メイン | 2005年02月 »

2005年01月31日

井上陽水「SINGING ROCKET」

 CDアルバム『九段』で「SINGING ROCKET」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/Andrew Ritten。
 『九段』はかなり好きなアルバム。地味な感じがするが、聴き応えがある。
 1998年3月の発売時、ちょっと日が経ってから店に行ったら余裕で売っていて、嬉しいような心配なようなだった。翌年『GOLDEN BEST』が出たときは、ゆっくり店に行ったら”売り切れです、予約して”と言われ、”えー!”とがっかりしつつも喜んだ。
 ジャケットはつぶらな瞳の黒猫の写真で、
「Cover Photograph・・・YOSUI INOUE」とあるから、陽水宅の猫だったのだろうか。猫の図鑑で調べてもらったら、”ボンベイ”がよく似ているということになった。

 旅願望いっそ宇宙までと、今日はロックっぽい「SINGING ROCKET」。いろいろな解釈ができる歌詞だが、私はそのまま、飛び立つ前のロケットを想像する。

  ♪神がかりな顔で もしかしたら

 と、歌いだしで人格を与えられるロケット。視線にさらされ、身じろぎして、一心に発射のときを待つ。美しく、エロチックだ。

  ♪ひび割れた 銃のように 撃ちたいだろう
または 
  ♪つながれた 豹のように 逃げたいだろう

と、反語的な表現が力を溜めて溜めてゆく。

  ♪SINGING ROCKET MORE

 また、ライブで聴きたい曲である。
---------------------------------------------------------------
左 CDアルバム『九段』FLCF-3711(1998年3月)
右 CDアルバム『GOLDEN BAD』FLCF-3800(2000年7月)
九段GOLDEN BAD

投稿者 蒼木そら : 23:09 | コメント (4) | トラックバック

2005年01月30日

井上陽水「旅人よ」

 CDアルバム『UNITED COVER』で「旅人よ」を聴いた。作詞:岩谷時子 作曲:弾厚作 編曲:星勝
 『UNITED COVER』(2001年5月)は14曲中13曲が古い他の人の曲のカヴァーという井上陽水初めてのアルバム。(1曲は奥田民生との共作「手引きのようなもの」)意外な曲たちが歌われていて楽しいが、やはり聴く回数は少ない。
 オリジナルの「旅人よ」、加山雄三の歌は聞いているはずだが、はっきりとは憶えていない。
 
 気分的な閉塞感が続いている。外は晴れていて、遠くにまだ雪が少し残る山並みが見える。
 山の歌はないかなぁと考えた。すぐ浮かぶのは「5月の別れ」だが、これは季節までとっておくとすると、ほとんどないような気がする。陽水は海のほうが好きなのだろう。海の歌は沢山ある。「海へ来なさい」とまでいう。すみません、冗談で取り上げるなんて不謹慎極まりない名曲です。昨年「NHKスペシャル~こども輝けいのち」のテーマに使われて、評判だった。
 とにかくどこかへ行きたいと、「旅人よ」を聴いた。「東京大学のような曲」と陽水が言っているが、偉そうでない控えめな歌い方である。
 じっと聴いていると、2番でも繰り返されるこの部分で、ふと涙がにじむ。

 ♪遠いふるさとにいる 母の歌に似て

 もしかしたら『UC』のなかでいちばん好きかもしれない。
 と言いつつも、続けて「銀座カンカン娘」「東京ドドンパ娘」を聴き、いくらか元気回復したのであります。
-----------------------------------------------------------
CDアルバム『UNITED COVER』(2002年7月)FLCF-3906 

