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2005年08月31日

井上陽水「あこがれ」

CDアルバム『断絶』(1972年LP)で「あこがれ」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。繰り返すようだが、「井上陽水」としてのデビューアルバム。12曲中の最有名曲は「傘がない」か。『YOSUI TRIBUTE』でははこの曲(UA)のほかに「限りない欲望」もBank Bandの演奏で聴くことができる。
 この春のツアー(井上陽水コンサート2005)では『断絶』からなんと7曲も演奏され、永年のファンを喜ばせた。この「あこがれ」も、銚子会場で歌われた。

  ♪さみしい時は男がわかる

 アルバムの一曲目である。この曲がSingerにしてSong Writer「井上陽水」の第一印象だったのかと、往時を想像する。
 ひそやかな憧れをあらわすようなピアノ(?)のイントロで始まる。
 
  ♪男は強くすべてを悟り
  ♪女は弱く何かにすがり

 これが「つい、あこがれてしまう」男と女の姿だと詠う。現実とは違う姿だから「つい」なのだろう。そういえば、昔住んでいた近所の八百屋さんだって、おじさんのほうが優しくてときどきマケてくれたけど、おばさんはしっかりしていたもの。(例が変!)
 それなら、この歌に詠われている男性像、女性像がほんとうに理想だったのかというと、そうでもないみたいな。こんな姿が世の中で正しいとされているらしいけど、そんなモデルどおりの人間はいないよ、あるいは、深読みすれば、そんなモデルはおかしいよ、ともきこえる。
 性の差がなくなってきている今だから、そんなふうにきこえるのかもしれない。

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CDアルバム「断絶」(POCH-1571) 
CDアルバム「YOSUI TRIBUTE」(FLCF-4038)
断絶YOSUI TRIBUTE


投稿者 蒼木そら : 23:13 | コメント (3) | トラックバック

2005年08月30日

井上陽水「お願いはひとつ」

 CDアルバム『LION & PELICAN』で「お願いはひとつ」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/中西康晴。
 この曲はクリスマスまでとっておくつもりだった。1月の何日かにこのコラムを書き始めたとき、一日一曲聴いて一年は書けるだろうと思ったのだった。途中で中断もしたし、沢田研二『MIS CAST』も手に入れたし、多少は足りなくても“今年中にアルバムが出れば、なお楽勝”とか思っていた。だが、最近残りを数えると、どうもクリスマスまで続きそうもない。と言っても、井上陽水公式サイトや《YOSUI MAGAZINE》でチェックしての話で、他者への提供曲には聴いたことのない曲が沢山ある。本当はそういうものこそ聴いてみたいのだが。
  で、8月なのにクリスマスです。
 
  ♪冬が街の中へ降りてきた

 声が降ってくるような始まりに聞き耳が立つ。ライブで聴けるとラッキー!な曲。
 クリスマス・ソングと分類されるだろう歌なのに、特に祝っているふうもなく、むしろ「こんなブルージーなシーズン」などと詠う詞と、クールでスピーディーな曲を、寒さに突きささるような声が歌う。

  ♪お願いはひとつ
  ♪君のホワイティーでサイレントな
  ♪夢のクリスマスイブの中で

 型を繰り返すと見せながら、少しづつずらしてある詞は、どこをとってもステキだが、特に好きなのはやはり、「ベルの音が・・・」の節。
 いままでにも何度か、どうしてベスト版などに入っていないのだろうと書いた曲があったが、この曲もそのひとつ。
 
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→LION & PELICAN)
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『LION & PELICN』CD:FLCF-3853 
LION & PELICAN


 

投稿者 蒼木そら : 23:42 | コメント (1) | トラックバック

2005年08月28日

井上陽水「11-イレブン-」

 CDアルバム「UNDER THE SUN」(1993年CD)で「11-イレブン-」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/今剛。昨日の「水瓶座の夜」の前の曲。

  ♪恋の形は11

 と始まって、あちらが星座ならこちらは「11」づくし。ふたり向き合って「11」、読んだら「イレブン」、数えても「11」。この歌にもね、星座がね、出てくるんですね。
 歌いながら気分よくドライブ、なんて感じの曲。

 歌詞はこちら

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→UNDER THE SUN)

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『UNDER THE SUN』FLCF-30220
UNDER THE SUN


 

投稿者 蒼木そら : 23:49 | コメント (14) | トラックバック

2005年08月27日

井上陽水「水瓶座の夜」

 CDアルバム『UNDER THE SUN』(1993年CD)で「水瓶座の夜」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/川島裕二。
 昨日のペガサスと星座つながりで聴いたが、趣はだいぶ違う。こちらはテンポが速くて軽い曲。子供の声でコーラスが入っているが、相当上手。
 水瓶座の夜っていつなんだろうと一応“研究”してみた。星座がよく見えるのは10月、生まれ月なら1月から2月。でも歌詞にミツバチやコマドリ、そよ風とあるから、春から初夏なのだろう。12の星座の名を全部つないで遊んでいるような詞なので、理由なんかなくて、タイトルは語感で選ばれたのだろうか。

 ひとつだけ、わかりにくい星座があります。さて、どれでしょう?

 歌詞はこちら

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→UNDER THE SUN)

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『UNDER THE SUN』FLCF-30220
UNDER THE SUN


 

投稿者 蒼木そら : 23:36 | コメント (2) | トラックバック

2005年08月26日

井上陽水「勝者としてのペガサス」

 CDアルバム『スニーカーダンサー』(1979年LP)で「勝者としてのペガサス」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。

 テレビドラマ《星に願いを》を観た(8月26日21時フジテレビ系)。大平貴之さんという実在の方が、独力で凄いプラネタリウムを作った話に基づいたドラマで、話は「ピノキオ」とは関係ない。
 観たのは主演の堂本剛くん狙いである。期待に違わず彼は、人間ドラマになってからの後半、幼なじみ(優香)を協力者で二人の友人武田(藤木直人)の元へ押しやるシーンなどで、微妙な表情の演技を見せてくれた。裏の《ドラゴン桜》を録っていて、録画できなかったのが、残念だ。
 百何十万個の星を映し出す画面では、自分が宇宙にいるような思いを味わった。このとき使われたものの後継機、5百万個もの星を映せる「メガスター2」を実際にみられる施設は下記だそうです。
  ・日本科学未来館    東京・江東区
  ・川崎市青少年科学館 神奈川県・川崎市
  ・デ・ラ・ファンタジア   名古屋市・中村区

