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2005年02月28日

井上陽水「あかずの踏切り'76」

 CDアルバム『氷の世界』で「あかずの踏切り」を、BOX『ReMASTER』の『extra-2』で「あかずの踏切り'76」を聴いた。この歌には、これらのほかに、ライヴ・アルバム『もどり道』に収録されているものもある。整理すると、
「あかずの踏切り」1973年7月(『もどり道』作詞・作曲/井上陽水)
「あかずの踏切り」1973年12月(『氷の世界』作詞/井上陽水 作曲・編曲/星勝)
「あかずの踏切り'76」1976年12月(LP『東京ワシントンクラブ』作詞・作曲・編曲/井上陽水)
 『東京ワシントンクラブ』は陽水2枚目のアルバムだが、未だにCD化されていない、幻のアルバム。『extra-2』に収録されたおかげで、この曲だけでも聴けることを喜ぶ。

  ♪目の前を電車がかけぬけてゆく
  
 次々と電車が通る踏切りの前で、あくのを待っている僕。実際によくある光景だ。

  ♪踏切りのむこうに恋人が居る
  ♪あたたかいごはんのにおいがする

 夕方の混雑した街、わき道にはいると、家々から夕餉の支度のにおい。
 こんなにリアルな事柄を歌っているのに、踏切りは、閉ざすもの、隔てるものの象徴なのだと感じさせる。

  ♪電車は行先を隠しているし
  ♪僕には調べる余裕もない

 73年版と76年版では、歌詞も若干違っていて、

  ♪子供は踏切りのむこうと、こっちとで
  ♪ゆるやか キャッチボールしている
   (「ゆるやか」は'76で挿入)
  ♪ここはあかずの踏切り、踏切り、あかずの踏切り
   (くり返しは'76のみ)

 明るいのは73年版だが、象徴的な意味あいは76年版により顕著のように思う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
19 ワカンナイ             20 あかずの踏切り'76
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
------------------------------------------------------------
『氷の世界』(1976年)POCH-1574
『ReMASTER』17枚組BOX「extra-2」 (2001年)FLCF-3860
氷の世界ReMASTER

投稿者 蒼木そら : 23:50 | コメント (2) | トラックバック

2005年02月27日

井上陽水「ワカンナイ」

  CDアルバム『LION & PELICAN』(1982年)と『Blue Selection』(2002年)で「ワカンナイ」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/後藤次利(LION & PELICAN)井上陽水(Blue Selecion)
 「わからないね」「そんなに悪いことなの」と、いま話題をさらっているのは、またライブドアだ。根回しとか仁義とかに守られている既成の権威に、素手で(お金だけで)切り込むのは、結構ロックっぽいんじゃない?と無責任なことを言ったら顰蹙でしょうか。ただ、あの言動は偽悪?性格?それがわからない。本題に戻ろう。

  ♪雨にも風にも負けないでね
  ♪暑さや寒さに勝ちつづけて

 宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」を題材にしている。珍しい作詞である。

  ♪君の言葉は誰にもワカンナイ
  ♪君の静かな願いもワカンナイ

 この君は宮沢賢治のようでもあり、この時代の娘たちのようでもある。まったく不確かな記憶だが、「わかんな~い」「かんけいな~い」が一般的になったのは、この頃ではないだろうか。
 そう思って聴くせいか、『LION & PELICAN』では、繰り返される「ワカンナイ」が皮肉に満ちて聞こえる。

  ♪明日の答えがわかればつまんない
  ♪君の時代のことまでワカンナイ

 『Blue Selection』でのジャズ・アレンジの「ワカンナイ」は、ほろ苦く胸に落ちる。ひと言に込められる「時代」。陽水ならでは、ではないだろうか。
 私は、この曲はメッセージ・ソングとして聴きたいので、オリジナルが好き。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
19 ワカンナイ
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
------------------------------------------------------------
『LION & PELICN』(1982年)FLCF-3853
『GOLDEN BEST』(1999年)FLCF-3761
『Blue Selection』(2002年)
LION & PELICANGOLDEN BESTBlue Selection
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、
「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。

投稿者 蒼木そら : 23:13 | コメント (3) | トラックバック

2005年02月26日

井上陽水「Yellow Night」

 CDアルバム『あやしい夜をまって』で、シュールな「Yellow Night」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲・川島裕二。
 一昨日の夜に降った雪が、まだ家々の屋根、窓の下の畑などに残っている。春一番が吹いてからの寒さはいっそう寒い。余談だが、春一番には条件があって、立春から春分までのあいだ、日本海に低気圧がある、強い南寄りの風、気温が上昇することなどだそうだ。だから、もう寒い日はないという保証ではない、と言われても、やっぱり、ね。

  ♪俺のあの娘は夏でもミンクを着たがる
 
 この娘も寒がりなのでしょうか。いや、素肌にミンクですね。

  ♪あやしい夜をまって
  ♪あの娘はひとりでエビを食べている

 おまけに「口からダイヤ」「瞳からルビー」。かなりあやしいです。

  ♪Yellow Night
  ♪こんな夜二人して

 Yellow Night、どんな夜?あやしい気分のステキな夜。

  ♪愛するなら愛するなら今
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
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『あやしい夜をまって』FLCF-3852(1981年11月)
『GOLDEN BAD』FLCF-3800(2000年7月)
あやしい夜をまってGOLDEN BAD