UC

投稿者 蒼木そら : 20:18 | コメント (1) | トラックバック

2005年01月29日

井上陽水「My House」

 CDアルバム『あやしい夜をまって』で「My House」を聴いた。1981年発売のこのアルバムは、陽水以外の人の作詞が3曲ある。「海はどうだ」友部正人、「風のエレジー」阿木耀子、「マリーナ・デル・レイ」松本隆。そのせいか、自分にとってはあまり親しみのないアルバムである。
 最有名曲は多分「ジェラシー」だが、近年のコンサートでは「My House」がよく歌われ、その活きのよさでステージを盛り上げている。
 歌詞は、練りに練ったというものではないらしく、陽水も前にテレビで、パジャマだけど、まあ、いい花柄だから、というふうな面白い言い方をしていた。音に合う言葉を重ねて、乗せて、できたのだろうか。言葉遊びのようで楽しい。

  ♪ナイフ パイプ セロハンテープ
  ♪熱が上がり下がり
  ♪窓がのびてちぢむ My House

 今日は家でちまちま仕事。「猫の額」ほどの庭もないMy Roomで聴く「My House」でありました。
-------------------------------------------------------------
左 『あやしい夜をまって』FLCF-3852(1981年11月)
右 『GOLDEN BAD』FLCF-3800(2000年7月)
あやしい夜をまってGOLDEN BAD

投稿者 蒼木そら : 23:48 | コメント (2) | トラックバック

2005年01月28日

井上陽水「決められたリズム」

 CDアルバム『カシス』で「決められたリズム」を聴いた。作詞・作曲・編曲:井上陽水 
 2002年の日本映画各賞をさらった山田洋次監督の映画「たそがれ清兵衛」(松竹・2002年11月公開)の主題歌でもある。

 ちまちました仕事に飽きて、窓の向うの晴れた空を見ていた。学校帰りの子供たちが外を通って行く。寒いのにふざけたりおしゃべりしたり。
 帰りの電車で読む本の世界も、暗くて閉ざされている。骨を集める男とそれを追う鑑識捜査の話。微細な証拠の検査、暗い湿った場所を好む男。無理に読むことはないのに、やめられない。
 こんな一日の終りに、心を解放したいと思った。空に深呼吸をするように。

 ♪大空に歌声 決められたリズム
-----------------------------------------------------------
CDアルバム『カシス』(2002年7月)FLCF-3906 

カシス
CDシングル
『飾りじゃないのよ涙は』FLCF-7055、『森花処女林』FLCF-7052 でも聴けます。

投稿者 蒼木そら : 23:42 | コメント (11) | トラックバック

2005年01月27日

井上陽水「エミリー」

 CDアルバム『ハンサムボーイ』で「エミリー」を聴いた。作詞・作曲 井上陽水/編曲 井上陽水・平井夏美

  ♪エミリー

 と、呼びかけで始まる、ゆるやかなメロディーが美しい曲。少女から大人になる頃だろうか、エミリーは。

  ♪愛されて さらわれて
   
 優しいのにちょっと哀しいのはなぜだろう。

 プールの初級クラスはおばさんばかりなのに、先週、少女が入ってきました。あの子はエミリーちゃん15歳、との情報が、まめな先輩から早速もたらされました。
 目を見張るほどの美少女でないけれど、(ごめん、エミリーちゃん)、みんなに可愛がられていて、大学生のアルバイトらしいコーチだって大張り切り。
 今夜は姿が見えなかったね。疲れたのかな?エミリーちゃん。
------------------------------------------------------------
CDアルバム『ハンサムボーイ』(1990年10月)FlCF-3858

ハンサムボーイ

投稿者 蒼木そら : 23:10 | コメント (12)

2005年01月26日

井上陽水「カメレオンの恋」

 CDアルバム『バレリーナ』で「カメレオンの恋」を聴いた。作詞/作曲:井上陽水 編曲:BANANA(川島裕二)

 『バレリーナ』は1983年10月に発売された。編曲は全てBANANAこと川島裕二で、プロデュースもBANANA & 井上陽水。サウンドに統一感があり、人工的な感じでもある。自分としては、とっつきにくいが、聞き出すと快いアルバム。

 朝刊に「2004年読者の新聞写真」優秀作7点が発表されていた。(朝日新聞2005年1月26日)
 ほとんどが災害、事故の写真のうちに1点「アユに"恋"するカエル」なる作品。放流されているアユに抱きついているカジカガエル(見たことないけど)の写真だ。随分長時間、弱ったアユから引き離されるまで、しがみついていていたらしい。アユの気持ちはわからない。
 
