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2011年11月13日

やっと名取へ閑上へ

  名取駅を出て途中で右折し海のほうへ向かう。あぜ道らしいところなどあちこちに船が打ち上げられている。かなり大きな漁船もそのままある。

  運転手さんが、「町のほうへ行きます」という。その行く先には、何もない。「駅のまわりより賑やかだった」という町の跡。

  おいしい赤貝、日本一の赤貝を産んでいたという海。朝市で賑わったという漁港。誰もいない。

  壊れたまま残されたかまぼこ工場。仙台駅でその笹かまぼこを買う。

  閑上中学校がある。小学校もある。生徒たちの姿はない。

  お寺がある。倒された墓石の群。

  松の木が一本ある小高いところ、日和山も潮をかぶったという。碑が倒れ木が折れ、階段の手すりも壊れ、ひょろっと桜が一本植えられて、手書きの小学生の文字。

  見渡す限りの、平坦な一見雑草地、台だけ残ったブロック塀で家があったとわかる。ぽつり、と人の姿がひとつ。

  空のビニールハウス、壊れたガラスの温室。

  農地だったのかその辺り。「今年は何も収穫できなかった」

  「また見に来てください。どのくらい戻ったかを」と運転手さん。
  ありがとう。ごめんなさい。

  

  名取市文化会館は、外見は無事なようだった。起伏のある芝生の緑がガラスに映えて変わらず美しい。大ホールの公演はまだ行われていない。
  震災後は避難所になっていたという。(名取市文化会館 1998年、槇文彦)

  2008年の5月31日にここで井上陽水のコンサートがあった。満員の観客が、1コーラスおわったところできれいに揃った拍手を贈ったのは、どの曲だったか。おかげで素晴らしいコンサートだった。

  ♪ 名取の駅で待ってる 君にやっとの思いで逢えた~

  陽水がこう唄ったときもわーっと拍手。

  終わりに、陽水も聴衆に向かって大きく手を叩いていた。


  01.Make-up Shadow
  02.東へ西へ
  03.飾りじゃないのよ 涙は
  04.Power Down
  05.ワインレッドの心
  06.リバーサイド ホテル
  07.新しいラプソディー
  08.The STANDARD (奥田民生)
  09.5月の別れ
  10.背中まで45分
  11.バレリーナ
  12.嘘つきダイヤモンド
  13.クレイジーラブt
  14.限りない欲望
  15.氷の世界
  16.傘がない
  
  アンコール

  17.少年時代
  18.心もよう
  19.アジアの純真
  20.夢の中へ     
  21.いっそ セレナーデ

  

投稿者 きさら先 : 17:24

2011年11月06日

井上陽水『魔力』より

雨がしとしと日曜日。
10時過ぎに電話が鳴って起こされた。世間は早起きです。

昼から映画「十三人の刺客」をテレビで観た。歴史知識がないので時代劇は苦手。だが13人対200人の闘いとなると、簡単に感情移入してしまう。流れる血はおびただしい。なんという命の無駄遣いだろう。画像はとても美しい。

映画つながりで『魔力』からの一曲は「赤い目のクラウン」。

この映画は映画館で観た。結構好きだった。
主人公カメラマンの家の、斬新すぎず、また古さを気取らないインテリア、近所に小さな神社がある下町っぽい街。いい空気感だった。
えーと、タイトルは・・・思い出した・・・「今度は愛妻家」。

エンディングのこの曲はしみじみとして、涙目になりそうだった。

アルバム『魔力』の前の曲「世界はミステリー」から一転、この曲のイントロへの流れっていいですね。ちょっとほっとする。

アレンジ:H.GARDEN

投稿者 きさら先 : 17:16

2011年11月05日

井上陽水『魔力』より

  井上陽水『魔力』を聴いた。(アルバム 2010年11月17日発売 FMLE)

  声の力に驚く。初めて聴いたわけではないのに圧倒される。

  中でも今日の最強は「世界はミステリー」。“永遠のラブパワー”って歌詞にもあるとおり。(アレンジ:星勝)

  シングル「Love Rainbow」(2009/4/29)が出たころ、週刊文春の連載コラム「考えるヒット」で近田春夫氏が「サビで陽水がいなくなる」ことを取り上げて誉めていた。病院の待合室かどこかで読んだので正確ではないが、その「いなくなる」という表現が面白かった。
  「世界はミステリー」でも女性コーラスに陽水が隠れる。陽水がラジオだったかで「Love Rainbow」が面白いと言ってもらったのでもう一曲というふうに話していたのを聞いて、多分近田氏の批評のことだなと思った。
  隠れていて出てくると、声のパワーはより強く感じ、喜びさえあるんですよね。

  世界どころか宇宙まで届けと唄いあげている陽水。躊躇も不安もないあっけらかんとした幸福感。ほんとかよ?と疑いながらも、そのパワーに押し切られてしまう。    

  

  

  

投稿者 きさら先 : 19:15

2011年11月04日

胸につかえている

なんだかなぁと思いながらサンマを焼く。大根をおろす。ほうれんそうを茹でる。

食べればおいしい。でも、なんだかなぁ。

陽水を聴く?そういえばご無沙汰。なんだかなぁ が邪魔をしている。

でももう秋、かなり深い秋。

そろそろ、ね。

何を聴こうか、明日。

投稿者 きさら先 : 21:12