投稿者 蒼木そら : 23:30 | コメント (10) | トラックバック

2005年02月25日

井上陽水「移動電話」

 CDアルバム『永遠のシュール』で、全然シュールではない「移動電話」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/小林武史
 『永遠のシュール』は1994年発売のアルバム。『YOSUI TRIBUTE』で「心もよう」を歌った平原綾香が、「二十歳のベスト・パール・ドレッサー2005」に選ばれたときのインタビューなどで話題になった「真珠」、忌野清志郎との共作「野蛮な再会」、「タイランドファンタジア」などが収録されている。
 「移動電話」は、1994年秋に放送されたTBSのドラマ「夢みる頃を過ぎても」の主題歌。94年10月にシングルCDでリリースされた。カップリングは「カミナリと風」。
 ドラマの内容はともかく、タイトルの「夢みる頃を過ぎても」が、そのままこの曲のタイトルであってもいいような雰囲気が好き。

  ♪移動電話にささやきかけて
  ♪Hello,How Are you? 応えるから

 ささやきかけるように歌っている、「声」が、妙に心の奥に届くのです。
 アルバムではこの曲に続く「野蛮な再会」「カミナリと風」もライブで聴きたい曲です。

 駅からすまいまでに、右側が高い塀をめぐらせた家、左側が野良猫のいる駐車場という、ちょっと暗い坂がある。歩いていて話し声が聞こえたら、ほとんど携帯電話だ。いまや防犯の道具でもあるのかも。
 しかし、ケータイって言葉は軽薄な感じ(自分でも言ってるが)。奥ゆかしく移動電話と言いたい。
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「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
17 移動電話
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
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「永遠のシュール」FLCF-3527(1994年) 
永遠のシュール

投稿者 蒼木そら : 20:54 | コメント (7) | トラックバック

2005年02月24日

井上陽水「ライバル」

 CDアルバム『ハンサムボーイ』で「ライバル」を聴いた。作詞/井上陽水 作曲/井上陽水・川島裕二 編曲/川島裕二。
 ちょっと重い曲が続いたので、元気な歌を聴きたくなった。
 『ハンサムボーイ』には、女性を主人公にした曲が多い。「エミリー」「ギャラリー」「自然に飾られて」。 この「ライバル」のヒロインは、洗練された、クールな女性。

  ♪彼女は時代に的確で
  ♪遅れる奴など待ったりしない
  
 この彼女をライバルとよぶのは、よほどの男に違いない。
 
  ♪ライバル 彼女はクールなライバル
  ♪ライバル この世で一番、素敵なライバル
  
 心地よいアップテンポのメロディーが、人工的な音で軽やかに飾られている。

  ♪So Nice 恋の行方どおり
  ♪She's Nice 君に夢中になってゆく

 恋の行方は?都会的でおしゃれな映画を観るような曲です。
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「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
-------------------------------------------------------------------------
「ハンサムボーイ」FLCF-3761(1990年) 「GOLDEN BAD」FLCF-3800(2000年)
ハンサムボーイGOLDEN BAD


 

 

投稿者 蒼木そら : 23:44 | コメント (1) | トラックバック

2005年02月23日

井上陽水「いつもと違った春」

 今日は関東地方に春一番が吹いたので、キャンディーズを、ではなく、「いつもと違った春」を聴いた。春になったら、と楽しみにしていたのだ。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。1974年にポリドールからシングル(EP)で発売された『闇夜の国から』のB面。
 実はこの曲を聴くのは久しぶりで、『ReMaster』のextra-1か2に入っているものと思い込んでいたら、ない。手持ちのどのベスト盤にもない。CD16枚BOX『NO SELECTION』Disc-15 にあるはずだが、これは持っていないのだ。どうして『ReMaster』では、はずされたのだろう。仕方なく、「シングル・コレクションズ」(ポリドール 初回1987年)をレンタルしてきた。

  ♪答えが出ずに 生きてる事は
  ♪ためいきだけの生活
  ♪本音を隠し 建前飾り
  ♪笑いは逃げの切札

 一節目から凄い。顔に張り付いた薄笑いが消える。

  ♪男は右で 女は左
  ♪真ん中にいた「約束」

 「約束」がつないでいるんですね、男と女を。

  ♪君が僕を好きになったら
  ♪体をこなにしても 心をすりつぶしても
  ♪働くのに

 こうまで言うなんて!と、驚く。
 切り込んでくる、思いつめたようなメロディとともに、陽水の曲の中でも、特別な歌として記憶に残る。

  ♪だけど違う、春の長さが

 大人になるって、そういうこと。こう歌ってから30年余。聴きたいものです。大人の「いつもと違った春」。
 今年もたくさんのひとたちが、いつもと違った春を迎えるはずだから。
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コンサートに向けてのリクエスト
15 いつもと違った春
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
-------------------------------------------------------------------------
CDアルバム『シングル・コレクションズ』 (YOSUI SINGLE COLLECTIONS)
ポリドール POCH-1592(1996年9月)
シングルコレクションズ

