系)のスペシャルがあって・・・
S:楽しみにしてたのに録リ忘れた。どうでしたか?
A:ほとんど「総集編」でがっかり。
S:「Dr.コトー」のSPもそうだったような・・・。
A:朝日新聞の「試写室」では、「初めて見てもドラマの内容が伝わる構成になっている」と(笑)。
S:ものは言いよう、ということですか。
A:これが「すいか」だったら決してそんなスペシャルは作りません!
S:作者でもないのに(笑)。そうそう「すいか」の話やったね。

A:えーと、前回の続きです。「すいか」の作者木皿泉が、この作品によって2003年度「向田邦子賞」を受賞しました。
S:good newsですね。たしか新聞でも読んだような。どのような賞でしたっけ?
A:テレビドラマの脚本を対象としたもので、82年度が第1回で市川森一、第2回山田太一、前年2002年度第21回は倉本聰「北の国から2002遺言」でした。野沢尚も98年度に受賞している。
S:ずいぶん詳しいやん。
A:「ドラマ」という雑誌の7月号がこの受賞記念特集号で、資料はそこから。「すいか」のシナリオが1話から4話まで載っているし、作者のインタビューもあります。
S:たしかその木皿さんてふたりだとか。
A:そう、男女ふたりの作家なんです。おふたりの写真もあって、ふつうのおじさんとおばさんて感じ(失礼!)。授賞式には女性だけ出られたようです。
S:いままでどんな作品があるの?
A:「やっぱり猫が好き」(フジテレビ)の何本か。あと日本テレビで「秘密の花園」という単発があったみたい。「くらげが眠るまで」というDVDが出ているようだけど、いま手に入るかどうかちょっとわからない。「すいか」をという企画にあたって、木皿さんの連絡先がわからなくて困ったとか。
S:浮世離れしてるんやね。
A:神戸に住んでおられるらしい。便宜上執筆の間東京に、みたいな話もあったけど、申し訳ないけど生活してないと書けないと思う、と話してる。インタビューも女性だけのようですね。
S:受賞については?
A:「荒野に宿屋さんの灯りが見えた、頼もしいようなホッとしたような、嬉しかったですね」「好きなことしかやらずにここ何年か来てるんで、励みになりますね」と喜んでおられます。
S:「好きなことしかやらずに」って凄いよね~。
A:さっきの「生活してないと書けない」もね、よほど自分(たち)の世界観価値観をしっかりもっていないと出ない言葉です。
S:あのドラマを観たものには納得のゆく人柄ですね。「すいか」の世界もちゃんとできてた。
A:それは作者も言ってるけど、役者さんもスタッフもその世界を大事にして、乗っていたそうです。
S:やっぱりそういうドラマが面白いんだね。


A:ドラマって脚本家が書くと思っていたけど、違うのね。
S:どういう意味?
A:どうも一般的にはプロデューサーと話を組み立てていくらしい。
S:そういう話は聞いたことがある。名のある脚本家は別でしょうが。
A:木皿さんはそういう仕事の仕方はしないので苦労したとプロデューサーの河野さんが言っている。
S:見込んで頼んだ河野さんも偉いですね。
A:若い方のようです。数字のことを考えて分かりやすくしてくれと言うと「分かりやすいようにするから詰まらなくなると怒られました」と語っています。
そんなに苦労して作ったのに、結局視聴率の責任をとって、もうドラマはやっておられないとか。残念な話です。
S:日本テレビさんに頼みたいです。賞もとったことだし・・・。
A:「すいか」part2を同じコンビでぜひお願いします。

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「ドラマ」'04 7月号 映人社 平成16年7月1日発行

投稿者 蒼木そら : 00:53 | トラックバック

2004年09月09日

すいか

連続TVドラマ「すいか」

2003年7月~9月放送 10回 日本テレビ系
脚本:木皿泉
キャスト:小林聡美 ともさかりえ 市川実日子 浅丘ルリ子 高橋克実 金子貴俊 小泉今日子 もたいまさこ 白石加代子 猫 ほか
演出:佐藤東弥 佐久間紀佳 吉野洋
プロデューサー:河野英裕
お話:賄い付き下宿「ハピネス三茶」に住む4人とその周囲の人々の毎日と生き方。(と言ってしまうとつまらないが、笑ったり、深くうなずいたりするエピソードがぎっしり)