  ♪カメレオン おまえの姿はJoke
  ♪カメレオン おまえの心はDark

 カエルくん、おまえはdarkではないよ、一生懸命だもの。笑えるけど。

  ♪Take it easy on your Life

 アユから離されたあと、どう生きたのだろう、彼は。
--------------------------------------------------------------
「カメレオン」が聴けるアルバム
『バレリーナ』FLCF-3854
バレリーナ

投稿者 蒼木そら : 18:14 | コメント (1) | トラックバック

2005年01月25日

井上陽水「最後のニュース」

 CDアルバム『ハンサムボーイ』で「最後のニュース」を聴いた。作詞/作曲:井上陽水 編曲:井上陽水・川島裕二

 『ハンサムボーイ』は1990年10月に発売され、ニュース番組のテーマ曲だったこの「最後のニュース」のほかに、有名曲「少年時代」や昨年11月に友近がカバーして話題になった「TOKYO」などを含み、ジャケットもピンク色に陽水の笑顔という、華やかなアルバム。

 今日1月25日の朝日新聞の朝刊に、大江健三郎が「老人はなぜ悲しげなのか」というエッセイを書いている。(大江健三郎「伝える言葉」)
 老人が悲しい顔をしているのは、「《未来への未練》(中野重治)の表情」なのだという。将来、「起こってはならないことが起こりつつある」が防げないのではないか。その「未来にかけての未練」だという。
  愛するものがいる限り、平凡な日常を過している者にも、ふと暗い足音を聞いた気がして、将来を不安に思うときがある。

 「傘がない」で1972年に、個人的なことが大切と歌った井上陽水が、十数年を経て、こんどは逆に「最後のニュース」で社会的関心を喚起したと言われている。
 無機質な言葉「サンソ、フッソ、フロンガス」などを使いながら、心を動かす詩に仕立てるのは、さすが陽水だ。しかし、上記の記事を読んだ今日、

 ♪機関銃の弾を体中に巻いて
 ♪ケモノ達の中で誰に手紙を書いてるの

 のように、全て疑問形なのが気になった。答はなく、

 ♪ただ あなたにGood-Bye 

と私たちに渡される。詩としては、そうしかないとは思うのだが。
 昨年NHKで放送された、「井上陽水空想ハイウエィ Act2」は、小室等、高田渡、加川良、三上寛、友部正人との同窓会だった。彼らの「反戦フォーク」と発言は、古いどころか時宜を得た企画で興味深かったが、陽水の感想が聞けないのが残念だった。
 井上陽水は、自分の主義主張をあからさまに表明する人ではない、という印象をもっている。その、押し付けがましくなさ、がよいのだ。
 でも、どうなの?とちょっと訊いてみたい気がする今日であった。
-------------------------------------------------------------------------
左「ハンサムボーイ」FLCF-3761 中央「GOLDEN BEST」FLCF-3761右「BlueSelection」FLCF-3919
ハンサムボーイGOLDEN BESTBlue Selection
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、
「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。

投稿者 蒼木そら : 23:21 | コメント (11) | トラックバック

2005年01月24日

井上陽水「森花処女林」

 CDアルバム『カシス』で「森花処女林」を聴いた。作詞/作曲:井上陽水
 『カシス』(2002年7月)は、オリジナルでは現在最新のアルバム。

 フジテレビ系で2002年7月~9月に放送された、ドラマ「ランチの女王」の劇中歌である。男優陣が豪華(自分的には)のわりに・・・・・・なドラマだったが、舞台の洋食屋のオムライスはおいしそうだった。
 タイトルの読み方がわからなかたっけ。「もりはなしょじょりん」だなんて、誰が読む?こっそり「オムライスのテーマ」と名づけていたり。
 ♪浮かべてフェミニン
とか
 ♪ハチミツ魔女湾
とか、リアリティのない言葉、やわらかな言葉が集められ、メロディもゆったりと、聴いていると、非現実なのに知っているような地図が浮かび上がる。