投稿者 蒼木そら : 21:30 | コメント (1) | トラックバック

2005年02月22日

井上陽水「迷走する町」

  CDアルバム『white』で、「迷走する町」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。
 はまると抜けられないこのアルバムから、ライブで聴きたい曲を一曲選ぶなら、迷わずにこの「迷走する町」。一度もコンサートで聴いたことがない。

  ♪限りない空から
  ♪落ちてきたのは
  ♪行く先を忘れたジェットエアプレーン

 現代を予告するような歌詞ではないか。

  ♪この町のみんなが
  ♪臆病になり
  ♪秘密を持つ事は禁じられてる

 秘密を持つ自由もないなんて。
 メロディも禁欲的で、不安を告げる。

  ♪冷たい雨の夜が来る
  ♪誰もが胸を閉じたまま飛べない

 飛べないのは誰だろう。あなた?わたし?子供たち?
 CDで聴くこの曲は、管や弦がはいったアレンジ。ステージでどのようなアレンジになるのか、ぜひ聴いてみたい。
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コンサートに向けてのリクエスト
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
-------------------------------------------------------------------------
『white』FLCF-3849(1978年7月)
EVERY NIGHT

投稿者 蒼木そら : 23:49 | コメント (8) | トラックバック

2005年02月21日

井上陽水「青い闇の警告」

 CDアルバム『white』で、「青い闇の警告」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝
 『white』は1978年7月にLPで発売された。これも好きなアルバム。一曲目の「青い闇の警告」から引き込まれて、なかなか抜けられない。いわゆる”はまる”のである。

  ♪星のこぼれた夜に
  ♪窓のガラスが割れた
  ♪俺は破片を集めて
  ♪心の様に並べた

 どきっとする始まりだ。「俺」という一人称が珍しい。「俺」は「冷たい息をし」「水を飲むたび凍らす」無頼の男。

  ♪指にダイヤルからませ
  ♪明日の日付で廻した

 ここも好きですね。などと書いていると全部になってしまうが。

  ♪俺は心を変える
  ♪俺は心を変える

 固い決意だ。この繰り返すフレーズがないと、多分違う歌になる。

  ♪青い闇がささやく
  ♪こんな夜は気をつけて

 息を詰めて聴く、「青い闇の警告」を、リクエストに加えます。

13 青い闇の警告
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
------------------------------------------------------------- 
『white』FLCF-3849(1978年7月)
EVERY NIGHT

投稿者 蒼木そら : 23:26 | コメント (3) | トラックバック

2005年02月20日

井上陽水「EVERY NIGHT」

 CDアルバム『EVERY NIGHT』でタイトル曲「EVERY NIGHT」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑
 
  ♪海越えて やって来た
  ♪風つれて やってきた やさしいタイプ
  ♪かりそめを もっと知って
  ♪ハデ好み 切手はった あやしいタイプ

 いったい何者?やってきたのは(笑)。軽めの歌詞です。ロック調で、ライブで盛り上がるんじゃないでしょうか。リクエストしておきます。

 たまたまこんな記事を読みました。
 「クイーン+ポール・ロジャース2005ツアー」のセット・リストを、ポール・ロジャースのサイトでファンから募集している、のだそうです。

 お!こんなのありなんだ!と単純に喜び勇んだのですが、調べてみると、つまりヴォーカルの方が亡くなって活動を休止していた「クイーン」が、ポール・ロジャースをヴォーカルに迎えてツアーを行うということなのですね。全然わかっていなかった(恥)。
 で、こんな質問が設定されているのですね。
 「クイーンがどのポール・ロジャースの曲を演奏するのを見たいですか?」
 「ポールがどのクイーンの曲を歌うのを見たいですか?」
 面白いですよね。

 で、まあ、特殊なケースだとわかったわけですが、弾みがついちゃったので、ツアー発表の前に「聴いて」しまった曲の中からも、リクエストを選んでおきます。

11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO             
------------------------------------------------------------- 
『EVERY NIGHT』FLCF-3851(1980年12月)
EVERY NIGHT

投稿者 蒼木そら : 20:47 | コメント (12) | トラックバック

2005年02月19日

井上陽水「Winter Wind」

 CDアルバム『EVERY NIGHT』で「Winter Wind」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑
 1980年発売のこのアルバム、有名曲は、コンサートでもよく歌われる「クレージーラブ」だろうか。この曲は大好きだが、正直言って、あまりなじみのないアルバムである。掴まえどころのない曲が多いからか。
 今日の東京地方は最高3.9度最低1.1度とこの冬で最も寒かったらしい。もうこれからは暖かくなる一方だろうから、いまのうちに「Winter Wind」を聴いておく。