 ペガサス ギリシャ神話に現れる天馬。翼を持ち天を駆ける。
       星座の名。秋の星座。「ペガサスの四辺形」として有名。

  
 低音での歌い出しが何かを予感させる。「あなた」は単数の誰かではなく、聞くものたちだろう。天馬「ペガサス」に負けずに、広がりと力を感じさせる曲。
 いつの時代にもその時代を反映して聴き、優しさと勇気を受け取る。

・歌詞はこちらでごらんください。 yahooミュージク・井上陽水

 今夜ドラマを観つつ思ったのは二節目の歌詞。

  ♪どこまで 見果てぬ夢か
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→スニーカーダンサー)

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CDアルバム『スニーカーダンサー』FLCF-3850
スニーカーダンサー
 

投稿者 蒼木そら : 23:44 | コメント (11) | トラックバック

2005年08月25日

井上陽水「MOON」

 CDアルバム『NEGATIVE』(1987年LP:CD)で「MOON」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/武沢豊。
  月旅行が3、4年後に実現するそうだ。着陸するのではなく、裏側を見るだけらしいが、5日半で往復できるというから驚く。ちょっと月へ行って来ました、と言ってみたい。
 初めて月に人類が着いたのは、たしか35,6年前のこと。殺風景な景色にガッカリしたものだった。旅費が1億ドルだそうで、所詮は絵に描いた餅。

 「MOON」は、月が絵ではなくてボール状であることを思い出させる。弾んでテンポよく始まる。アルバムの2曲目、「Negative」で、“Negative 恋はダメ”と決められたあとにあるのだが・・。

  ♪僕の彼女の行方はカレンダー
  ♪とにかく めくるだけで Good night

 都会の夜、「青い」月が照らすのは恋の行方。
 相手は「インディアン」なの?(笑い)
 どうもお互いに思わせぶりな恋のようです。

 (聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→NEGATIVE)

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CDアルバム『Negative』FLCF-3858
Negative 

投稿者 蒼木そら : 23:33 | コメント (1) | トラックバック

2005年08月24日

夏の番外 映画「妖怪大戦争」

 台風来襲とともに夏も終わろうとしている今日、遅ればせながらこの映画を観た。

《妖怪大戦争》
監督 三池崇史
出演 神木隆之介 宮迫博之 近藤正臣 阿部サダヲ 高橋真唯 栗山千明 菅原文太 南果歩 豊岡悦司  ほか
公開日2005年8月6日
製作 日本

大人も子供も笑って観てました。

1.出演者は上記以外に、竹中直人や忌野清志郎、石橋蓮司等々、有名人が書ききれないほど。妖怪役は特殊メイクをしているので、誰なのかクイズのような楽しみが、まず1点。
2.ギャグ満載。どれだけわかって笑うか、チャレンジ心をくすぐられて2点目。
3.戦いの最後はちょっとわかりにくいが、直前の運びは、ずーっと役に立たずに参加している妖怪(子供達に大人気のタレント)が、意図せずに・・・・とお約束どおりの道筋。こうでなくっちゃと3点目。
4.妖怪たちに詳しくないし、敵役加藤保憲(豊川)についても『帝都物語』『帝都大戦』を観ていない。これはハンデでした。まあ、子供達は知らないわけだが。
5.戦いは主人公の少年タダシ(神木)とその味方の妖怪数匹 と 加藤側は手下(栗山)が機械のような創作妖怪を操っているのみ。何が“大戦争”なんだか。確かに100万匹以上(?)の妖怪が全国から東京に集まってくるのだが、なんか面白いことあるらしいぞーって野次馬なんですよね。
6.加藤には加藤なりの正義があり、対するタダシには何があるのか?まあ、愛なんでしょうけど。
7.三池監督作詞・忌野清志郎作曲の主題歌「愛を謳おう」と劇中歌「教えてジィジ」を聴いた予想では「LOVE & PEACE」な内容かと思われたが、メッセージは歌ほどには明確ではない。(歌・忌野清志郎with井上陽水)

 などなど、ストーリーにわかりにくさや矛盾があるものの、許容範囲内で、固いこと言わずにおこうや面白いから、と思う映画。 
 ただ、あのはじまりとおわりはどうなのだろう。“Whitelie”をつくほどの相手?あの人物は。これは少年の成長物語でした~とまとめられても、ね。

 ストーリーその他詳しいデータは公式サイトでどうぞ

投稿者 蒼木そら : 23:44 | コメント (5) | トラックバック

2005年08月23日

沢田研二「デモンストレーション Air Line」

 CDアルバム『MIS CAST』で「デモンストレーション Air Line」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/白井良明。一昨日8月21日に聴いた「News」の次の曲。
 
  ♪デモンストレーション Air Lineジェットプレーン
  ♪俺を乗せて飛び上がるジェット機は

 期待させるイントロ。スピード感いっぱいの曲はビートがきいて快調。「News」と比べると、よりジュリーらしい。
 飛行機乗り。かっこいい主人公だ。ロマンスに不自由はしない。みんなに見送られて飛び立つ。
 しかし、この「ジェットプレーン」は文字通り飛行機なのだろうか?うーむ。

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CDアルバム『MIS CAST』2005年(ユニバーサルミュージック)UPCY-6065
Miscast