S:いまごろ去年のドラマの話を持ち出して何?
A:いやね、去年の夏は「すいか」があったなぁと。毎週土曜日が待ち遠しかった。
S:あれは、いかにもという設定がいやと言って見ないひともいた。
A:そういうひとは大きな獲物を逃がしたと言ってあげたい(笑)。ドラマはみんなフィクションなんだから、「ありえない」のは当たり前なんだよね。ま、入り込めないひともいたでしょう。入り込んだ人たちはBBSなんかでは熱狂的に支持していた。
S:番組の掲示板とか読んだの?
A:はい。ほかにファンサイトもできていて、それも・・・(笑)。ストーリーだけでなく、個性的なキャスト、雰囲気いっぱいの舞台設定、ファッション等々魅力的だったので話がはずんでいました。秘密にされている「ハピネス三茶」ロケ地を探して行く人もあったみたい。
S:視聴率はふるわなかったとか。
A:そうそう、日本テレビの「すいか」のHPにプロデューサーの河野さんが「すいかを見守って下さったみなさまへ」というメッセージを書いてるのを見つけたのですが、いまの状況では「ある意味冒険的企画」で「結果視聴率というものさしでは失敗でした」が、「ホームページに寄せられた皆様のお手紙を読むたびに教授の台詞ではありませんが”いて、よし”と励まされた3ヶ月間でした。」と。
S:泣かせますね。
A:ちなみに「教授」とは浅丘ルリ子さん演じる大学教授でハピネス三茶の長い住人。スリッパで大学へ行っちゃうエピソードも。
河野さんも引用しているけど心に残る台詞がいっぱいあったし、キャストがまたみんなよくて、「あの人がちょっとねー」ということがぜんぜんなかった。猫に至るまで(笑)。細かな道具立てがまた面白くて・・・。
と言い出したらとまらないので、本題にはいりますが。
S:え?前置きやったんか!長~い前置きやなあ。
A:おや?突然関西弁に。
S:関西弁、つっこむのに便利なんや。長いの疲れるわ。次回にしたらどうやろ。
A:では、次回の予告です。脚本家木皿泉さんが「すいか」により向田邦子賞を受賞しました!(といっても5月のことですが)この木皿さん、あまり作品がないので私たちには謎の方だったんですよね。で、受賞されてインタビューなどや「すいか」裏話も読むことができたので、そのお話など。

 「すいか」DVD 03/12/21発売 バッブ
 DVD-BOX(4枚組)18,060円

投稿者 蒼木そら : 14:55 | トラックバック

ラストプレゼント~娘と生きる最後の夏10/11

9月8日(水)10時15分(野球のため15分遅れ)  日本テレビ系

A:今日の一曲は「上を向いて歩こう」ですね。
B:娘明日香(天海祐希)の重い病気を知っている田舎の父(平泉成)が公民館のようなところでの初ライブに娘を舞台に誘って歌うあれですね。
A:父と娘は元気よく歌っているけれど、やはり病気を察している母(大森暁美)は涙をこらえている。その様子を見て明日香の娘歩(福田麻由子)もなにかを察し始めるのよね。
B:自分がいると、父(佐々木蔵之介)と婚約者(永作博美)にも、母とボーイフレンド(要潤)にも邪魔になると思って家出するほどの敏感な子だものね。
A:8歳であんなにひとの気持ちを察するのか!と今日のほかのシーンでも以前の回にも思った。でも不自然ではなくて脚本(秦建日子)には説得力があります。

B:では私は「今日の号泣」。初めて明日香の病気を知った元夫の聡(佐々木)が歩を田舎へ行ってる明日香の下へ連れて行くわけだけど、行って帰ってくるまでずーっと怒っている。出迎えた婚約者有里(永作)に、「ほんとに最初から最後まで勝手なヤツだ!」と言っている間に涙になり号泣。
A:男のくせに婚約者にすがって大泣き!それも元妻のことで・・・。
B:でも見てて泣いたでしょ?悲しいが怒っているというところもなかなか上手だったじゃないですか。死という理不尽なものに対する憤りというのかな。
A:もう来週が最終回とか、意外性はないかもしれないけど、好感のもてる終りを期待しましょう。

投稿者 蒼木そら : 00:25 | トラックバック