  ♪真冬の風の中に
  ♪消えそうな
  ♪あの娘は恋の前に
  ♪泣きそうな

 このアルバムの中では平易な詞だが、曲とアレンジによって、俄然ドラマチックな歌となっている。

  ♪星は輝き
  ♪夜をつれて
  ♪月を従え
  ♪風にのせて
  ♪・・・・・・・・・・・

 導入部から、高まりに転じてドラマを作っていて、引き込まれる。
 結局娘は?北風は恋する娘にもどうも冷たいらしい。

 この曲に続く「八月の休暇」「EVERY NIGHT」も聴いてみると、よいのでありました。
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851(1980年12月)
EVERY NIGHT

2005年3月29日 追記
 今日は時間があったので、「サナカンダ」を聴いたままアルバム『EVERY NIGHT』を通して聴いた。
すると、「Winter Wind」の持つ冷やっとする気配がよくわかった。シューベルトの歌曲「魔王」を想起させる。

投稿者 蒼木そら : 23:08 | コメント (1) | トラックバック

2005年02月18日

井上陽水「青空、ひとりきり」

 CDアルバム『招待状のないショー』と『GOLDEN BEST SUPER』のDisc3で「青空、ひとりきり」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/矢野誠(76年版)、井上陽水(03年版)
 『招待状のないショー』もまた、好きなアルバム。陽水の世界がここで確立されたと言っていいと思う。レコードではなくて、テープで持っていた気がする。テープのほうが安かったのだろうか。貧乏だったもの(いまでもだけど)。

  ♪楽しい事なら 何でもやりたい
  ♪笑える場所なら どこへでも行く

 「明るく生きてるよ」という意味で、メールに借用したりしている詩だが、読むと聴くとは大違い。メロディと声は完全に詩を裏切っている。

  ♪何かを大切にしていたいけど
  ♪体でもないし 心でもない

 叶わぬと知っての願望か、焦りか。何かを失ったのだろうか。それともまだ見つけられぬものへのあこがれか。

  ♪ひとりで見るのが はかない夢なら
  ♪ふたりで見るのは たいくつテレビ

 どのような思いで作られた詩か、わからない。聴くものによりさまざまに受け取られて、普遍性をもつ。私には、人間って独りなんだよ、それは仕方のないことさ、と聞こえる。20代でこの達観。76年Ver.で聴くと、それがかなしい。2003年Ver.はジャズ アレンジで、LIVE録音である。軽々と歌われているが明るい中にある諦めが、やはりかなしい。どちらも好き。

  ♪浮雲 ぽっかり浮雲 ひとりきり

 短い旅の間、友人たちの苦労話を聞き、やや疲れた。
 そして、帰って来るのはいつもここ、この歌。

 コンサートへ向けてのリクエスト(7)
 「青空、ひとりきり」
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『招待状のないショー』FLCF-3848(1976年3月)
『GOLDEN BEST』FLCF-3761(1999年7月)
『GOLDEN BEST SUPER』FLCF-3965(2003年6月)Disc3 LIVE
招待状のないショー

投稿者 蒼木そら : 23:31 | コメント (4) | トラックバック

2005年02月17日

井上陽水「なぜか上海」

 CDアルバム『スニーカーダンサー』で「なぜか上海」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/高中正義
 1779年発売のこのアルバムは、タイトル曲は高中正義の作曲であり、編曲の多くもまた、彼が手がけている。
 陽水らしい、といわれる曲が多く、この「なぜか上海」も代表的なひとつ。
 
 沖縄本島中央部からちょっと北にかけてをうろうろしている。沖縄は複雑な場所だ。どこまで行っても都会である。日本であり異国である。

  ♪海を越えたら上海
  ♪どんな未来も楽しんでおくれ

 リゾートであり、基地である。大きな、家のようなお墓に見られるように、先祖に、一族に忠実でありながら、閉鎖的ではない。
 
  ♪そのままもそ、もそ、も、もそっとおいで
  ♪はしからはしのたもと、お嬢さん達 

 湿度が高いのに風景は乾いている。セーラー服姿の高校生が歩いて行く。

  ♪海を越えたら上海
  ♪君の明日が終わらないうちに

 なぜか「なぜか上海」を聴きながらの沖縄ドライブでした。
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『スニーカーダンサー』FLCF-3850(1979年9月)
『GOLDEN BEST』FLCF-3761(1999年7月)

投稿者 蒼木そら : 23:48 | コメント (3) | トラックバック

2005年02月16日

井上陽水「We are 魚」

 CDアルバム『Negative』で「We are 魚」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/清水信之
 今日は水族館へ行く予定。もう何度も行っている友達の話によると、ジンベイザメの餌の時間がねらい目なのだそうだ。

  ♪黒ユリから生まれて
  ♪初めての口づけ
  ♪星影からのぞけば
  ♪探されそう 流されそう 一緒に

  ♪We are 魚 
  ♪We are 魚

 この「We are 魚」の世界とは、だいぶ違うことになりそうです。
 ちなみに、「ウイ ア ウオ」と歌われます。歌詞の印刷は「魚」の代わりに「魚の絵」で可愛い。
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CDアルバム『Negative』FLCF-3858
Negative