投稿者 蒼木そら : 23:39 | コメント (11) | トラックバック

2005年08月22日

井上陽水「ダンスはうまく踊れない」

 CDアルバム『9.5カラット』(1984年LP)で「ダンスはうまく踊れない」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/久石譲。
 前にも書いたが『9.5カラット』は他のシンガーへ提供した曲を陽水自身が歌ったアルバム。「ダンスはうまく踊れない」は石川セリへの提供曲で、原曲は1977年のシングル(EP)石川セリ『ダンスはうまく踊れない』(日本フォノグラム/PHILIPS)、B面は作詞/石川セリ 作曲/井上陽水の「気まぐれ」。
 1977年というとアルバム『white』の曲たちの頃か。これも前に書いた井上陽水の詩集《ラインダンス》(新潮文庫)では、『white』の曲のあとに「映画に行こう」とともに掲載されている。
 余談だが、タイトルに“ダンス”がある曲は他に、『white』の「ダンスの流行」と、シングル『悲しき恋人』(1984年)のB面「ダンスのチャンス」があることを《井上陽水公式サイト》Discographyで検索して発見(というほどのことではないが)。
  猫好きには「ネコが足もとで踊」る曲として認識されている(私だけ?)。他にすぐ浮かぶのは「娘がねじれる時」に登場するのら猫だが、あまり話を逸らせてはいけない。

  ♪ダンスはうまく踊れない
  ♪あまり夢中になれなくて

 こっそり、という感じのイントロで始まる。主人公は女性で、夏の夜、ひとり昔を想っている。ふたりでステップを踏んだあの時を。
 ゆったりスイングするメロディは踊るさまが見えるよう。聴きやすい曲。

 この曲はジャズアレンジのアルバム『Blue Selection』にも収録されている。『9.5カラット』のほうが、踊りやすいかもしれない。
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→9.5カラット)

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CDアルバム『9.5カラット』(1984年)FLCF-3858
CDアルバム『GOLDEN BEST』2枚組(1999年) FLCF-3761
CDアルバム『Blue Selection』(2002年) FLCF-3919 アナログ:FLJF-9529
9.5caratsBlue SelectionGOLDEN BEST
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、
「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。

2005年9月29日追記

 『九段』の「ビルの最上階」を聴いて、村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」を思い出し、気づいた。
 この「ダンスはうまく踊れない」って、他人とのコミュニケーションをうまくとれないってことかもしれない。

投稿者 蒼木そら : 23:55 | コメント (13) | トラックバック

2005年08月21日

沢田研二「News」

 CDアルバム『MIS CAST』(1982年LP)で「News」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/白井良明。
 2005年3月に、沢田研二のオリジナルアルバムが一挙に復刻リリースされたその一枚。よく知られているとおり、全曲が井上陽水の作詞作曲のものだ。「ミスキャスト」をはじめとして、5曲は陽水の歌で聴いたが、あとの5曲は初めて聴く。楽しみだ。

 1.News 2.デモンストレーション Air Line 3.背中まで45分 4.Darling 5.A.B.C.D. 6.チャイニーズ フード 7.How Many “Good Bye” 8.次のデイト 9.ジャスト フィット 10.ミスキャスト 

 「背中まで45分」は、シングル(EP)でも発売されている(B面は「How Many “Good Bye”」)。

 一曲目「News」は、暑い今のためのよう。

  ♪こんなに暑さが続いているのは
  ♪管区気象台のしわざ

 滑り出しはこんなふう。

  ♪俺は黒いシューズ
  ♪君は首にビーズ

 韻を踏んだ歌詞も、陽水らしい曲の速いテンポも、ジュリーの艶やかな声も気持ちよい。タイトルの意味?「シューズ」「ビーズ」「・・・」。内容もニュースっぽいです。

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CDアルバム『MIS CAST』2005年(ユニバーサルミュージック)UPCY-6065
Miscast

投稿者 蒼木そら : 20:52 | コメント (1) | トラックバック

2005年08月20日

井上陽水「坂道」

 CDアルバム『招待状のないショー』(1976年LP)で「坂道」を聴いた。作詞/小椋佳 作曲/井上陽水 編曲/矢野誠。
 アルバイト先で暇だった昨日のこと、昼休みに図書館へ行って本を見繕って借りてきた。“知的、かつ戦慄に満ちた作品”“読み出したら、眠れないことは必至”などと帯にある。時間を忘れて読みふけりたい、そんな気持ちの今にぴったり、と思えた。
 退社時を待って駅に急いで読み始める。乗り換えの歩きももどかしく続きを。もう一度乗り換えた電車の車中で、ふとイヤな気持ち・・・この状況って知ってるような、えっ???最後の頁に飛んでみると、やはり前に読んだ本だった。
 前のは文庫だったから気づかなかったのだ、などと自分に言い訳してみるが、結構あるんですよね、こんなこと。ダブって買ってしまったり。今回は期待が大きかっただけにショックも大きい。家へと登る坂道で、そのハードカヴァーがずしりと重いのでした。

  ♪誰かが登り坂といい
  ♪誰かが下り坂という
  ♪僕にはどちらかわからない
  (Repeat部分)

 『招待状のないショー』の9曲目。陽水の作詞かと思っていた(恥)。「坂道」とは人生なのか。その意味をたどってじっくり読んでしまうような詞。その詞に添いつつも、高い音が軽く響き・・・

  ♪ここは坂道

 と歌われると、坂道もそうつらいものではないような気持ちになる。
 このアルバムらしい曲。

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→招待状のないショー)
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CDアルバム『招待状のないショー』FLCF-3848
招待状のないショー

投稿者 蒼木そら : 23:53 | コメント (11) | トラックバック

2005年08月19日

井上陽水「プールに泳ぐサーモン」

 CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「プールに泳ぐサーモン」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/鈴木茂。
 水族館にサーモンはいるのだろうか。見た記憶はないが、いるのでしょうね、きっと。海水にいるのか、淡水にいるのか。大人でも“水族館好き”とか“動物園好き”のひとは多い。童心があるとかロマンチックな人という印象を与える。どちらも好んで行くほうではないわたしなどは、邪心が多いのか。
 そもそも、サーモンと鮭はぴったりイコールなのか?どうでもよい前置きはやめて、曲を聴いてみよう。

  ♪クールな雨が チャポンチャポン
  ・・・・・・・・・・・・・・・
  ♪キュートな頃は ロマンスロマンス

 ながら聞きにもよさそうな歌。プールサイドで流れていてもよいかも、競技用には似合わないが。特にサーモンについてのストーリー(笑い)があるのではなく、ロマンス、ライオンなどと共に、擬音語の仲間のように使われているようだ。
 でも、「プールに泳ぐサーモン」て、妙に絵が気になる。ノルウェーではなく北海道の鮭か。一生懸命泳ぐ姿を想像すると、ちょっとかわいそうで、ちょっと笑えます。