 会社のそばのデパ地下にお昼の調達に行ったら、いつものおにぎり屋さんにオムライスがあって、つい買ってしまった。留守番しなきゃならないから仕方がなかったけど、いくら温めてもだめですね、オムライスの持ち帰りは。
 ところで、公開中の映画「ネバーランド」はどうしようかな?
-----------------------------------------------------------
CDアルバム『カシス』FLCF-3906 

カシス

投稿者 蒼木そら : 23:18 | コメント (7) | トラックバック

2005年01月23日

井上陽水「毛がに」

 シングルCD『この世の定め』(2001年)で、「毛がに」を聴いた。キリンビバレッジのCM曲「この世の定め」のカップリング曲である。
 
 ♪昨日は毛がにを食べた

 と歌いだすと、聴衆の拍手と笑い声が聞こえる。そう、これは2001年6月29日、北海道厚生年金会館のコンサートで、多分MC中に即興で歌われたライブ録音である。
 陽水のカニ好きはあちこちで聞く話で、歌にまでしてもらえればカニも本望というべきか。ましてCDになるなんて。
 即興で歌いだしたところに、徐々にバンドが加わり、途中で陽水は「終りかたがわからない」とバンドに渡してしまっている。音楽には素人なので、このmusicianたちの力量に、感心して聞いた。

 実は今日北海道からカニが届いた。毛がにではなく、アブラという初めて見るカニで活きていた。こくがあっておいしかったが、口に入るまでが大変ですよね、家庭では。
-------------------------------------------------------------
『この世の定め』FLCF-7001
YOSUI TRIBUTE

投稿者 蒼木そら : 22:17 | コメント (7) | トラックバック

2005年01月22日

井上陽水「長い話」

 CDアルバム『UNDER THE SUN』で「長い話」を聴いた。作詞:井上陽水 作曲:井上陽水・BAnaNA-UG-KAWASHIMA
 「Make-up Shadow」や「五月の別れ」を含み、明るい曲、堂々たる曲の多い『UNDER THE SUN』(1993)の最後に、高ぶりをおさめるように「長い話」はある。

 今日の昼間は2歳児の子守を引き受けて過した。子守で一番の難関は「昼寝させ」作業で、このコツは、自分が眠っちゃうことなのだが、それではあんまりだから、即興の話を聞かせていた。本人を主人公にすると、気に入ったところで微笑んでうなずくのが可愛い。結局効果はなかったが。

   ♪長い話を(長い話を、長い話を)朝まで
   ♪君にしてあげる
 
 の「君」は当然、幼児ではない。
 この詩は珍しく、え?そういくの?というふうな展開がないように思うが、どこかに落とし穴(笑)があるのだろうか?
 「星座のあかりも消えたまま」だから、夜がちゃんと暗い、都会ではない場所の静かな一室で、「耳だけ澄ましてね」と女に長い話をする男。ずいぶんとへりくだった物言いの男である。ふたりのキャラクターとシーンを、つい想像してしまう。
---------------------------------------------------------------------
「長い話」作詞:井上陽水 作曲:井上陽水 BAnaNA-UG-KAWASHIMA(川島裕二)(編曲も)
の聴けるアルバム『UNDER THE SUN』FLCF-30220


投稿者 蒼木そら : 23:20 | コメント (12) | トラックバック

2005年01月21日

井上陽水「白い一日」

 CDアルバム『氷の世界』と『ガイドのいない夜』で「白い一日」を聴いた。作詞:小椋桂 作曲:井上陽水
 『ガイドのいない夜』(1992)は、再レコーディングした11曲のアルバムである。