投稿者 蒼木そら : 09:08 | コメント (9) | トラックバック

2005年02月15日

井上陽水「とまどうペリカン」

 CDアルバム『LION & PELICAN』で「とまどうペリカン」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝
 『LION & PELICAN』は、1982年LPで発売された。「愛されてばかりいると」「カナリア」「リバーサイド・ホテル」「ワカンナイ」などが有名か。もちろん「とまどうペリカン」もファンは多い。
 大好きなこのアルバムは今日のためにとっておいた。自分しか気にしていないことだが、1月16日に始めたこの「今日も井上陽水」今日2月15日で1ヶ月経つ。もし1ヶ月続いたら聴こうと思っていた。
 その中でも一番好きなのが一曲目にある「とまどうペリカン」。初めて聴いたときからもう22年?心変わりもせずにいる。
 
  ♪夜を二人でゆくのなら
  ♪あなたが邪魔者を消して
  ♪あとを私がついてゆく
  ♪あなたの足あとを消して

 ライオンとペリカンの恋、不思議で絶妙の組み合わせではありませんか。詞と曲も、お互い愛し合って、どこまでもついてゆくもの同士のようだ。
 どちらが男でどちらが女?それはどちらでもいいと私は思う。それぞれの二人にそれぞれの想い、ですよね。

  ♪あなたライオン 私はあなたを
  ♪愛してとまどうペリカン

コンサートについて、有名曲ばかりではつまらない、といつか口をすべらせましたが、その言葉を取り消します。・・・・リクエスト(6)
 「とまどうペリカン」
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「とまどうペリカン」収録のCDアルバム
『LION & PELICAN』(1982年)FLCF-3853
『ガイドのいない夜』(1992年)FLCF-30195
『GOLDEN BEST』(1999年)FLCF-3761
『GOLDEN BEST SUPER』(2003年)LIVE FLCF-3965
LION & PELICAN

投稿者 蒼木そら : 23:01 | コメント (1) | トラックバック

2005年02月14日

井上陽水「長時間の飛行」

 CDアルバム『ハンサムボーイ』で「長時間の飛行」を聴いた。作詞/井上陽水 作曲/井上陽水・川島裕二 編曲/川島裕二

 チケットが余ったんだけど、と誘われて、急に沖縄へ短い旅行をすることになった。安いチケット、宿泊は友人の家という、学生のするような旅だ。
 
  ♪二人のために 泡だつシャンパン
  ♪消えるごとに 南へ遠い空へ

 たった3時間だし、シャンパンもないが、まあ飛行ということで。

  ♪そして映画を観ながら 眠ったり
  ♪一人で目覚めたり
  ♪青い夜空をさまよいに
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CDアルバム『ハンサムボーイ』(1990年10月)FlCF-3858

ハンサムボーイ

投稿者 蒼木そら : 21:42 | コメント (7) | トラックバック

2005年02月13日

井上陽水「長い坂の絵のフレーム」

 CDアルバム『九段』で「長い坂の絵のフレーム」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水
 根っからの筆不精である。そのため、所在不明になって、クラス会などの連絡は来なくなっていた。各自の生活に忙しい間は、それでよかったのだ。ところが、ある程度のトシになると、そのような忘れられた者も、マメな幹事さんとかに発掘されることになる。
 昔の友達に会うということは、昔の自分に会うことでもある。記憶の中の自分は、溶け込めない変なヤツなのだが、意外といいひとだったり、ずるいヤツだったり、見透かされていたり。
 他人の見ていた自分と、思っている自分、思いたかった自分とはずいぶん違う。
 つらつらと、こんなことを考えたのは、「長い坂の絵のフレーム」を聴いたせいである。
 
  ♪この頃は友達に 手紙ばかりを書いている
  ♪ありふれた想い出と 言葉ばかりを並べてる

 みんなに会って、想い出話のあとは、また

  ♪たそがれたら 街灯りに 溶け込んだり

 というのが、私は望みなのだけれど。

  ♪誰よりも幸せな人
  ♪訳もなく悲しみの人
  ♪長い坂の絵のフレーム

 小島良喜のピアノを相手に井上陽水が歌う、過去への想いを誘う一曲。

コンサートに向けて、リクエスト(5)
 「長い坂の絵のフレーム」
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左 CDアルバム『九段』FLCF-3711(1998年3月)
右 CDアルバム『GOLDEN BEST』FLCF-3761(1999年7月)(2枚組)
九段GOLDEN BEST
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、
「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。

投稿者 蒼木そら : 23:49 | コメント (8) | トラックバック

2005年02月12日

井上陽水「結局 雨が降る」

 CDアルバム『カシス』で「結局 雨が降る」を聴いた。作詞/井上陽水 作曲/井上陽水・平井夏美 編曲/平井夏美
 昨日に続き、である。リクエストを考えると、『カシス』を聴くことになる。コンサートで全部を、と言いたいが、そうもいかないのだろうか。
 「結局 雨が降る」は聞きやすい曲である。軽快でキッパリとしている。

  ♪勇気を持って大人になって
  ♪そのうち 雨が降る

 こう明るく言い切られると、覚悟も決まるというものだ。何があってもやって行くしかない、って気持ちになる。
 「あこがれはメモリー 絶対」と始まる2節目が好き。

 コンサートに向けて、リクエスト(4)
 「結局 雨が降る」
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CDアルバム『カシス』(2002年7月)FLCF-3906