  ♪プールに泳ぐサーモンサーモン
  ♪呼んでやっても 聞こえない サーモンサーモン

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)

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CD:『EVERY NIGHT』FLCF-3851
EVERY NIGHT

投稿者 蒼木そら : 23:55 | コメント (9) | トラックバック

2005年08月18日

井上陽水「子供への唄」

 『ReMASTER』(リマスタリングCD17枚組BOX2001年)のうちの『extra-2』で「子供への唄」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水。『extra-1』『extra-2』はCDアルバム未収録曲31曲を収めたありがたい2枚。1976年発売のシングル(EP)『Good,Good-Bye』(『招待状のないショー』収録)のB面の曲である。LPアルバム『東京ワシントンクラブ』(1976年フォーライフ)にもライヴ版が収録されている。
 
 夏で家族連れの旅行者が多い。列車の中などで赤ちゃんを見るとき、みんな自然に微笑んでいる。

  ♪生まれたばかりの
  ♪目で何を見ているの?

 前奏なしに深い声が歌いだす。控えめなギター。間にハーモニカが入る。
 実際に生まれたての赤ちゃんを見ながら聴いたら、涙しそうな曲。童謡風ではない。
 
  ♪何よりも小さな
  ♪手のひらをにぎりしめ

 そうそう、赤ちゃんってこぶしを振って泣いている。顔を赤くして。
 どんな将来が待っているのだろうか。

  ♪この子は誰を幸せに出来るのだろう?

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→ReMASTER→extra-2を選んで)

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Happy Birthday To Little CC!
 あなたが生まれて、初めてとうさんに会ったときは、手のひらを開いていたんですって。おうちで待っていたお姉ちゃんに送ってくれた絵のあなたは、だから手を開いてバタバタしている。
 小さな手をつないで歩くとき、安心して体を預けて眠るとき、もうすでにあなたは、わたしを幸せにしています。
 どうかどうか、悪いことが、あなたの上に、万が一にも起きませんように。
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ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)
ReMASTER

投稿者 蒼木そら : 01:37 | コメント (1) | トラックバック

2005年08月17日

井上陽水「white」

CDアルバム『white』(1978年LP)でタイトル曲「white」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。

 休暇中に話題の本《野ブタ。をプロデュース》(白岩玄著 河出書房新社)を読んだ。初版が2004年11月で、その前に雑誌《文藝》に発表し昨年の文藝賞を受賞したらしい。 それらのことは知らずに、休暇先で借りて読んだら、これが面白い。
 高校生の主人公「俺」は自分を見せずに、「着ぐるみ」桐谷修二を学校で演じ、人気者だ。タイトルは、修二が転校生「野ブタ」をプロデュースして、いじめられ役からアイドルに仕立てるという意だが、反面「俺」は・・・・。
 (笑)を文中で使ったりするメールのような文章に最初なじめないものの、いい大人が面白く読んだのは、題材や設定は今風でも、普遍のテーマが垣間見えるから。周りに理解されない自分。青春期のプライドとその裏返しのコンプレックス。仮面については、誰でも程度の差はあれ、かぶって社会を生きているのではないのか?
 そういう自分をウジウジ嘆いたり、孤高を気取ったりせず、「俺」は着ぐるみを着て果敢に打って出て成功している、演技が破綻するまでは。

 この本がいま話題になっているのは、どうもジャニーズの若手人気俳優、山下智久と亀梨和也が出演して、ドラマ化されるかららしい。日本テレビ系土曜ドラマ、10月スタート。
 出演者もさることながら、脚本家が“木皿泉”と聞いて驚いている。ずいぶん前だが《やっぱり猫が好き》の何本かと、2003年夏の日本テレビ系土曜ドラマ《すいか》(名作!)の作者である。原作のある本は初めてではないだろうか。
 原作には大人は一切(教師は「おっさん」「おばさん」と切り捨てられ)登場しないが、ドラマではどうなのか。常連の“小林聡美”“もたいまさこ”などの出番はないのか?「やりたいことしかやらない」らしいこの脚本家が、どのようにさばくのか、興味津々、楽しみである。

 それはともかく・・・って長すぎる前置きだが。

  ♪嘘をつく子は日暮れの
  ♪別れの時の居場所がわからない

 上記の本の終わり近く、彼女との別れのシーンに合いそうなフレーズで始まる。
 アルバム《white》の3曲目にあって、前の「ミスコンテスト」の苦味から転じて、単調な曲想がとても寂しい。なにか、聞いてはいけないような気持ち。でも、聞き出すと繰り返して聴く。

  ♪甘いミルクを飲んでも白いだけです

 もう自分の色がわからない。「足をふみだす」方法がわからない。詩だけ読んでも胸が痛む。

 再び《野ブタ・・・・》に戻るが、アイデンティティとは、他者があってこそ成り立つのに、それに気づかない、あるいは、気づいても他者に素の自分を見せる勇気がない。そこに悲劇がある。ハードボイルドな終わりは、潔いが、せつない。
 
  ♪風向きしだいで変わるでしょうか
  ♪どんな風向きだろうと同じ事です

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→white)
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CD『white』FLCF-3849  《野ブタ。をプロデュース》河出書房新社
whitewhite

投稿者 蒼木そら : 22:53 | コメント (9) | トラックバック

2005年08月12日

井上陽水「8月の休暇」

 CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「8月の休暇」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑。1978年発売のシングル(EP)『ミスコンテスト』のB面でもあった(編曲/星勝)。
 
 田舎があっていいね、とずっと言われ続けている。ただで休暇を過ごせるのね、という意味だったり、懐かしい土地があっていいね、という意味だったり。「兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川」ふうのイメージで言っているのだろう。そのような子供時代を過ごさなかった私には、むしろ「故郷は遠くにありて想うもの」のほうが近い。自然の景観はいまもほっとして見るが、どこの誰々と特定される環境では、所作に困ってしまうのだ。まあいろいろと義務があって、年に何度かは帰るのだが。
 