 何を聴こうかと新潮文庫の「ラインダンス」をめくった。1982年12月に出版されたこの詩集には、アンドレ・カンドレ時代の「カンドレ・マンドレ」から、アルバム「ライオンとペリカン」までの全ての詩が収められている。
 目次に鉛筆で好きな曲に丸印をつけていて、おまけに「白い一日」と書き加えて丸をしている(笑)。作詞が陽水でないから、載っていなかったのだ。
 カバーが横尾忠則、寄稿が色川武大・沢木耕太郎、年表やインタビューもある贅沢な一冊である。
 娘から誕生日祝いにもらったのだった。乏しい小遣いから440円(当時)払って買ったのだろう。彼女が選んだ臙脂色のカバーはもうぼろぼろだが、替えられない。
 「白い一日」は小椋桂も歌ってレコーディングもしている。ふたりの歌う歌詞が一字違っていることについてのエピソードも面白い。
 『氷の世界』では、ギター2本がvocalを際立たせ、ヴァイオリンも。『ガイドのいない夜』では、ピアノがフィーチャーされ、ベースが支え、シンセサイザーも加わっている。
 
 ♪まっ白な陶磁器を

 という歌いだしの歌詞のように、陶磁器のような手触りの曲である。「寝ころがれば」のところを、言葉をころがすように歌うのをドキドキして聴いたっけ。聴きなれたせいか、『氷の世界』ヴァージョンが好き。
 2004年発売の「YOSUI TRIBUTE」では、玉置浩二が歌っている。ギター弾き語りにピアノが寄り添って、穏やかな感じの曲となっている。
------------------------------------------------------------
「白い一日」(作詞:小椋桂 作曲:井上陽水)が聴けるアルバム
『氷の世界』CD:POCH-1574『ガイドのいない夜』FLCF-30195『YOSUI TRIBUTE』FLCF-4038
氷の世界ガイドのいない夜YOSUI TRIBUTE

小椋桂のCDアルバム
『遠ざかる風景』ユニバーサルインターナショナル
遠ざかる風景残された憧憬ー落書ー」ポリドール
歳時記 コンサート」キティMME

投稿者 蒼木そら : 21:38 | コメント (10) | トラックバック

2005年01月20日

井上陽水「小春おばさん」

 CDアルバム『氷の世界』で「小春おばさん」を聴いた。1973年12月に発売された、井上陽水の4枚目のLP『氷の世界』(ポリドール)は、日本初のミリオンセラーとなった。

 アルバイトを夕方5時に了えて会社を出ると、まだ外が明るい。クリスマスの頃は暮れきっていたのに、ずいぶんと日が延びたのだ。
 でも、強い北風が吹いて寒い。こんな日には

  ♪風は北風、冬風

 と歌いだす「小春おばさん」が似合う、と思った。
 「貸本屋」のある「田舎町」に住む「小春おばさん」。歌詞とメロディが郷愁を誘う。
--------------------------------------------------------------
「小春おばさん」(作詞/作曲:井上陽水 編曲:星勝)が聴けるアルバム
『氷の世界』CD:POCH-1574
氷の世界このジャケットも陽水の写真。小さなギターをひいています。

投稿者 蒼木そら : 23:39 | コメント (1) | トラックバック

2005年01月19日

井上陽水奥田民生「ショッピング」

 アルバム『ショッピング』(1997年)で、タイトル曲「ショッピング」を聴いた。ユニット名”井上陽水奥田民生”として、フォーライフとソニーから発売されたアルバムである。
 最近にしては暖かな日、久しぶりに都心に出てランチ。Sale!Sale!の文字に目をつぶって帰途についたのに、紅茶を買おうと降りた隣の街で、ついショッピング。
 
  ♪ドレスに バッグに パリモード

 じゃなくて、ただの春色のセーターなんだけど。

 軽快なジャズ風の曲を、陽水が楽しそうに、笑い声も交えて歌っている。奥田民生は笑い声のほか、vocalとsynthesizerを担当。他の参加musicianは古田たかし、長田進、プリンス斎藤。
--------------------------------------------------------------
「ショッピング」(作詞/作曲:井上陽水・奥田民生)が聴けるアルバム
『ショッピング』CD:FLCF3679、CD:SRCL-3769
断絶