カシス

投稿者 蒼木そら : 23:18 | コメント (10) | トラックバック

2005年02月11日

井上陽水「テレビジョン」

 CDアルバム『カシス』で「テレビジョン」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/BANANA U-G
 『カシス』は、たとえばここ2,3日聴いていた『Negative』のような統一された印象はない。落ち着きよりむしろ新しさがある。
 「テレビジョン」では、珍しく直接的な皮肉が詰まった歌詞をラップ風に歌っている。

  ♪ニュースキャスター、番組のコスト、大学の花形ひとりふたりでも     悩みのテレビジョン

 昨日「全部GO」で書いた低い声の魅力は、この曲について言うべきだったのだ。硬質の声が、乾いた人工的なリズムに乗って、ブラウン管(なんです。うちはまだ)の向う側を想わせる。

 コンサートに向けて、リクエスト(3)
 「テレビジョン」
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CDアルバム『カシス』(2002年7月)FLCF-3906 

カシス

投稿者 蒼木そら : 23:41 | コメント (7) | トラックバック

2005年02月10日

井上陽水「全部GO」

 CDアルバム『Negative』で「全部GO」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/矢萩渉
昨日に続いて、聴きたくて『Negative』。いまの気分に合っているのかもしれない。その中でもロッキングチェアのようなこの曲、アスピリンやらカービン銃やらがうたわれる歌詞も好き。
 
  ♪はかなんで まどろんで
  ♪寂しんで それを楽しんで

 井上陽水の声は、その個性的な高音で定評がある。でも近年の、深くてたっぷりした中に硬質な音が混じる低音は、実に魅力的で、歌詞以外の何かをも表現する。

コンサートに向けて、リクエスト(2)
 「全部GO」

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CDアルバム『Negative』FLCF-3858
Negative

投稿者 蒼木そら : 23:44 | コメント (1) | トラックバック

2005年02月09日

井上陽水「WHY」

 CDアルバム『Negative』で「WHY」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝

♪なにか言って 好きなら

 ふとしたはずみにこのフレーズが聞こえて、でもタイトルを思い出せないまま家に帰った。『Negative』の曲だったのだ。
 1987年発売のこのアルバムはLPの最後で、同時にCDでもリリースされた。ジャケットがすごく凝っている。陽水がアメリカ・インディアンの扮装をしている写真。その着古した感じのインディアンの服は陽水の希望で、伊藤佐智子が布から加工して作ったものだという(Stylist:Sachiko Ito)。陽水には、ひとの才能を見抜く力もあるらしい。ちなみに、インディアンは、「MOON」という曲に出てはくるのだが。
 繊細で大人っぽい曲が多く、「WHY」もそのひとつ。ジョン・レノンの影響で作られたという。
 耳もとでささやかれるように聴くと、なおいいかもしれない。

  ♪なぜか言って あなたに
  ♪会いたいのは なぜ?
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CDアルバム『Negative』FLCF-3858
Negative

投稿者 蒼木そら : 23:39 | コメント (10) | トラックバック

2005年02月08日

井上陽水「イミテーション・コンプレックス」

 CDアルバム『カシス』で「イミテーション・コンプレックス」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上陽水・宮崎一哉
 『カシス』は2002年7月に発売された、オリジナルでは最新のアルバム。だが、その11曲のうち、映画、CM、演劇で使われた3曲しか、発売以降のコンサートで歌われていないと思う。(間違っていたらすみません)
 もしかして、新しい曲は歓迎されないと・・・?あるいは理解されないと・・・?
 「井上陽水空想ハイウェイAct2」(NHK)で、高田渡、加川良、三上寛、友部正人たちのおよそ30年以上前の歌を聴いたとき、このひとたちは、いまどんなことを考えているのだろう、今の歌を聴きたい、と思った。
 井上陽水のコンサートに来る人たちも、そうなのではないだろうか。もちろん、昔夢中になった曲を、何年または何十年ぶりで聴く。それは嬉しいに違いない。でも同時に、いまの陽水を感じたいはずだ、きっと。

 井上陽水の歌詞には、逐語訳をするとさっぱりわからないものが多いが、この「イミテーション・コンプレックス」もそのひとつ。

  ♪恋の数を正確に決めて レイプする令嬢
とか
  ♪身に余るラブロマンス もだえ苦しむレンブラント

とか、この意味を述べよと国語の試験にでたら、私はお手上げだ。ラブロマンスは見え隠れするのだけれど、結局

  ♪恋は全部、イミテーション

 オリジナルな恋は、いまはないのだと?