  ♪8月は海の上
  ♪おだやかな波の上

 海での休暇。ゆったりした波のようなリズム。寄せ返すリズムは単調だが、砕け方がぜんぶ違っているのだ、波って。

  ♪8月の夜には
  ♪友達に サヨナラ
  ♪恋人も みんな サヨナラ

 衒いのない歌詞でメロディーもやさしいが、歌うのは難しそう。
 「サヨナラ」しながらも、人恋しくて電話を待ったり「ラジオ」を聞いたりするものなんですよね、旅って。

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)

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『EVERY NIGHT』FLCF-3851
EVERY NIGHT

訂正

1978年発売のシングル(EP)『ミスコンテスト』のB面のほうのタイトルは「八月の休暇」です。
編曲者も違うし聴いてみたいものですが、CD化されていません。残念です。

なかしょうさん、いつもご注意ありがとうございます。

投稿者 蒼木そら : 16:06 | コメント (13) | トラックバック

2005年08月11日

井上陽水「Happy Birthday」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年LP)で「Happy Birthday」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。
 1990年の『ハンサムボーイ』から時を巻き戻して、オリジナルでは4枚目のアルバムを聴く。1曲目は「傘がない-イントロダクション-」ファーストアルバム『断絶』の最後の曲だが、ちょっと見には(ちょっとき聞きには?)わからないインストゥルメンタル。アルバムの入り口としてはどうだったのだろう、当時。次が「夕立」でこの落差がよいのかもしれない。「Happy Birthday」は4曲目だ。

 S子さん、お誕生日おめでとう!
 
  ♪今日はステキなHappy Bithday to you
  ♪遊んであげるHappy Bithday to you

 去年も同じ曲をメールしたような気がします。芸のないことでごめんなさい。イントロから楽しくて、ライヴで当たると(笑い)とてもうれしい歌です。

  ♪君はとても弱いから 
  ♪僕がやさしくすると思っていたの?バカだな

 この祝われている「君」は誰なのでしょう。あなたは弱くはない。芯が強いひとですよね。まあでも今日だけは「君」はあなた。
 誕生日に祈ったり、願ったり、ほめたり、お礼言ったりするのではなく、「角のとれたトランプで遊んであげる」ってところがいいでしょう?おまけに「バカだな~」なんて。愛がこもっているでしょう?

 親子ほどトシが違うのに、いつもあなたに会うのは楽しみ。いろんな話聞いたり聞かれたり。デルフトからトマトのジャムまで教えてもらってありがとう(あ、お礼言っちゃった)。
 レジの計算違いをチェックするくせにおいしいパンには無駄遣い。お店に堂々とクレームする姿はライオンのようでも、ときにおびえたペリカンになる。とても繊細で不思議なあなた。
 今日は怒っているの?笑っているの?

  ♪僕から勝つんだ そしてクィーンになるんだ

  ♪Happy Birthday Happy Birthday to you

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CD:『二色の独楽』POCH-1575
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 01:51 | コメント (1) | トラックバック

2005年08月10日

井上陽水「夢寝見」

 CDアルバム『ハンサムボーイ』(1990年CD)で「夢寝見」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/川島裕二・藤井丈司。シングル『夢寝見』(1989年EP & CDs)も。B面は「紅すべり」。
 『Negative』から3年後の『ハンサムボーイ』は、前作とはまったく違って華やかだ。テレビCM曲、映画の主題歌、ニュース番組テーマ・・・・。ジャケットもピンク地に陽水の大きな笑顔。中もカラフルなシャツ姿の本人の写真がいっぱいだ。好きな曲は「ライバル」「ギャラリー」「フィクション」のカタカナ組と「自然に飾られて」。「少年時代」は別として。
 こんなコラムを半年以上書いていると、何の曲を取り上げたかわからなくなってきた。チェックをしてみたら、『ハンサムボーイ』で未聴は「夢寝見」だけ。苦手なのだが、聴いてみる。

  ♪青い瞼のシャドウが 瞳の影を彩る
  ♪ホテルの広い窓から 無数の星がまたたく
 
 歌い出しはこうではなくて、ゆめねみ、ゆめねみと繰り返す陽水のコーラス。そしてこれはずっと続く。書いてみて、こんな歌詞だったのかと思う。都会的です。この歌で好きな詞はここ。

  ♪行方知らずでいいから 二人で恋をさまよう

 おしゃれな作りの曲なのでしょう。
 「今夜、私に」に続いて日産セフィーロのCM曲だった。チラっと見たプロモーション・ビデオが妖しくて、これが陽水の世界なのか!と、ちょっとショックだった。
 この曲を好きという人もたくさんいるし、『GOLDEN BAD』にも収録されている。苦手なのは未熟な耳の所為。

  ♪with Moon light Lover
  ♪when,I'm in Blue

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→ハンサムボーイ)

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「ハンサムボーイ」FLCF-3761(1990年) 
「GOLDEN BAD」FLCF-3800(2000年)
ハンサムボーイGOLDEN BAD

投稿者 蒼木そら : 23:59 | コメント (7) | トラックバック

2005年08月09日

井上陽水「Negative」

CDアルバム『Negative』(1987年LP&CD)でタイトル曲「Negative」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/川島裕二。『バレリーナ』が1983年、セルフカヴァーの『9.5カラット』が1984年、そのあとライヴ版やベスト版はあっても、久しぶりの新アルバムだった。
ジャケットも渋いしタイアップ曲もなく地味だが、好きなアルバムのひとつ。ふっと思い出すフレーズを持った曲が多い。

  ♪Negative 恋だけは感じないでね
  ♪Negative 抱きもせず離れ合ってね

 歌詞はネガティヴな言葉を連ねているが、乾いて軽いサウンド。悲恋でも別離でも片思いでもない、むしろ多すぎる恋。
 
  ♪恋をひやして カナディアンな星
  ♪二人を見つめて シビリアンな目

 アルバムの歌詞カードの手書き文字はこの曲の詩?
 “Negative”という響き、メロディに乗る遊びことばの数々。ふっと出てくるのは最初と、スパッと切り捨てるように歌って終わるこの短いフレーズ。

