心もよう

さみしさのつれづれに
手紙をしたためています あなたに
黒いインクがきれいでしょう?
青い便箋が悲しいでしょう?

あなたの笑い顔を不思議な事に
今日は覚えていました
19歳になったお祝いに
作った唄も忘れたのに--

さみしさだけを手紙につめて
ふるさとに住むあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう

遠くで暮らす事が
二人にとってよくないのはわかっていました
くもりガラスの外は雨
私の気持は書けません

さみしさだけを手紙につめて
ふるさとに住むあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう

あざやか色の春はかげろう
まぶしい夏の光は強く
秋風の後、雪が追いかけ
季節はめぐりあなたを変える

カテゴリ : 1973「氷の世界」 登録日 : 2006年03月08日 23:51