帰郷(危篤電報を受け取って)

季節はずれなのはホトトギス
誰が笑ってるも知らぬまま
喉に血吐見せて 狂い鳴く
あわれ あわれ 山のホトトギス
もうすぐだね 君の家まで

雨がぬらすだけの田植唄
黒い牛の背中に乗った人
空は見てるだけでもこわれそう
ながい終りのない田植唄
もうすぐだね 君の家まで

どこへ流れてゆく天の川
渡る船の様な流れ星
僕のふたつの目で見えるもの
全部流せ 流せ 天の川
もうすぐだね 君の家まで

カテゴリ : 1972/12「センチメンタル」 登録日 : 2006年03月08日 23:42