  ♪Negative 恋はダメ

 (聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→NEGATIVE)

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CDアルバム『Negative』FLCF-3858
Negative 

投稿者 蒼木そら : 22:35 | コメント (18) | トラックバック

2005年08月08日

井上陽水「カミナリと風」

 CDアルバム『永遠のシュール』(1994年CD)で「カミナリと風」を聴いた。作詞・作曲・編曲/井上陽水。シングル(CDs)『移動電話』のカップリング曲で、1994年のTBS系ドラマ《夢見る頃を過ぎても》の挿入歌。
 このアルバムの歌詞カードはさすがにシュールだ。最後から2枚目の写真など怖いし、その前の写真も、意味ありげな手つきをじっと見てしまう(Photographs by Teruhisa Tajima)。

 夕方遅くに大きな雷と激しい雨があった。しばらく降らなかったので雨は大歓迎だが、どこかに被害がなければいいが。

  ♪カミナリと風に傷ついたけれど
  ♪僕達の恋はいつも
  ♪夏のホテルとテレビジョン

 ゆっくりと刻むメロディーが気持ちよい。Love Songなのか、“カミナリ”はこのあとは出番がない。「夏のホテル」へのふりだったのか。
 「泣」「夢」「記憶」・・・あまり未来のない恋かもしれない。詩だけ読んでもしかたがない歌のひとつだ。こんな歌詞がどう歌われるのか聞かなければ。

  ♪見ていて静かに近づいて見つめつづけて
  ♪気づいて気がついて未来に夜空の果てに

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→永遠のシュール→カミナリと風)

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「永遠のシュール」FLCF-3527 
永遠のシュール

投稿者 蒼木そら : 23:55 | コメント (11) | トラックバック

2005年08月07日

井上陽水「Fun」

 CDアルバム『氷の世界』(1973年LP)で「Fun」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝・ニック ハリソン。
サッカー、陸上、そして夏の行楽の画面にまじって、心を冷やす事件のニュースが届いた。ただ自分の快感のためにのみ他人を殺めたという事件、それも衝動的にではなく計画的に。
 人間は様々な欲望を満たして生きている。許されない欲望を抱えて生きるとは、より難しいことだろう。そう思うと、一概におぞましい!と切り捨てられない気がして悩む。神がいるなら訊きたい。どういう役割を与えているのかと。
 重い気持ちで聴く歌は他愛ない気分の曲がよい。他愛ないって形容は、適切ではないかもしれないが。

  ♪きまぐれ いたずら 待ちぼうけ

 この歌は『氷の世界』の11曲目で、前の曲が忌野清志郎との共作「待ちぼうけ」だが、この歌詞には“待ちぼうけ”は使われていない。ここで出てきて、つながっている感じ。 

  ♪心の鍵をなくしたの?
  ♪君が悪いのさ 今日は
  ♪ひとりで恋なんかして

 “fun”楽しみ、たわむれ。“fan”とかけているのだろうか。やさしくからかっているような歌詞とシンプルでかわいい曲。
 「コンサート2005」において、出雲会場で久しぶりに歌われた。聴きたかったものです。
全演奏曲目リスト

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CDアルバム『氷の世界』LIMITED EDITION(2001年)ポリドール
氷の世界


投稿者 蒼木そら : 23:44 | コメント (12) | トラックバック

2005年08月06日

井上陽水「ミスキャスト」

 CDアルバム『クラムチャウダー』で「ミスキャスト」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司。沢田研二のアルバム『Mis cast』への提供曲である。陽水のオリジナルアルバムには収録されていなくて、昨日観たDVDまたはVHS『UNITED TOUR』、このアルバムまたはVHS『クラムチャウダー』、GOLDEN BEST SUPER』のCD3「ミスキャスト」(2003年東京国際フォーラムLIVE)といずれもLive音源のみ。
 『クラムチャウダー』は1986年6月のNHKホールのライヴを収録したもので、編曲者大村憲司がギターを担当し、「ミスキャスト」でもその冴えた音のうねりを聴くことができる。

  ♪正確に言ってやろうか
  ♪思いきり言ってやろうか
  ♪あれはミスキャスト ミスキャスト

 思いきり意地の悪い歌詞である。主人公は男優で「奴」と呼ばれる。聴くとたしかにいやな男ではあるが、何もそこまで~という気もするほど。空気が冷えるようだ。
 曲はロック調で大きく、切り込むような歌唱は暑い今日など特に気持ちがいい。恐い、とか言いながらも、好んで聴く。

  ♪恐い話のミスキャスト
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→クラムチャウダー→ミスキャスト)

 『クラムチャウダー』はビデオでも発売され、こちらは18曲収録されている。

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『クラムチャウダー』(1986年)FLCF-3856
『GOLDEN BEST SUPER』(2003年)CD3枚組FLCF-3965
ビデオVHS『クラムチャウダー』(1986年)ポニーキャニオン/フォーライフレコード
9.5carats

投稿者 蒼木そら : 22:09 | コメント (7) | トラックバック

2005年08月05日

井上陽水『UNITED TOUR』

 DVD『井上陽水UNITED TOUR YOSUI INOUE CONCERT 1999~2001』(2001年FORLIFE)を観た。
 夏休みがあとに控えていると思うといつもにましてのんびりして、忌野清志郎のイベントのDVDで清志郎と陽水のデュエットを何度も見たあげくでのこと。Rockもいいけど陽水もね!
 全部がLive映像で、3箇所で収録されたもの。1999年11月18日東京国際フォーラムでの「井上陽水コンサート1999~」、2001年7月29日NHKホールでの「井上陽水コンサートツアー'01 -The 21st Album Anniversary-」 及び2000年10月31日の緑山スタジオ。
 2001年5月30日『UNITED COVER』の発売日と同じ日にスタートした「コンサートツアー’01」、このアルバムが21枚目だったのね、といまごろ気づくのもうかつだが。COVERアルバムからどのくらい歌われるかがファンの関心事だったが、「コーヒー・ルンバ」のような定番曲と、会場により歌われた曲とあわせて2~3曲だったか。それよりもファンを喜ばせたのは、“Anniversary”とあって、1stアルバム『断絶』からの選曲が日替わりで(?)あったことだった。