投稿者 蒼木そら : 23:08 | トラックバック

2005年01月18日

井上陽水「白い船」

 アルバム『断絶』(1972年)で「白い船」を聴いた。一昨日「傘がない」を聴いたとき、それまで聞き流していたこの曲が気になった。

 白い大きな船が僕の人を乗せて行ってしまう、涙して見送る、という情景を歌った、感傷的な歌詞である。実際にあったことかどうかはわからない。
 3分20秒あまりの整った曲で、女声コーラスで始まり、ピアノが力強く響き、ストリングスが美しい旋律を奏でる。編曲は星勝。

 アンドレ・カンドレとして活動していた陽水は、LPアルバム「断絶」(ポリドール)と先行カッティングのEP「人生が二度あれば」(B面が「断絶」)で、井上陽水として再デビューした。
-------------------------------------------------------------
「白い船」(作詞・作曲:井上陽水  編曲:星勝)の聴けるアルバム
「断絶」(POCH-1571)
断絶このCDのジャケット(とは呼ばない?)に、サングラスのない井上陽水がいます。

投稿者 蒼木そら : 20:37 | コメント (9) | トラックバック

2005年01月17日

井上陽水「新しいラプソディー」

 阪神大震災10年目の今日、復興のシンボル「神戸ルミナリエ」の光を思わせるこの曲を、BOX『ReMASTER』のうちの「extra-2」で聴いた。

 ♪ I Love You あなたの胸に
 ♪ I Love You 届くように

 1986年にシングル(EP)。B面は「ダメなメロン」
 1996年にサッポロビールのCMに使われシングルCDも再発売された。
--------------------------------------------------------------
「新しいラプソディー」が聴けるアルバム
左:ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
中央:GOLDEN BEST(FLCF-3761)CD2枚組
右:クラムチャウダー(ライブ版)(FLCF-3856)

ReMASTERGOLDEN BESTクラムチャウダー

なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、
「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。

投稿者 蒼木そら : 21:26 | コメント (14) | トラックバック

2005年01月16日

井上陽水「傘がない」

 アルバム『断絶』(1972年)で「傘がない」を聴いた。あまりの有名曲で気がひけるが、こうも冷たい雨の週末では仕方がない。
 同年にアルバムよリカットされたシングル『傘がない』も出ている。B面は「感謝知らずの女」。

 浅間山荘事件の年として記憶されている1972年に出たこの曲は、社会的関心よりも個人の生活へ、のメッセージとして語られることが多い。井上陽水にその意図があったかどうかはわからないが。

 2004年12月24日に放送された「井上陽水空想ハイウェイ Act3」(NHKBS2)は、「YOSUI TRIBUTE」特集のような内容だったが、その中で、UAがこんな内容のコメントを寄せている。

 4年前に「傘がない」を歌ったとき(注1)、あの時代のある一日が自分の中に入ってきた。曲が憑依したような経験だった。
 内容がほとんどドキュメントときいて感動した。

 実体験からできた詩なんですね。それでも私小説っぽくないのが陽水らしい。
 「傘がない」とUAは同じ年生まれという。30年余を経て、歌い手にそれだけの力を及ぼすことに驚く。感じるUAも凄い。

 この曲で、日常的に浮かぶのはこのフレーズ。

♪それはいい事だろ?

 「君の事以外は何も見えなくなる」に続いて、哀しい願いをこめるように歌われるが、私の中ではポジティブな意味合いを持つ。例えば、こんなふうに・・・・。

 冷たい雨の昨日今日、ごろごろと本を読んだり、陽水を聴いたりして過す。
 掃除は?食事は?運動は?という内なるプレッシャーに言うんです。

 「それはいい事だろ?」

(注1)2000年12月 NHK 「ハロー、グッバイ」
-------------------------------------------------------------
「傘がない」が聴けるアルバム
左「断絶」(POCH-1571) 中央「GOLDEN BEST」(FLCF-3761) 
右「YOSUI TRIBUTE」(UAの「傘がない」)(FLCF-4038)

断絶GOLDEN BESTYOSUI TRIBUTE

投稿者 蒼木そら : 23:28 | コメント (9) | トラックバック