 コンサートに向けて、リクエスト(1)
 「イミテーション・コンプレックス」
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CDアルバム『カシス』(2002年7月)FLCF-3906 

カシス

投稿者 蒼木そら : 23:36 | コメント (11) | トラックバック

2005年02月07日

井上陽水「風のエレジー」

 CDアルバム『あやしい夜をまって』で「風のエレジー」を聴いた。作詞・阿木耀子 作曲・井上陽水 編曲・星勝
 『あやしい夜をまって』については、「My House」の項に記した。
 曇りで寒い月曜日、電話は多いし、眠たいしで、浮かんでくるメロディーは最近聞いた曲ばかり。

  ♪君の瞳が目に痛い(「ラブレターの気分で」)

 いやいや、違うものを聴かなければ、と困っているところへ助けの神が。井上陽水公式サイトのゲームコーナー(正しくは「News」です)にこんな一節がありました。

  ♪その色ゆえに心にしみる

 それが「風のエレジー」でした。この曲はつかこうへいのお芝居のために作られたとか。また、森進一がカヴァーしているそうです。似合うかもしれない。
 
  ♪ヒュルル ヒュールルー

 たしかに聞き覚えはあるのでした。ヴァイオリンの音色が合いそうな悲しい曲です。
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『あやしい夜をまって』FLCF-3852(1981年11月)
あやしい夜をまって

投稿者 蒼木そら : 23:05 | コメント (5) | トラックバック

2005年02月06日

井上陽水「嘘つきダイヤモンド」

 CDアルバム『Blue Selection』で「嘘つきダイヤモンド」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水
 「嘘つきダイヤモンド」はフジテレビ系の音楽番組「Hey! Hey! Hey! MUSIC CHAMP」の1995年ごろのエンディングで聞いていたときから好きだった。
 1995年にシングル(カップリングは「OVERTIME」)で発売されたが、昨日の「映画に行こう」同様、『ReMASTER』の『extra-2』に収録されるまでアルバムにはいっていない。
 連想に次ぐ連想、韻を踏んでははずし、砂漠から南極へ、昔話かと思えば今の世に。どうしたら考えつくのだろう、このような変幻自在な詞を。

  ♪だけど恋する以上 果てしない話
  ♪オーロラの扉を祈りながら開けたら
  ♪嘘つきで さりげなく光るダイヤモンド

 『Blue Selection』には、このジャズ・アレンジが収められている。これもまた自由で気ままをしながら最後は収束されて魅力的。オリジナルが精巧にカットされたダイヤモンドなら、こちらはパラパラと光って散ってみせるダイヤモンドか。まるで手品のように。
 今日の夕食は海のダイヤだった、のではなく、昨日の続きを聴く誘惑に抗しきれなかったのでした。
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『Blue Selection』CD:FLCF-3919 アナログ:FLJF-9529
参加ミュージシャン:山木秀夫、美久月千晴、小島良喜、今剛、 今堀恒雄、中西康晴
Blue  Selection

投稿者 蒼木そら : 23:02 | コメント (12) | トラックバック

井上陽水コンサート2005

 今日はライブのビデオでも見ようかと思って目覚めると、ツアーのお知らせがでていました。

井上陽水公式サイト

投稿者 蒼木そら : 12:06 | コメント (10) | トラックバック

2005年02月05日

井上陽水「映画に行こう」

 アルバムCD『Blue Selection』で「映画に行こう」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水
 「井上陽水コンサート2002」進行中に、ジャズ・アレンジの曲が次々と披露されて話題となった。2002年11月発売の『Blue Selection』は、その成果とも言えるアルバムで、ツアーと同じメンバーがサポートしている。
 中には、この曲がジャズに!と驚くようなナンバーもあるが、「映画に行こう」は元々ブルースっぽい曲なので、自然な感じ。
 原曲は1978年のシングル『青い闇の警告』のB面。今回調べたら、『ReMASTER』の「extra-1」に収録されるまで、どのアルバムにも入っていないので驚いた。コンサートではしばしば演奏されているのに。
 78年版は、気だるくて、もの哀しく、ジャズ版は、やや華やかな装い。

  ♪映画に行こう
  ♪夢を見に行こう

 最近の映画は「純愛」流行り。やはり夢でしかあり得ないのでしょうか、純愛は。
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 『Blue Selection』CD:FLCF-3919 アナログ:FLJF-9529
参加ミュージシャン:山木秀夫、美久月千晴、小島良喜、今剛、今堀恒雄、中西康晴
Blue  Selection

投稿者 蒼木そら : 23:51 | コメント (8) | トラックバック

2005年02月04日

井上陽水「ジェニー My love」

CDアルバム『スニーカーダンサー』で「ジェニー My love」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/高中正義。
 1979年に発売されたLP『スニーカーダンサー』は、オリジナルでは7枚目で陽水らしい個性と活気をもったアルバム。「なぜか上海」「海へ来なさい」「勝者としてのペガサス」などが有名か。
 今日は、街で時間が余ったので映画を観た。「Ray/レイ」、昨年亡くなったレイ・チャールズの伝記映画である。映画については、長くなるので今日は書けない。
 帰宅して集合ポストを開けているとき、メープルシロップの入った袋が落ちて、ガチャンという音。慌てて拾おうとして、指を切った。シロップはべたべたと流れでるし、血はぽたぽた落ちるし、後始末も大変で。というわけで、指が不自由です。
 「いとしのエリー」を聴く・・・・・わけにはいかないので、「ジェニー My love」を。安易な選曲だが、陽水の声に合って美しい曲である。大好きな「今夜」と「なぜか上海」の間にあって、つい聞き過ごしていたのだ、いままで。3曲続くといかにも「井上陽水」の世界だ。