さて『UNITED TOUR』の内容は・・・・(映像はこの頁の左側にあります)

1.少年時代 (1999年 東京国際フォーラム)
2.娘がねじれる時 (1999年 東京国際フォーラム)
3.Make-up Shadow (1999年 東京国際フォーラム)
4.コーヒー・ルンバ (2001年 NHKホール)
5.帰れない二人 (1999年 東京国際フォーラム)
6.リバーサイドホテル (1999年 東京国際フォーラム)
7.いっそセレナーデ (1999年 東京国際フォーラム)
8.バレリーナ ( 2001年 NHKホール)
9.My House (2000年 緑山スタジオ)
10.あどけない君のしぐさ (2000年 緑山スタジオ)
11.カナリア (1999年 東京国際フォーラム)
12.とまどうペリカン (1999年 東京国際フォーラム)
13.ミスキャスト (2001年 NHKホール)
14.タイランドファンタジア (2001年 NHKホール)
15.花の首飾り (2001年 NHKホール)
16.傘がない (2001年 NHKホール)
17.氷の世界 (1999年 東京国際フォーラム)
18.最後のニュース (1999年 東京国際フォーラム)
19.海へ来なさい (2001年 NHKホール)
20.クレイジーラブ (2001年 NHKホール)
21.招待状のないショー (2001年 NHKホール)
22.心もよう (2001年 NHKホール)
23.長い坂の絵のフレーム (2000年 緑山スタジオ)

 今日繰り返して観たのは「バレリーナ」、NHKホールのアンコール「クレイジーラブ」そして戦後60年明日は広島の日ということで「最後のニュース」であった。

 他のビデオ映像もDVD化して欲しいものである。

投稿者 蒼木そら : 23:19 | コメント (1) | トラックバック

2005年08月04日

井上陽水「Music High」

 リマスタリングされ2001年に発売されたCDアルバムBOX『ReMASTER』の『extra-1』で「Music High」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/安田裕美。シングル(EP)『とまどうペリカン』のB面。
 最高気温は35度だったらしいがもっと高かった感じ、外へ出ると暑さで笑い出しそうだった。夜中にかかるhigh症状といい、人間の気分は外側にずいぶん支配されているのだ。
 始まりは長いハミングの「Music High」、とても幸福そうな歌です。

  ♪踊ろうぜドレスはひらひら  
  ♪靴はピカピカで
  ・・・・・・・・
  ・・・・・・・・

  ♪MUSIC HIGH
  ♪俺もおまえも MUSIC HIGH

 曲もテンポが速くて弾んで踊りだしそう。この歌が「とまどうペリカン」のB面だったなんて意外。
 聴いていて、この幸福にどこかで影がさすのでは?なんて期待するのはひねくれた聞き手でしょうか。ところがずっと楽しそうなままで・・・。いやいや、この"high”は、暑くて笑い出したいのとどこか似ている。


(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→井上陽水ReMASTER→extra-1を選んで)

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『ReMASTER』17枚組BOX FLCF-3860 このNo.16「extra-1」
ReMASTER

投稿者 蒼木そら : 23:50 | コメント (14) | トラックバック

2005年08月03日

今日は番外でROCK!

 新宿コマ劇場でミュージカル「WE WILL ROCK YOU」を観た。(THE MUSICAL by QUEENN and Ben Elton)。特にロックファンでもクイーンのファンでもない。暑さの続く毎日、音のシャワーでも浴びようか、ぐらいのつもりだった。親切な知人のおかげで使用されるクイーンの楽曲を聴き、一夜漬けの予習をしたが、昨年(?)ドラマの主題歌だった曲など、3、4曲しか知らなかった始末。
 そもそもコマ劇場とロックってミスマッチだなぁと足を踏み入れると、表の次回公演「北島三郎」の看板からは想像もできない空間でびっくり。ロビーですでに浮いているのは、まあ予想通りで(苦笑)。
 5日ほど前にぴあの店頭で買った席は、最前ブロックの次のブロック中央やや右よりだが、前が広い通路だし字幕が見やすくてgood。字幕の字が大きく、左右に同じものが出るのが親切である。
 薄暗い場内には、いろいろな色に光るペンライト、ではなくなんと呼ぶのか、それ(笑い)を持ったおもに若い男女でいっぱい。意外に女性が多い。見回すとおじさまおばさまの類も見られてほっとする。わたしの後ろには、小学生二人を連れたパパとママの姿も。5月27日開幕とあって、リピーターらしき観客も多く、タイミングよく手拍子などして乗っている。

 曲は聴いてきたが、コンサートではなくミュージカルだという。すでにある曲がどうやってストーリーになるのだろう。ちぐはぐではないのか?疑問であった。
 公式頁に書かれているぐらいなら、ネタバレにならないだろうか。未来の物語、画一化された社会で独裁者の支配の下、与えられる以外の音楽は禁止されている。楽器もない。そこに社会になじめない若者が登場し・・・・。
 ここで大方は、ははあと思う。思うが、引き込まれて観る。クイーンの楽曲の力と使い方の上手さであろう。キーワードは自由と愛。それはロックの合言葉そのものではないか(多分)。だから物語と歌は無理なくなじんで、わかりやすい。戦いあり、宝探しあり、後ろの小学生も退屈せずに観られたかもしれない(ちょっと大人ネタがあったが)。映画「ウエストサイド物語」でミュージカル入門したわたしには、スピーディなダンスも嬉しかった。
 視覚を伴うと曲にも愛着が沸くものだ。帰宅してまたCDで聴く。こんな日に、無理やり陽水を聴いても、陽水にもQUEENにも済まない気がして(関係ない?)「今日も井上陽水」はお休みです。

 陽水もずいぶん曲がある。ヒット曲を集めたらどんなミュージカルができるだろうか。暗い?いやいや、そうは思わない。そんなことを考えるのもまたこれからの楽しみである。とりあえずの候補は、今年のコンサートで全会場で歌われたこの4曲でしょうか。

