能古島の片想い

つきせぬ波のざわめく声に 今夜は眠れそうもにない
浜辺に降りて裸足になれば とどかぬ波のもどかしさ
僕の声が君にとどいたら ステキなのに

つめたい風は季節を僕に 耳うちすると逃げてゆく
ときおり砂はサラサラ泣いて 思わず僕ももらい泣き
僕の胸は君でいっぱいで こわれそうだ

遠くにみえる灯は 
南へ行く船の幸せかな

悲しいだけの今夜の気持 なにかをすればまぎれると
星屑なんか数えてみても 涙でそれも続かない
君が僕の中にいるかぎり
波の声で僕は眠れない 本当なんだ

カテゴリ : 1972/12「センチメンタル」 登録日 : 2006年03月08日 23:42