  ♪ときめく胸が ときめく胸が ジェニー My love
  ♪こんなに つめたい
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『スニーカーダンサー』CD:FLCF-3850
スニーカーダンサー

投稿者 蒼木そら : 23:11 | コメント (4) | トラックバック

2005年02月03日

井上陽水「つめたい部屋の世界地図」

 CDアルバム『センチメンタル』と『ガイドのいない夜』で「つめたい部屋の世界地図」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝・小野崎孝輔(センチメンタル) 萩田三雄(ガイドのいない夜)
 『センチメンタル』は1972年発売、タイトルの頭に「陽水2」(2はローマ数字)とあるように、『断絶』につづく2枚目のLPである。フォークの色あいが濃い。よく知られている「東へ西へ」を含み、いまもファンのリクエストの多い名曲揃いだ。
 『ガイドのいない夜』は、1992年に再レコーディングされたものだから、20年ぶりの歌いなおしということになる。
  
  ♪はるかな はるかな見知らぬ国へ
  ♪ひとりでゆく時は船の旅がいい

 海を見ると耳に聞こえるこの歌声。滅多に乗らないが船ならなおさらのこと。横浜のシーバスでさえも。
 詞では船上の様子が歌われるが、タイトルから考えると想像の旅であろう。比べて聴くと

  ♪やさしさがこわれた海の色はたとえようもなく悲しい

 のところなど特に、『センチメンタル』では切ない叫びが、『ガイドのいない夜』ではあきらめが感じられるが、気のせいだろうか。どちらも好き。

 こんな片隅のコラムへの貴重な来客のHPを訪ねてみた。自転車旅行の記録がギッシリ。沖縄へまで行っているという。なんとあるんですね、フェリーが!30時間以上かけてゆく船の旅。そこで当然、この曲を聴いたわけでした。
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『センチメンタル』CD:POCH-1572『ガイドのいない夜』FLCF-30195
センチメンタルガイドのいない夜

投稿者 蒼木そら : 23:45 | コメント (12) | トラックバック

2005年02月02日

井上陽水「俺の事務所はCAMP」

 BOX『ReMASTER』のうちの『extra-2』で「俺の事務所はCAMP」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/中西康晴
 1982年にEP,1988年にCDシングルとして発売された『リバーサイドホテル』のB面である。
 
  ♪俺はテレビでも唄をうたい
  ♪たまのクラス会でもうたう

 「プラスティックなのど」をもっているこの「俺」は、

  ♪俺はロマンスでも部屋に運び
  ♪手を加えて唄にする

 なるほど!

  ♪俺の仕事はSing&Song
  ♪俺の事務所はCAMP
  ♪・・・・・・・・・・・・・

 この繰り返しには賑やかなコーラスが入り、話し声まで。そのせいか、俺という主語のせいか、軽快な曲のせいか、とてもカジュアルな感じ。楽しんで聴く。

 プールの初心者クラスのコーチのなかに、2月いっぱいでやめる先生がいて、卒業ですか?就職決まったんですね、などの質問が続出するなか、若いピカピカの美人が
「スーツですか、私服ですか?」
 面白い訊き方だな、と思った。日本生命ですか?ライブドアですか?みたいな意味なのかしら。ちょっと考えて「私服」と答えたコーチは、少なくとも営業ではないなと。まあどうでもいいことだけど。
 「俺の事務所はCAMP」を聴く限りでは、CAMPはきっと個性的な私服。20年以上前の唄ではありますが。
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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
ReMASTER

投稿者 蒼木そら : 23:09 | コメント (7) | トラックバック

2005年02月01日

井上陽水「ラブレターの気分で」

 CDアルバム『九段』で「ラブレターの気分で」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水
 2000年のコンサートは『九段』からの選曲が多くて嬉しかった。有名曲ばかりではつまらない。この曲も歌われて、ライブで聴くほうがいいと思った。
 「ラブレター」というから手紙だろうが、「青い便箋」に書かれた切ない手紙(心もよう)でもないし、友達に書く想い出の手紙(長い坂の絵のフレーム)ともまったく違う。
 なんというか、捕まえにくい曲であり、詞である。イメージができそうなところで、ひょいと肩透かしをされる。また追いかける。たとえば

  ♪薔薇の 二文字は 花びらを

 うっとり聞き惚れていると、「カンガルー」やら「チタン」やら「No.4」(何?)やらと逃げ去ってしまう。最後はこう歌って終わる。むしろ楽しげに。

  ♪言葉をなくしたラブレターの気分で

 きっと手紙でさえないのでしょう。気分なんだもの。私のアンテナではキャッチできないだけ。もっと感度がよくないと。で、また追いかけるはめになるのです。
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CDアルバム『九段』FLCF-3711
九段

投稿者 蒼木そら : 23:34 | コメント (16) | トラックバック