   WE WILL ROCK YOU 公式頁

 もうすこし感想を追記に書きます。内容に触れますがよかったらお読みください。

 オープニングで、バックに字幕がでる。映画の始まりや終わりによく使われる手法だ。年代が次々に表示されて、観客はいまが未来だと知る。この黒い画面に出る字幕でいきなり引き込まれた。上手い!その後も休憩20分をはさんで3時間、まったく退屈することなく観た。
 1部の終わりのほうで、もうこの世にいないミュージシャンたちの写真がバックに出、名前が呼ばれる。呼ばれなかった尾崎豊の写真があった気がしたが錯覚だろうか。視力が弱いので定かでない。
 このシーンで歌われた「NO-ONE BUT YOU」はとても美しい歌で、じーんと聴いた。この女性歌手がヒロインでないのはなぜだろう。ソロはそれだけだった(かな?)のが残念。
 画一化で名前もなく、みんなアドレスだけなのだが、主人公ふたりのほかにいわゆるボヘミアンたち(自由を求めて地下に隠れている)は、それぞれ有名なミュージシャンの名を名乗っているのが可笑しい。姿も似せているのでしょうね。ほとんど知らないのが残念です。そのほかにも、もっと知識があったらわかるだろうと思うネタがたくさん。
 日本公演向けに小ギャグがちりばめられていて、これも可笑しかった。観客もよく反応して笑っていた。日本向けといえば、最後に歌われる「I WAS BORN TO LOVE YOU」は昨年(?)放送されたフジテレビ系の月9ドラマ(主演・木村拓哉)の主題歌だったからだろうか、加えられたという。
 そうそう、場内にはいってまず驚いたのは、バンドの位置。ふだんはどう使われているのか、照明とか関係者用の場所なのか高いところに左右に分かれてスタンバイしていた。バンドが見えるのはライブ感があってよいし、実はストーリー上で役割も持つのですね~。拍手喝采!
 ストレートで単純。だから伝わりやすい。素人も充分楽しんだのでありました。

投稿者 蒼木そら : 23:59 | コメント (9) | トラックバック

2005年08月02日

井上陽水「からたちの花」

 CDアルバム『9.5カラット』(1984年LP)で「からたちの花」を聴いた。作詞/流れ星犬太郎 作曲/井上陽水 編曲/星勝。このアルバムは10曲中9曲が他者への提供曲で、「からたちの花」は樋口可南子のアルバム『からたちの花が、咲いたそうだよ。~ka・na・ko』のための曲。
 最近のわたしの"愛読書”は《Yosui Magazine》だ。これは、たしか2001年のツアー会場で配られた雑誌で、アルバム『UNITED COVER』についてのインタビューや聞茶のテレビCM画像、当時の井上陽水公式サイトの紹介等盛り沢山な内容。“愛読”とは、黒鉄ヒロシの漫画を繰り返し見る・・・のではなく、陽水のアルバムが『断絶』から『UNITED COVER』まで、ジャケットの写真と曲目入りで掲載されているからだ。『ReMASTER』の『extra-1,2』の内容も載っている。日ごとに聴く曲を探したり確かめたりするために、毎日のように頁を繰る。発行は(株)キャンプ、Presennted by キリンビバレッジ(株)、また、フォーライフレコード(当時)、アサツーディ・ケイ、ユニバーサルミュージック、新星堂等の協力によるものだったようで、表紙に書かれた「It's free」の字がうれしい。(役に立つものをまことにありがとうございました)

 この《Yosui Magazine》によると、昨日聴いた『バレリーナ』の次は1年後の『9.5カラット』となっている。ベスト10にランクインしていた「いっそセレナーデ」「飾りじゃないのよ涙は」「恋の予感」などが歌われているせいか、ミリオンセラーだそうだ。わたしもLPを買って、娘の友達のお姉ちゃんに貸してあげたっけ。
 8曲目の「からたちの花」が思い出せないので聴いてみたが、この詞はどう読んだらよいのだろう。演歌っぽいでしょ?みたいなジョークなのだろうか。作詞者のペンネームもジョークっぽいし。

  ♪あんたとあたい
  ♪くちも悪いし きだても悪い
  ♪なのにふたりに なのにふたりに 
  ♪おんなじように雪が降る

 この繰り返し部分のメロディが耳に残った。特に演歌を意識したふうもなく歌われている。
 からたちは蜜柑科、花は白で4月ごろに咲く。

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→9.5カラット)

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CDアルバム『9.5カラット』FLCF-3858
9.5carats

投稿者 蒼木そら : 23:51 | コメント (13) | トラックバック

2005年08月01日

井上陽水「誘惑」

 CDアルバム『バレリーナ』(1983年)で「誘惑」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/BANANA。シングル(EP)『誘惑』(1983年)も。B面は「Frozen Eyes」。
 『バレリーナ』の歌詞カードをとくと見て驚いたこと。はっきり「Love Song」と思える歌がほとんどない。最後の「夢」ぐらいだ(いい歌です)。
 『LION & PELICAN』の1年後、このアルバムはまたもや変貌した姿を見せる。やはりおしゃれではあるが、さらに不可解でもあり、人工的な音たちをまとっている。でも聴くと気持ちがいい。

  ♪うわのそらで夢を見てる少女
  ♪あぶないね

 危なっかしい少女たちは、いまも街にたくさん。危ない!とケイコクしても多分信じないのだろう。夢を見ているから。

  ♪うさぎよりも酒を運ぶバニー
  ♪まぶしいね

 短いシーンが暗示するように切り替わり、リアルな描写よりもっとリアルに映る。淡々と投げやりにも聞こえる歌声は、優しさを陰に隠してほろ苦い魅力。

  ♪教えてあげても 彼女の心はうわのそら
  ♪Ah- また裸足でついてゆくね
  ♪Ah- まるはだかで消えてゆくね

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→バレリーナ)

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『バレリーナ』FLCF-3854
バレリーナ

投稿者 蒼木そら : 23:54 | コメント (1) | トラックバック